まえがき
どもステツイです。
いつもタグ編集ありがとうごさいます。
14話のタグ荒ぶりすぎて腹筋壊れるわw
今回はちょい真面目回でカフェ要素がありますがどういったタグをつけるんですかねぇ?それでは!
どうも。比企谷八幡です。カフェの店長をやらせてもらってます。今日は珍しい方がご来店していますよ。
戸部「だしょ〜?!めっちゃいいべ〜ここ〜」
一色「戸部先輩煩いです。こう言う所では静かにするのがマナーですよ。」
葉山「はは。戸部、『店長』に迷惑がかかるだろ?」ニヤッ
戸部「!そうだったっしょ!『店長』に迷惑かかっちまうな!」ニヤニヤ
そうです。サッカー部員3人組です。おい隼人、戸部何ニヤついてんだ?なんで店長を強調してんだ?お前らの今の表情どこぞの夜の神の月さんみたいで怖いよ?何を計画してるんだよ
一色「え〜?お二人共店長さんとお知り合いなんですかぁ〜?」
葉山「 ! あぁ。呼ぼうか?」
一色「え!いいんですか!?奉仕部の皆さんもイケメンだって言うんですよぉ〜?」
葉山「はは。そうか。戸部。呼んできてくれるか?」ケイカクドオリ
戸部「了解っしょ!」ケイカクドオリ
くそ!騙された!こいつら!ハナから俺を呼ぶのが狙いだったのか!おい!戸部こっち来んな!!
戸部「店長さん!ちょいときてほしいっしょ!」
八幡「やだ...」
戸部「あぁなった隼人くんは止められないっしょ...諦めた方がいいっしょ...」
なら計画に乗るなよ...
八幡「てかイケメンとかどうとかハードル上げられた空気に入れる訳がないだろ。ふざけんな。出禁にしてやろうか?」
戸部「ん?大丈夫っしょ!」
八幡「ハァ...このコーヒー届ける時に行くわ。待ってろ」
俺ってなんだかんだ言ってこの変装が得意だから知り合いの前に出る事を許容し始めてるな。バレたらとか考えてた昔の俺は何処へ?
八幡「お待たせいたしました。」コト
葉山「いつもすまないね」
八幡「いえいえ、毎度毎度、此方こそありがとうございます」
一色(ん〜?なんか先輩に似てるけどな〜?こんなに目が輝いてないし、葉山先輩みたいなリア充がいても慣れてる感じがするから違うのかな?...と言うかなんですか?本当にイケメンじゃないですか。こういう時ってフツメンが来るのがお決まりねパターンじゃないんですか?確かに奉仕部のお二人もイケメンとは言っていましたけどこんなにイケメンとは計算違いですよ。葉山先輩とは対極の寡黙的イケメンか...)ジ-
いつもの倍以上の思考速度のいろはす。読み自体は間違ってはない。確かに八幡は葉山隼人には慣れているためそこまでドモらない。しかし、知らない人や美人の前だと口下手である。しかし勝手に寡黙クール系イケメンとしてイメージをつけられているためコミュ力の低さはバレていない。
八幡「あの...お客様。そんなに見られると恥ずかしいんですが?」
一色「あ!すみません!かなりのイケメn...じゃなくて!コーヒー頼んだんでウサギが来るのはまだかな〜とか思ってました!」
八幡「はは。面白いお方ですね。」ニコ
ほんと面白いよ。急にごちうさネタだもん。展開に焦るわ。
一色「えっ?あ!///」
いつものイケメンスマイルで男以外のお客を照れさせる八幡ニキ最強。
八幡「それでは何か御座いましたらお呼びください。失礼します。」スタスタ
一色「葉山先輩...」
葉山「どうした?いろは」
一色「あの人...かなりのイケメンですね...」
葉山「はは。そうか。本人に伝えておくよ」
一色「あ!葉山先輩ってあの人の連絡先って知ってますか?!」
葉山「ん〜。知ってはいるんだけど、本人に了承を得てないからな。」
一色「えぇ〜他の人は知ってるんですか?」
戸部「いろはす〜。考えてみ?あんなイケメンのメールアドレスを教えて貰ってるならきっと店長、一生寝不足コースっしょ!」
一色「ムムム...言い返せないレベルのイケメンだから困りますね...絶対惚れさせてみせます!」
葉山(こいつホント俺から吹っ切れたよな。アウトオブ眼中じゃん。)
一方八幡
うわぁ!めっちゃ緊張した!!一色にバレないようにするとか!だあああ〜ッ!!!疲れるわ〜!!本当辞めたくなりますよ〜カフェ。しかしまぁ観察眼が長けている訳でも無い一色が俺を見抜くなんて無理か。あの陽乃さんですら最後の方でしかわかってなかったみたいだしな。...多分。
八幡「おーい。相模。コレ個室のお客様に運んどいて。」
相模「ほーい。36番の所でしょ?」
八幡「そ。きちんと挨拶するんだぞ?」
相模「流石にそれ位は出来るよ...店長じゃないんだから」
八幡「あ?舐めてんのか?それかまたお仕置きが必要か?」
相模「ヤダ!あれはもうやめて!本当に人格崩壊寸前だったんだよ?」
八幡「別に俺は手を出してなかったんだけどな。」
相模「手を出していないから最悪だよ!目隠しされて、媚薬盛られて、ムラムラしてるのに3時間も放置して!そして!その間興奮しすぎて手で触らなくても出来るオ◯ニーを開発しちゃったじゃん!」
八幡「よかったな。学校でもバレずにオナれるぞ?変態さんよぉ。」
相模「ウッ!///ウチはそんな変態じゃないもん!」
八幡「あ、今思ったけどお前って言葉責めが好きなのか?」
相模「し、知らない!ウチ行ってくる!」ダダダ
逃げたな。まぁ、俺が手を出したら不味いけど嗜虐心には逆らえなかったわ。理性の化物は何処へ?
徐々に相模の扱いになれる八幡であった。
さて俺はいつもの店長室こと俺専用部屋に引き篭もるか。まぁ、そこも元々ジジイのお気に入りの部屋だが、俺も気に入ってるためそのまま使っている。
八幡「フゥ 知り合いの前だとやっぱ疲れんな〜」
八幡「...この部屋も汚れてきたな。そろそろ片付けた方が良さそうだな。」
なんだかんだ言って一番入り浸ってるしな。
八幡「やっぱあのジジイも本読むんだな。」
お、この小説前から気になってたんだよ。古めのヤツだから手に入りづらいし、個人的にしか書かない作者だったから発行部数も少ないんだよな。
八幡「ん?なんかこの本棚に違和感があるな」
最初は壁に埋め込まれている本棚としか捉えていなかったが、本棚の足元、つまり床に不自然な跡があった。普段はカーペットで隠れていて跡すら気が付かないが、掃除をする際にあたって偶々屋上でカーペットを干していて気が付いた。
八幡「う〜ん?別に動かせる訳じゃないからな〜とりあえず本の整理だけしておくか」
全く。どんだけ大雑把なんだよ。俺は本を作者名で集めてあいうえお順で並べるタイプ。たしか親父は種類別に並べてたな。なんで恋愛物が一番多いんだよ。あ、それは母さんでしたね。
八幡「ん?この本だけ抜けないな?」グググ
ま、引いてダメなら?
八幡「押す?のか?」ガコン!
すると、動きの割に静かな音で本棚が奥に動き、そのまま地面に埋もれた。シャッターの上に隠れるのが逆みたいな感じで。
八幡「...は?なんだこれ?どこの小説だよ。本棚が隠し扉って。しかも動かすスイッチが本って...」
ホント、ミステリー小説かと思ったわ。てか...
八幡「隠し部屋広くね?」
だが悪い空気ではない。多分ジジイが死んでから一度も開かれていないと思われる埃まみれの部屋だがどこか懐かしい気もした。
八幡「ん?なんだ?この書き置きは?」
真ん中にドンと置かれたテーブルに1つだけポツンと置手紙があった。内容は
拝啓、比企谷八幡
なんて俺の柄じゃあねぇな。
八幡、これを読んでると言うことはきっと俺が死んでいて、遺産としてカフェの店長を引き受けたと言う事。
まずは、感謝する。そしてすまなかった。
全て押し付けてしまって。
覚えているか?この部屋。お前と初めて会った時に来たんだぞ?あん時のお前の目の輝きは凄かったぞ。
ま、本題に入ろう。
まず、俺の正体。それはお前の親父の親父。つまり祖父だ。
考えてもみろ。共通点があり過ぎるだろ。そもそも知らない子供に話しかける奴なんてそういねぇよ。
まぁうちの家系のアホ毛はいつも隠している。多分お前は俺と似ているからお前も変装かなんかしている事だろう。
八幡「お見通しかよ...」
それでだな、このテーブルの引き出しにお前名義の通帳があるだろ?それは好きに使って構わない。
八幡「は?引き出し?ってまさか」ポチ、ゴゴゴ
八幡「隠し◯◯大好きかって」
今、此奴隠し◯◯大好きか?って思ったか?でもお前も好きだろ?じゃなきゃ見破れねぇよな?
八幡「はっ、食えねぇ祖父だこと。こんな大金使えねぇよ...」
確か合計で憶近くあった気がする。
あ、大丈夫だぞ。別に汚い金ではない。
お前の大好きな錬金術だよ。金貸だったりFXだったり株だったり色々やってたんだよ。
まぁ、実際に働いてもいたが。その証拠として表向きはカフェ店長だろ?まぁ『元』が付いちまったけどな。
八幡「自虐癖もジジイ譲りかよ。」
でもこれでいくつか納得いくだろう?
どうしてたかだかカフェなんぞで高級な豆や道具、ましてやこんな隠し部屋を作れたか?なんてな。
そして死してなお、お前に押し付ける形になって申し訳ないと思っている。
だがお前にはもう1つ『仕事』を頼まれてほしい。
それは
雪ノ下建設を任せたい
だ。元々俺の金貸しは俺の祖父譲りの仕事だったが、昔から雪ノ下建設さんのとこと密接な関係でな。
今の社長さんと奥さんしか知らないはずだ。
しかし、今の社長さんは引退した時に娘達に会社は任せたくないとの事だ。
二人共社長にするなら男とか言ってるが、なんだかんだ言って娘達の幸せを願っているからな。
八幡「...別に構わねぇよ。あんたからの『仕事』ならな。でもなんで俺なんだ?」
八幡。なんでお前に頼むかと言うと、1つ考えろ。何故俺が息子、つまりお前の親父に頼まないか?
俺も祖父に仕事を丸投げされたか。
比企谷家の当主は認めた人にしか『仕事』を頼まない。
誰かさん曰く捻くれているらしいぞ。
それでだ。今回次期当主として俺が認めたのが八幡。お前だったんだ。
お前の親父には何も話していないから大丈夫なはずだ。
お前の親父自体俺の息子って知らないからな。
何故、お前の祖母と息子から離れてまでこの仕事を続けたか?それは俺が見限ったからだ。と、言っといてやる。
いつもヒールを集めるのは俺らの仕事だろ?
だけど、違った。お前が幼稚園の頃。初めてあった時。
その目にはもう何も見えていなかった。
日に日に腐っていく目を見ることしか出来なかった。
それと裏腹に「あぁ。こいつなら任せれる」って期待もあったんだ。
つまるとこ、俺はお前を信用し、信頼している。
だから頼む。こんな駄目祖父を嫌ってもいい。
だけど、守りたいものを守っていてほしい。
そして、壁の棚に置いてある金印。あれは雪ノ下建設と密接な関係を示す証。無くすなよ?
それを持って社長に会いに行け。
そこでまた話があるはずだ。俺から言えんのはこれくらいか。後は頼んだぞ。八幡。
八幡「...俺が守りたいもの...」
それは勿論、小町だ。大切な俺の妹。
あとは戸塚。あいつが悲しむところなんて見たくない。
平塚先生。いつも俺を見守ってくれて、助言してくれて、自立を促してくれて。だから俺はあの人も守りたい。
奉仕部。俺が『本物』を求めた場所。本音を曝け出せた所。
それにあの二人...
1人は天然でちょっと小煩いけど可愛気がある優しい女の子。
もう1人は姉の背中ばかり追い求めていた、気品のある女の子。
ならば...どうするべきか?
きっと陽乃さんが社長をやると言うだろう。
しかしその尻拭いは誰がやる?
雪ノ下だ。雪ノ下が陽乃さんの為に動いてしまうだろう。
ならば、俺は?ーーー
八幡「今度、雪ノ下社長に会いにいくか」
ジジイからの『仕事』の為に。そして守りたいものの為に。
ーーー働いてやるよ。