やはり俺がカフェの店長なのはまちがっている。   作:ステツイ

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第3話「病気はお大事に」

 

 

 

 

どうも比企谷八幡です。カフェの店長やってます。そして今、店のバイト2人がインフルエンザでダウン。俺1人なんだよなぁ...まぁ特に走り回る訳ではないから手を止めなければどうということもない。でも...まぁ結構キツイなぁ...わかっちゃいたけど1週間丸々1人だったからなぁ明日から来てくれるっていってたけど、あのチャラ男のことだ、もう1人が来ないと来ないんじゃね?

 

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ」

 

 

 

 

 

「店長、いつものおねがい。」

 

 

 

 

 

「かしこまりました」

 

 

 

 

 

と最近になって常連と化したMUR...ってTDN表記はマズイですよ!てかそこ先輩じゃねぇのかよ。つーことで、前回から来る事の多くなった三浦さんが来ました。いや、1人で来る分いいか。どこぞのアホ子や腐女子とか連れて来られたら溜まったもんじゃない。

 

 

 

 

 

「いつものです」

 

 

 

 

 

「ん。ありがと。」

 

 

 

 

 

「店長、もう1人のバイトの子は?」

 

 

 

 

 

「インフルエンザでお休みしているので今日は1人です」

 

 

 

 

 

「ふーん。大丈夫?顔色悪いよ?」

 

 

 

 

 

「ご心配ありがとうございます。ですが明日からは復帰する見たいですし、ちょっと疲れているだけなのでお気になさらず」

 

 

 

 

 

「...うん。まぁいんだけどさ?店長、あんまし人に頼ろうとしないから潰れないか心配だし」

 

 

 

 

 

「ふふ。ありがとうございます。ですが貴女も何かあったんじゃないんですか?いつもより暗い顔してますよ?」

 

 

 

 

 

「...やっぱわかる?最近さぁ〜」

 

 

 

 

 

こういった感じで三浦の愚痴などを聞く事が多い。カウンターのど真ん中の席。ここが彼女がいつも座る席である。対面でいつもこちらを見ている。...コーヒー淹れてるところ見てて面白いのか?

 

 

 

 

 

「〜って感じでなんだ。どう思うし?」

 

 

 

 

 

「ふむ...まぁ貴女は美人なのでモテるのは仕方ないかと。でも付き合うとなったらきちんと考えないといけないですよ?好きな人がいるなら尚更です」

 

 

 

 

 

「まぁ店長ならそう言うと思ったし。でも隼人ってなんか誰とも付き合う気ないしあーしなんて見向きもしてない気がするし」

 

 

 

 

 

「左様ですか。ならその人を諦めるか、新しい恋か。ですね」

 

 

 

 

 

「ん。そゆことだし。」

 

 

 

 

 

「それは僕に相談しても無駄では?最終的に決めるのは貴女なんですから。」

 

 

 

 

 

「ふーん。まぁ考えとくし。ありがと店長。いつも話聞いてもらって。」

 

 

 

 

 

「いえいえ。三浦様とお話し出来て僕も嬉しいですよ。」

 

 

 

 

 

「ま、今日は帰るね。店長も早めに帰って休みなよ?身体壊されたら困るし」カランカラン

 

 

 

 

 

「はい。ありがとうございした。」

 

 

 

 

 

やっぱ優しいな三浦は。最初の方なんてぎこちなかったのに最近じゃあ俺の心配すらしてくれてるんだよな。やっぱり今日は早めに終わらせるか...

 

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

 

 

「いらっしゃいま...せ...」

 

 

 

 

 

「ん〜?ひゃっはろ〜店長さん」

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ、雪ノ下さん。」

 

 

 

 

 

「陽乃って呼んでって言ってるでしょ?」

 

 

 

 

 

「お客様の事をファーストネームで呼ぶのは失礼かと」

 

 

 

 

 

マジで何しに来たんだよこの人。はぁ...小町、戸塚、俺死ぬかもしれない。

『八幡...頑張って?』

『お兄ちゃん!頑張って!』

ウン!オレガンバル!トツカ、コマチ、アイシテル!

って幻聴聞こえ始めたら遂に重症患者だな。

 

 

 

 

 

「ちぇ〜つまんないの〜じゃあ雪乃ちゃんかガハマちゃんに比企谷君の事話しちゃおうかなぁ?」

 

 

 

 

 

「狡いですよ。」

 

 

 

 

 

「じゃあ呼んで?」

 

 

 

 

 

「...さすがに店の中だと本当に呼べないんで今度外で会った時なら...」

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

「...え?嫌なんすか?まぁ嫌っすよねすんません」

 

 

 

 

 

「(比企谷君っていつからこんな大胆に?///外で名前を呼んでくれるの?///なんか作戦が思ってない方向で成功。むしろ大成功しちゃった///)」

 

 

 

 

 

「ううん。嫌じゃないけど約束ね。」

 

 

 

 

 

「はぁ...約束です。」

 

 

 

 

 

「てか比企谷君?大丈夫?疲れてるみたいだけど?」

 

 

 

 

 

「まぁ...ちょっと疲れてるますね。」

 

 

 

 

 

「そっか...そしたら...お姉さんが家まで送ってあげよう!」

 

 

 

 

 

「いっすよ、歩いて10分もかかりませんって。」

 

 

 

 

 

「その途中で倒れたらどうするの?」

 

 

 

 

 

「まぁ..,」

 

 

 

 

 

「いいから。コーヒーはまた今度飲むから今日はもう上がって、家帰るよ。私外で待ってるから早くね。」カランカラン

 

 

 

 

 

っていっちゃったよ。早く着替えないと。つかあの人俺の心配とかする柄じゃないだろ。何してんだ?怖い。見返り求められそうで。怖い。わぁ小町に癒されたい。

 

 

 

 

 

着替え終わっちゃったなぁ...裏口から帰ろ。そうしよう。ガチャ

 

 

 

 

 

「遅いよ比企谷君!」

 

 

 

 

 

「なぜ裏口に...」

 

 

 

 

 

「ふっふ〜。私が比企谷君の動きを読めないとでも?」

 

 

 

 

 

「それある意味怖いっすよ?雪ノ「陽乃!」え?」

 

 

 

 

 

「陽乃って呼ぶって約束したよね?」

 

 

 

 

 

「グヌヌ...ハァ...帰りましょう陽乃さん。ここにいても寒いですし」

 

 

 

 

 

「うん。うん。素直でよろしい!」

 

 

 

 

そして家に着いたのである。ん?帰り道なんかあったか?残念!キングクリムゾン!!帰ろうと思った時!帰るのはすでに完了しているっ!!...いや、普通に送ってもらったから。特筆することでもないから。あの人病人には優しいのな。ちょっと意外だったんだが。まぁそんなこんなありまして

 

 

 

 

 

「ただいま」

 

 

 

 

 

「おっかえり〜!お兄ちゃん!」

 

 

 

 

 

「おう、ただいま小町」

 

 

 

 

 

「ご飯出来てるよ!お米食べろよ!」

 

 

 

 

 

「はい。はい。暑苦しいコーチはめんどくさい」

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん元気ないね?疲れてる?」

 

 

 

 

 

「ちょっとな。でも小町見たら元気出た。あ、今の八幡的にポイント高いな。」

 

 

 

 

 

「いや、自分の身体の事を気にしないのは小町的にはポイント低いかな」

 

 

 

 

 

「なんだ...と?」

 

 

 

 

 

「どーでもいいけど早くご飯食べて寝なさい。」

 

 

 

 

 

「ウッス」

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日奉仕部

 

 

 

 

ガララ

 

「うっす」

 

 

 

 

 

「あら、調子はもう良いの?」

 

 

 

 

 

「ん?いや別に良いけど?」

 

 

 

 

 

「そう...」ホッ

 

 

 

 

 

「え?なに?心配し「やっはろー!」なんでもない」

 

 

 

 

 

「あ、ヒッキーやっはろー!」

 

 

 

 

 

あの、その「あ」ってなんですか?今気がついたんですか?一応入り口で立ちっぱだったんですが?

 

 

 

 

 

「よう」

 

 

 

 

 

「ヒッキー今日は元気そうだね!昨日とか死にそうな顔してたのに」

 

 

 

 

 

「由比ヶ浜さん、彼は常に死んでる顔をしてるわ」

 

 

 

 

 

「ゾンビじゃねぇよ。まだ生きてるから。現在進行形で生きてるからね。」

 

 

 

 

 

「早く座ったら?」

 

 

 

 

 

「...はい」ストッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばさ、ゆきのん、この前のカフェってどうだったの?」

 

 

 

 

 

「あぁ、まだ話ししていなかったわね。そうね。静かな雰囲気で私好みだったわ。」

 

 

 

 

 

「そっか!じゃあ日曜日に一緒に行こうよ!」

 

 

 

 

 

「それはいいのだけれど、店内では静かにしてね?」

 

 

 

 

 

「やった!じゃあ頑張って静かにするよ!」

 

 

 

 

 

静かにするのに頑張るもクソもあるんですかね?まぁアホの子は騒ぐのが取り柄みたいになってるからな。てか、お前来るの?やめてくんないかなぁ...

 

 

 

 

 

「ヒッキーも一緒に行こうよ!」

 

 

 

 

 

「俺は日曜日に予定が入ってるから無理だ。また今度な」

 

 

 

 

 

「あら、貴方に予定が?見栄を張るのはどうかと思うわ」

 

 

 

 

 

「見栄じゃねぇよ。本当に入ってんだ。2人で行ってこいよ」

 

 

 

 

 

嘘です来ないでくださいお願いします。なんでもしますから!なんでもするとは言っていない。じゃなくてさ。まぁ雪ノ下にバレてないからイケるか?まぁいいか。とりあえず今日は早めにカフェに顔出すか。

 

 

 

 

 

「あー悪いけど俺この後用事があるから早めに帰るわ」

 

 

 

 

 

「そう。なら部活もここまでにしましょう。」

 

 

 

 

 

「そだね。ヒッキーあんまし無茶したらダメだよ?ここ1週間位やつれた顔してたからね?」

 

 

 

 

 

「おう。ありがとな。じゃ」ガラッ

 

 

 

 

 

 

 

 

『alone』にて

 

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

 

 

「よっす」

 

 

 

 

 

「あ!店長!ちわっす!」

 

 

 

 

 

「もう元気そうだな。」

 

 

 

 

 

「はい。おかげさまで。」

 

 

 

 

 

「ん?あぁ今日は2人ともいるのか。」

 

 

 

 

 

「はい。それとお話が」

 

 

 

 

 

「ん?なした?」

 

 

 

 

 

「私達がダウンしてる頃店長1人でお店を回していてかなり迷惑かけたと思いまして」

 

 

 

 

 

「いや、俺の店だから俺が頑張るのは当たり前だろ」

 

 

 

 

 

「店長ならそう言うと思いました。そこで私の知り合いを雇いませんか?」

 

 

 

 

 

確かに1人で回すのは結構疲れが溜まったけどな...もう1人か。まぁいいんじゃねぇかな?

 

 

 

 

 

「...一応面接はするわ。土曜日来れるか聞いといてくれ」

 

 

 

 

 

「はい。わかりました。」

 

 

 

 

 

「じゃあ俺はもう帰るから後よろしくな」

 

 

 

 

 

「はい。お疲れ様です。」

 

 

 

 

 

「わざわざ顔出さなくてよかったんすけどね?変なところで真面目っすよね店長。お疲れです」

 

 

 

 

 

「うっせ。じゃあな」カランカラン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『て、ことだから。土曜日に来てね』

 

 

 

 

 

『はい。わかりました。ウチでも大丈夫ですかね?』

 

 

 

 

 

『大丈夫、大丈夫。店長も優しいし、すぐ仕事も慣れるって』

 

 

 

 

 

『はい。ウチ頑張ってみます!』

 

 

 

 

 

『じゃーねー。また土曜日!』

 

 

 

 

 

『はい。失礼します』

 

 

 

 

 

 

 


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