まえがき
どもステツイです。12話のタグ。「カフェ行方不明」つけた人。かなり笑っちゃったわ。まぁ今回に限らず、俺の小説全てのタグ編集はお任せなのでいつでも面白いの、期待してるから。
奉仕部
久々に奉仕部に行く気がする。メタ的な意味で。
八幡「うぃっす」ガララ
雪乃「ハァ...きちんと挨拶も出来ないのかしら?can't谷君?」
八幡「それだと俺が何も出来ない奴みたいじゃねぇか」
まぁnot谷君よりマシだな。なんで自分の名前に否定されなきゃいけねぇんだ。
雪乃「事実じゃなくて?」
八幡「へいへいそうですか...」
ちょっと凹んじゃうからやめてよ...結構スペックが高いって自負してんだから。メンタルがガラス製なのも知ってますよね?
ガララ
結衣「やっはろー!」
雪乃「こんにちは由比ヶ浜さん」
ちょっと?雪ノ下さん?やっはろーはきちんとした挨拶ではありませんよ?あと最近由比ヶ浜に甘くないですか?あ、甘いといえばそろそろ新品のお菓子かデザートを作りてぇな。家じゃ...無理か、小町がいるしな。かといってカフェでやるとあの3人がうるさいし...俺の趣味を嗜む場所は何処に?
結衣「...ねぇ?ヒッキー?聞いてた?」
八幡「ん?あぁ、悪りぃ考え事してた」
雪乃「あら、貴方の少ない脳ですら考え事ができるのね。新しい発見よ?無能谷君?」
八幡「だからその漢字だと俺が何もできない奴になるから。脳と能間違ってるから。それでも脳はあるからな?少なくとも文系脳があるからな?」
雪乃「屁理屈ばかり...まぁいいわ。それで?貴方は来れるの?」アキレ
八幡「は?なんの話?」
結衣「だからー!土曜日に皆でゆきのん家に集まって私の料理の練習しようって!」プンスカ
え?嫌だよ...てかなんで俺を誘うんだ?チラリ
雪乃「」ニッコリ
あぁ、毒味ですねわかります。クソいい笑顔しやがって...生きてたら覚えておけよ。
八幡「ほら、俺、アレがアレだから行けねぇわ」
雪乃「」ニッコリ
ユ-ガッタメ-ル!
八幡「メール?」
【ごみぃちゃん行ってら。行かないとか...ね?言わないよね?お兄ちゃん?】
いや、小町ちゃん?お兄ちゃんの事をごみぃちゃんとか言わないでね?後メールがこぇえよ。なんでヤンデレっぽくなってんだよ。あと怖い...
雪乃「次の土日に予定がないのは小町さんに確認済みよ?」
結衣「じゃあ!ヒッキーも手伝ってね!」
八幡「嫌だ...ヤメロ-シニタクナイ!シニタクナ-イ!」
雪乃「安心なさい?私の家で行うのよ?問題行動なんて私が黙って見過ごす訳ないじゃない...」
結衣「問題行動ってなんだし!」
八幡「はぁ...ま、お前がいるならある意味安心か。それに小町に行けって言われたからな、行くしかないな...」
結衣「スルーだし!」
小町のためだもんね!べ、別に女の子と料理研究とか別に嬉しくないんだからね!..,そうか料理研究という名義を使って俺もデザートの新作練習を出来るのか。結構winwinじゃないか。(玉縄節)
そうして迎える土曜日
八幡「で、なんで千葉集合なの?」
結衣「材料とか買わないといけないじゃん!」
八幡「あぁ。そうだな確かに雪ノ下の家に全てあるという訳ではないもんな。」
とか言いつつmy toolを持ってきちゃうあたりなんだかんだ言って楽しみな俺ガイル(激寒)
結衣「じゃあ行こっか!」
そうして由比ヶ浜としばらーーーーく買い物をしている。
八幡「お、ここら辺なら俺のお目当もあるな」
結衣「あれ?ここら辺ってお菓子作りの所だよ?」
あ、そっかこいつは普通の料理だもんな、デザート作りじゃないもんな。もんもん言いすぎてちょっとゲシュタルト。あ、タルトとか良いな。作るか。
八幡「あー。あれだ。小町が受験で頑張ってるからな、毎回お菓子を買ってやると俺の財布が涙目になっちゃうからな。自分で作った方が安上がりだろ。その練習。」
結衣「あ、そっか!小町ちゃん受験生だもんね!てかヒッキーってやっぱり小町ちゃんに甘いよね」
八幡「は?当たり前だろ千葉の兄妹だぞ?舐めるなよ?マッカン並みに甘いと言っても過言じゃない。」
結衣「舐めてないし!...そもそもヒッキーってお菓子作れるの?」
八幡「はっ、愚問だな。作れるに決まってんだろ」
結衣「え?ならなんで私の依頼の時あんなこと言ったのさ!」
八幡「馬鹿野郎。味なんて関係ないだろ。言ったろ?想いがこもっていたら美味しいって。」
結衣「じゃあヒッキーもあんまり上手じゃないんだね?」
八幡「...さぁな」
まぁ、普通に食えるものは作れるよ?一応店長だし。店長だから。てか最近カフェ店長としての要素が全然ないから今回で挽回してやるぞ。店長の威厳にかけて!店長を強調し過ぎたか。すこし反省...
で、雪ノ下宅
雪乃「それで..,時間に遅れた言い訳を聞こうかしら?」ゴゴゴゴゴ
やばいよやばいよ。ゆきのん激おこだよおこのんだよ。なんかお好み焼きっぽくなっちゃった。
雪乃「比企谷君?」ゴゴゴゴゴ
ごめんないさい。許してください。てかどうして僕の周りの人間は俺の考えを読んでくるんですかね?サトリなの?それとも俺がサトラレなの?
結衣「いや〜流石に手ぶらで来るのもあれだし、材料足りないかと思ってすこし買ってきたんだよ〜ね?許して?ゆきのん?」ウワメヅカイ
雪乃「...そう。確かに由比ヶ浜さんの言い分は酌量の余地があるわね。材料が心許ないのは事実だものね。ハァ...しょうがないわ。今回は不問とするわ...」
やっぱ百合のんじゃないですか!
雪乃「比企谷君?」ハイライトオフ
ごめんなさい!!!
とかなんやかんやいつも奉仕部の空気を保ったまま料理開始。雪ノ下にとっては戦いだがな!
結衣「全然出来ないよゆきのん!」
雪乃「...なんど言ったら直るのかしら...」ゲッソリ
八幡「ま、時間もあるしとりあえず休憩すれば?」
雪乃「そうね..,すこし休憩としましょう。」
八幡「あー。その間ちょっと台所借りるぞ?」
雪乃「流石に由比ヶ浜さんみたいな惨事はないとは思うのだけれど、あなた料理出来るの?」
結衣「酷くない?!!」
八幡「まぁ、料理は少し吝かだが、今回はスイーツ(笑)だ。」
結衣「スルーだ!?最近2人が冷たい!」
雪乃「そう。調理器具等で何かわからないことがあれば聞いてちょうだい。」
八幡「お気遣いどうも。気持ちは嬉しいがちゃんと自前の物を持ってきてるから安心しろ。」
そうして開かれる調理tool box
素人でも良いものを使ってると分かるレベルの物だ。
雪乃「あなた...何故これを?高かったんじゃない?」
雪ノ下は開いてあるツールボックスの右側、三番目の包丁を手に持ちながら聞く。
八幡「ん?あぁ。それか俺のお気に入りNo.3さんだ。もちろん値は張ったぞ。」
結衣「ちなみにいくら位?」
八幡「マッカンが13ケース買えるくらい。」
結衣「マッカン基準じゃわかんないし...」
雪乃「」ボ-ゼン
八幡「ま、いくら使い方をマスターしてるって言ってもその包丁は切れ味抜群!だから気をつけろよ?何せ普通に日本刀を作る技術を真似して作ってるらしい。」
結衣「ヒッキーがガチだ...」
確かに高い。が、殆どがあのじじい(八幡にカフェを押し付けた人)の貰いもんだからな。あのじじいなんだよ。包丁だけで安い中古車買える位の化け物持ってるとかありえんだろ。てかあの人カフェ店長じゃないの?なんで料理道具に精を込めてんの?いや、あの人の場合コーヒーの道具ですら3桁万円レベルの物を買ってたな。高スギィ!...なんでカフェでそんな稼げるんですかね?
八幡「ま、触ってもいいが気をつけろよ。じゃ、そろそろ取り掛かるか。」
八幡は鼻歌まじりに淡々と作業を進める。
結衣「ねぇ、ゆきのん。」
雪乃「ハッ!...なにかしら?」
結衣「なんかヒッキー見てたらかなり慣れてる様な気がするんだけど?」
雪乃「...確かに。気がするどころか慣れているわね。」
八幡「〜♩」フンフ-ンフ-ン
しばらくして
八幡「う〜ん?こんなもんかな?よし!出来た!」
八幡「あいつらに味見してもらうか。」
八幡「おーい。出来たから味見してくんねぇか?」
結衣「え?あ!うん!」
雪乃「大丈夫かしら?変な物を入れてないかしら?」
八幡「入れるわけねぇだろ。まぁ、マズいかもしれんから先に謝っとくわ」
2人は確信している。動きからしてマズい訳がないと。
結衣「それじゃあいただきまーす!」ヒョイパク
雪乃「いただきます」パク
瞬間、電流走る!いや、物理的な意味じゃなくて、比喩な比喩。
結衣「う、上手い!悪魔的だ!」
八幡「おい、大丈夫か?ここは45組じゃないぞ?」
雪乃「...私の作る物より美味しいんじゃないかしら?」フホンイナガラ
八幡「お?そうか、なら俺もっと。」ヒョイパク
八幡「う〜ん?微妙だな。バニラエッセンスを零した所が焦げて蒸発して匂いが付いているな。やっぱもう少し器用にならんとな。」
2人は思った。これで微妙だと?なら彼の完璧は一体なんなのか。未知の領域である。そして雪ノ下は察する。この味は姉を凌駕していると。長年彼女の料理、デザート、お菓子色々な物を食べ肥えてきた舌がそう感じ取ったのだ。
由比ヶ浜も雪ノ下も「バニラエッセンスを零し、そのプレートで焼いた。そしてその匂いが染み込んでしまった」と言っているがそんな匂いはしないし、かなり上品な味わいである。
八幡「はぁ。作り直しか。それか新しいのに行くか?」
結衣「なんで?美味しいじゃん!」
八幡「小町にこんなもの食わせれるか!!確かに気持ちが大切だと言った。しかしその後に続くのが味だ。その後に外見。つまるところ全てのレベルを最高峰にしなければ俺の気持ちが8割しか伝らん!よって!本気だからこそ自分の本気をぶつける!」
熱弁である。料理に関して超真面目である。小町に関してかなりのシスコンである。
八幡「さぁ!作業を開始する!」ノリノリ
....
八幡「くそっ!これが向こう側を見た俺の力か?!だが足りん!まだ足りないぞ!俺に足りないもの!それは!情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!そしてなによりも!小町への愛が足りない!」
八幡「フゥ...熱くなりすぎたな。...まぁ...とりあえず一回休憩取るか。」
って、もうこんな時間か。流石に腹減ってきたな。かと言って折角練習してんだ。皆で作るのもいいかもしれない。
八幡「なぁ。雪ノ下。夜飯どうする?なんならこの練習の成果発表みたいな形でもいいんじゃないか?」
雪乃「そうね...材料もあるしそうしましょう。...最初に断っとくけど貴方も作るのよ?」
八幡「...ま、そう言うと思ってたよ。だが料理は小6レベルで止まってるから味は保証できないぞ。」
結衣「え?ヒッキーってお菓子だけじゃなくて料理も出来るの?」
八幡「だから小6レベルだってーの。んで?何作るんだ?」
雪乃「今回はあなたたち2人で殆ど作ってもらう事にするわ。だから私は当たり障りのないサラダを担当、他は任せるわ。」
八幡「ほーい。なら由比ヶ浜はバターライスとかならイケるか?」
結衣「うん!大丈夫だよ!でもゆきのんもちょっと見ててね!」
雪乃「えぇ。わかったわ。それで比企谷君は何を作るのかしら?」
八幡「ん?あぁ。ま、そんな大層なもんも作れないからな。ビーフストロガノフでも作ろうと思ってたぞ?」
雪乃(小6レベルとは一体...)
雪乃「ま、まぁ任せるわ。お願いね。」
八幡「おうよ。任せとけ。」
各々が料理をしている。
雪乃(ちょっとまって比企谷君?どこからブランデーを出したの?未成年じゃ買えなさそうだけれど?というか当たり前のようにフランベしないで?!隣で由比ヶ浜さんが「よしっ!」とかやる気出してるから!なんでそんな鼻歌まじりにフランベできるのよ!私の実家の召使いより上手じゃない!)
結衣(おおー。なんか火がぶわっとなってる!すごい!私もやってみよう!)
八幡(う〜んこのフランベした時のアルコール分が飛んで、肉が焼ける匂いがたまらなく美味そうだ。楽しみだな〜♩)
料理スキルがMAXだった八幡兄貴。
しかし八幡大誤算。とあることを忘れる。自分がアルコールに弱い事を。あの悲劇の夜の事を。そして思い知らせれる。彼女らもかなりアルコールに弱い事を。しかし料理スキルがMAXな八幡はアルコールを飛ばし損ねる事などしない。じゃあなにがあったか?そう先程から気合を入れてブランデーをドバドバ入れてるガハマさんがいる事だ。しかし、雪ノ下は八幡のフランベに気を取られ由比ヶ浜から目を離していた。また八幡も料理に夢中になっていた。
事が起こるのはそのガハマ製手料理を食べてからだった。
結衣「う〜ん?これくらい入れた方が美味しいかな?」ドバドバ