やはり俺がカフェの店長なのはまちがっている。   作:ステツイ

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第16話「社長と試練と愛人と」

奉仕部部室

 

雪乃「それで今日、私は実家に戻らないと行けないから早目に部活を終えるわ。」

 

結衣「ふ〜ん、ゆきのんも大変だね!」

 

八幡「んじゃ、先帰るわ」ガタ

 

結衣「ヒッキー!このあと暇?」

 

八幡「いんや、俺も用事。雪ノ下の言葉を借りるなら実家に用があるんだよ」

 

そう。雪ノ下の実家だけど。

魔王城にただ1人で乗り込む俺最強じゃね?

 

雪乃「あなたの実家って...どうせ小町ちゃん関連でしょう。まぁ私も私事で休むのだからとやかくは言えないのだけれど」

 

結衣「うーん。じゃあしょうがないか!」

 

ありがとう。脳内お花畑牧場で助かりました。

 

 

 

 

お家に着きました。

いや、比企谷宅ね。さすがに制服じゃダメでしょ。着替えに来たんよ。

 

八幡「何着ればいいんだ?...」

 

小町「お兄ちゃ〜ん!たっだいま〜!!ってお兄ちゃん?どうして服見てるの?」

 

八幡「おう小町おかえり。ちょいと外に行かんとならんのだ。そこでドレスコードがあるんじゃよ。」

 

小町「じゃあ〜これ!あと〜これとか!」

 

八幡「何も言わずとも手伝ってくれるなんて...小町が妹で良かったよ...あ、今の八幡的にポイント高い!」

 

小町「部屋戻ろうか?」

 

八幡「すみません!許してください!」

 

小町「ハァ..早く着替えて。」

 

八幡「ア、ハッイ」ガサゴソ

 

八幡「どうっすか?」

 

小町「うん!服は完璧!」

 

八幡「じゃあ後は自分でやっとくわ」

 

小町「りょーかい!」タタタ

 

まぁ、髪とかなんやらはいつものセットでいいか。

眼鏡もつけておくか。腐ってるから駄目とか言われたら洒落にならん。

 

 

 

 

そうして着きました雪ノ下邸

クソでかいなおい。

 

都築「お待ちしておりました。御両人共中にいらっしゃるのでどうぞお上がりください。」

 

八幡「はい」

 

やったよ。小町ちゃん。八幡吃らずに返事出来たよ!

 

都築「こちらになります。私めは此処で。」

 

八幡「はい。お疲れ様です。」

 

都築「フフこんな老害に気を使うなんてお優しい方ですな」

 

八幡「はは、そうでもないですよ。」

 

だって誰かと喋ってないと緊張しちゃうじゃん!

 

八幡「腹ァ括るか。」

 

コンコン

 

「どうぞ」

 

八幡「失礼します」

 

そこはだだっ広い応接室。

一番奥に雪ノ下社長。名前は秋乃。

その隣に雪ノ下議員。名前は春樹。

 

秋乃「どうぞ、お掛けになって」

 

八幡「はい。失礼します。」

 

帰りたいって意味で。

 

秋乃「それで今日はどのようなご用件で?」

 

いきなりぶち込むなよ。緊張してんだから!

 

八幡「その前にまず、こちらを」スッ

 

秋乃「これは!何故貴方が!」

 

八幡「前代からの引き継ぎです。私が現当主です。」

 

秋乃「つまり八葉様はお亡くなりに...?」

 

八幡「えぇ。それでこの様な手紙。いえ、遺書と言った方がよろしいでしょうか?それを受け取って参りましたので、お受け取りください。」スッ

 

秋乃「はい。」テガミペラリ

 

秋乃「そうですか。八葉様は此処までお見通しでしたか...同じ子を持つ親としてお恥ずかしい。」

 

春樹「たしか八幡といったね?」

 

八幡「はい」

 

春樹「君は八葉さんと違い目が...その...な?」

 

八幡「あぁ。僕も腐ってますよ。ほら」メガネトル

 

春樹「おお。これはこれは。確かに八葉さんが認める人材なのは確かな様だ。この歳でその目を出来るなんて...」

 

八幡「いえ、過去は過去なので。」

 

春樹「そうか。だがまだ高校生だろう?」

 

八幡「お見通しですか。ええ。学校では総武高校2年F組比企谷八幡です。」

 

春樹「じゃあこちらでは?」

 

八幡「カフェ『alone』経営者兼、『八引』の現当主、八引八幡と申します。」

 

秋乃「春樹さんどうしますか?」

 

春樹「むぅ。高校生だからなぁ。よし!此方の条件をクリアしてみせよ!」

出された条件。それは

1、学業にて雪ノ下雪乃を越す事。

2、運動にて葉山隼人を越す事。

3、外面の有効性にて雪ノ下陽乃を越す事。

4、1〜3までに記した3人を認めさせ傘下に置く事。

5、愛人を沢山作る事。

6、現金残高を20億まで増やすこと。

 

うん。1〜3と6はいつでもいいけど4は少し厳しいな。んで、5。なんで愛人?!!

 

春樹「愛人を作る理由は君の次の代を継ぐ者を増やす為だ。選択肢が多ければ君も楽だろう。」

 

ガタン!

 

秋乃「ハァ...雪乃、陽乃、いらっしゃい。どうせ聞いていたのでしょう。」

 

陽乃「あちゃーバレてるよ?雪乃ちゃん」

 

雪乃「これ以上怒らせない様にしましょう。」

 

春樹「それで、どこから聞いていた?」

 

陽乃「実は遠くてそこまで聞こえてなかった」

 

秋乃「雪乃は」

 

雪乃「同じです」

 

秋乃「そう。なら簡単に説明してあげましょう」

 

秋乃「そこにいらっしゃるのは八引八幡様です。次期雪ノ下建設の当主と言うよりも『八引』の現当主で、雪ノ下建設を傘下にすると言った方がいいかしら。」

 

雪乃(八幡...?でも...『alone』の店長じゃ...)

 

陽乃「ふ〜ん。それで?何が言いたいのお母さん?」

 

秋乃「率直に言います。2人共彼に嫁ぎなさい。」

 

雪乃「そんな!私は「お姉ちゃんは賛成だよ」え?」

 

陽乃「ふふ、前から会ってたんだけど、私好みなんだよね〜。」

 

秋乃「あらそうなの。どこが気に入ったか教えてくれるかしら?」

 

陽乃「ふふ。私の『仮面』とお母さんの『仮面』を一発で見抜いた事かな?」

 

秋乃「バレていましたのね。」

 

春樹「じゃなきゃ条件に出さないさ」

 

秋乃「あなた...」

 

春樹「さすが八葉さんの血を引く者だ。まるで若い頃の八葉さんを見てる様だ。」

 

陽乃「で?雪乃ちゃんはどうするの?」

 

雪乃「わた、私は、」

 

秋乃「雪乃...安心なさい。少し考える時間を設けるわ。あなただって学校で好きな人が出来たのでしょう?」

 

雪乃「ッ!」

 

秋乃「見てればわかりますよ。それが親という者ですよ。」

 

雪乃(きっと姉さんも快諾している。私も諦めないといけないのだ。そして考える時間を設けると言った。これは気持ちの整理と彼から別れる為に使えということね。ーーー初めてよ。人から離れるのが辛いと思ったのは。)

 

雪乃「姉さん、先に帰るわ」

 

陽乃「あーん雪乃ちゃん待ってよ〜」

 

秋乃「よろしいですね?八幡様」

 

八幡「」ポカ-ン

 

何が起きたんだ?気が付いたら雪ノ下姉妹がいて?気が付いたら2人共嫁ぐ?俺に?え?は?ん?いや、なんで?

 

 

 

 

 

頭がクリアになったのは家に帰ってからだった。

 

 

 

 

 

おまけ

 

【八幡を愛する会】

 

雪乃<悲報、雪ノ下姉妹嫁がされる。

 

結衣<えええ!ゆきのん!どゆこと?!

 

陽乃<はは笑、雪乃ちゃん大胆!

 

城廻<はるさん、どう言うことですか?

 

陽乃<『八引』っていう大手企業の当主に嫁ぎます!

 

相模<八幡を諦めたんですか!!??

 

陽乃<ううん。諦めてないよ?理由はすぐわかる筈だよ

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ2

 

折本(あーあ最近比企谷に会えてないなぁ〜)

 

カランコロン

 

八幡「げ」

 

折本「ん?比企谷じゃん!」パァァ

 

八幡(うーわめっちゃ喜んでるよ...)

 

折本「比企谷...中学の時はごめん」

 

八幡「あー。あれか。いいんだよ、別に」

 

折本「言うと思った!ウケる!...けどさ、なんで私なんかにあんなことしたの?」

 

八幡「...あん時は俺もお前も中々悪くないんじゃねぇかなって思ってたんだよ...言わせんな恥ずかしい」

 

折本「何それ上から?ウケるしw...だからって私の所為で傷ついたって考えちゃうんだよ?罪悪感って消えないよ。」

 

八幡「...」シタウツムク

 

折本「比企谷」

 

八幡「?」カオアゲル

 

折本「愛してっぞ!」ギュ-

 

八幡「ッ!! ッ!!」ジタバタ

 

折本「はは!ウケる!ww」

 

 

 

 

 

その日少し距離の近くなった2人だった。


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