やはり俺がカフェの店長なのはまちがっている。   作:ステツイ

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第10話「捻じ曲がった過去との邂逅」

ども、比企谷八幡です。カフェの店長やってます。ってこの挨拶も久しぶりだな。そうそう。1つ大きな問題があるんだった。

 

 

 

 

 

姫菜「すみませーん」

 

 

 

 

 

三浦「おーい、店長〜」

 

 

 

 

 

結衣「う〜ん?何にしようかなぁ〜?」

 

 

 

 

 

三浦グループがご来店中です。ふざけんなよ?三浦、出禁にしてやろうか?あ?

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「はい?なんでしょう?」

 

 

 

 

 

ご注文は俺の拳か?あ?

 

 

 

 

 

三浦「いつもの」

 

 

 

 

 

姫菜「私はここのオススメで!」

 

 

 

 

 

結衣「う〜ん。私は甘いヤツ!!」

 

 

 

 

 

八幡「かしこまりました」

 

 

 

 

 

今すぐ拳をプレゼントしてやるよ糞ビッチ。

 

 

 

 

 

『比企谷が殴っていいのはウチだけ!!』

 

 

 

 

 

え?なんだ?頭の中に直接ッ!!恐ろしい。俺は考えるのをやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「お待たせいたしました。」

 

 

 

 

 

三浦「お、わかってんじゃん。さっすが店長」

 

 

 

 

 

姫菜「私のヤツ...コレは...カフェアート?しかも...黒◯君と火◯君のペア!キマシタワーー!!!」ブフッ!!!

 

 

 

 

 

三浦「擬態しろし!!せめてこの店では擬態しろし!!」

 

 

 

 

 

結衣「あはは〜私のは?」

 

 

 

 

 

八幡「こちらです。」

 

 

 

 

 

結衣「う〜ん?普通のコーヒーみたいだけど...?」

 

 

 

 

 

八幡「飲んでみたらわかりますよ。それではまた何かありましたお呼びください。」

 

 

 

 

由比ヶ浜...お前は飲んだ事があるか?甘さが喉に張り付いてブラックでないと掻消せないこの甘すぎるコーヒーを。

俺が休日にコーヒーを研究していたらたまたま作ってしまった甘党による甘党の為のコーヒー。俺ですら朝昼晩にしか飲めないんだぞ?苦しむがいい!!

 

 

 

 

姫菜(どうして私が腐女子ってわかったんだろう?私を見抜くとは...ここのこと、気に入っちゃった♩)

 

 

 

 

 

自業自得でリピーター確保の瞬間である。

 

 

 

 

 

結衣(ナニコレ!めちゃめちゃ甘いし!!でも美味しい!!ヒッキーが飲んでるコーヒーを飲んでから甘党になっちゃったけど、このコーヒーは見た目も普通だからここに来たら毎回頼もうっと♩)

 

 

 

 

 

甘さに対しては味覚音痴である。

 

 

 

 

 

三浦(この前来た時から2週間たっちゃったけどまだ覚えててくれたんだ...やっぱ店長優しいし♩)

 

 

 

 

 

それ以外頼んだ事がない為必然である。

 

 

 

 

結衣「私ってここ来るの2〜3回目だけどやっぱいい雰囲気だよね」

 

 

 

 

 

姫菜「うんうん♩私も気に入っちゃった♩」

 

 

 

 

 

三浦「そ。ならよかったし。」ソワソワ

 

 

 

 

 

内面スッゴイ喜んでるあーしさんでした。

 

 

 

 

一方八幡

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「頼むよぉぉぉ上がらせてくれよぉぉぉ」

 

 

 

 

 

相模「駄目に決まってるじゃん!お客様がいなくなったら店内で『また』SMプレイして欲しいんだから!!」

 

 

 

 

 

八幡「おいィィィイ!!『また』とか言うな!!あの夜の事は忘れろって言っただろぉぉぉ!!」

 

 

 

 

 

相模「案外ノリノリだったじゃん♡」

 

 

 

 

 

八幡「アレは酔ってだけだからぁぁあ」

 

 

 

 

 

相模「はるちゃん呼んでいい?」

 

 

 

 

 

八幡「頼みます!それだけは許してください!なん

でもしますから!」

 

 

 

 

 

相模「ん?今なんでもするって言ったよね?」

 

 

 

 

 

八幡「えっ、それは...」

 

 

 

 

 

口を滑らした八幡であった。

 

 

 

 

 

葉山「はは。仲が良いんだね」

 

 

 

 

 

八幡「葉山さーん!!無敵のスタープラチナでなんとかして下さいよぉ〜!」

 

 

 

 

 

葉山「はっはっは。するわけないだろう。」

 

 

 

 

 

こいつ...目が笑ってねぇ...まだ根に持ってやがるよ...あと普通に俺専用の部屋に入ってんじゃねぇよ。相模もだよ。てか相模に至っては三角木馬置いてんじ

ゃねぇよ。どっから仕入れたんだよ。

 

 

 

 

 

八幡「ホント...生き辛い世界だよ。」

 

 

 

 

 

葉山「はっはっは。自業自得だよ。あ、そうだ、明日も仕事か?」

 

 

 

 

 

八幡「そうだが、どうした?」

 

 

 

 

 

葉山「なんでもないさ。」ニヤリ

 

 

 

 

 

何か企んでますよね?殴るよ?

 

 

 

 

 

『君は俺のスピードに勝てるとでも?』

 

 

 

 

 

こいつも直接頭にッ?!もうヤダ...逃げる!!逃げるは恥だが役に立つ!!(まぁドラマは見た事ないんだけどね)

 

 

 

 

 

八幡「店内出るわ」

 

 

 

 

 

葉山「逃げたな」

 

 

 

 

 

八幡「うっせ」

 

 

 

 

 

 

 

 

と言ってもやる事ないからカップ拭くだけなんだけどね。てかそこの窓の席のお姉さん達。そんなジロジロ見ないで!!ぼっちは視線に敏感なんだから!!ヒソヒソ話さないで!!悪口言ってるんでしょ!?あーもうヤダ...

 

 

 

 

 

鈍感過ぎる八幡。少なくとも『イケメンの店長』と

言われてるんだから自信を持って欲しい。

 

 

 

 

 

三浦・姫菜・結衣「「「......(似合いすぎ!)////」」」

 

 

 

 

 

アレ?店内のお客様全員見てる?もうヤダ...俺ってば針の筵かよ。泣いて良い?泣くよ?あ、そういやあそこの席のお姉さんっていつも6時30分に出る

よな。まだ出なくて良いのかな?一応声かけるか。

 

 

 

 

 

八幡「すみません」

 

 

 

 

 

「え?は、はい?!///(喋りかけられちゃった♡)」

 

 

 

 

 

八幡「もう少しで6時30分ですが大丈夫ですか?」

 

 

 

 

 

「え?あ!本当だ!ありがとうございます!(いつも6時30分にお店から出るの知ってくれてた♡本当できる男なんだから♡)///」

 

 

 

 

 

八幡「いえいえ。毎度ありがとうございます。」ニッ

コリ

 

 

 

 

 

店内全員((((スマイルの破壊力ゥゥゥウ!こちらこそありがとうございますゥゥゥウ!/////))))

 

 

 

 

 

ん?なんか皆顔赤くね?空調効きすぎたかな?後で下げとこっと。

 

 

 

 

そんなこんなでその日の夜

 

 

 

 

 

八幡「ムニャムニャ」スピ-

 

 

 

 

 

小町「...(やっぱり目を閉じるとイケメンだなぁ...どっかで見た事あるっけ?最近こんな感じのイケメンを見た気が...)」

 

 

 

 

 

八幡が鈍感な所があるとすれば小町には記憶力の残念な所があった。しかも対人関係で。もっと言えば他人との関係。知らない人の事は覚えようとしないのだ。

 

 

 

 

 

小町「また写メとっとこ♩」カシャ

 

 

 

 

 

小町のスマホの奥底には『八幡フォルダ』がある。その中には名の通り、八幡の写真しかないのである。小町は密かにこのフォルダの写真枚数を8万にする事を目標としていた。

 

 

 

 

次の日

 

 

 

 

 

カランコロン

 

 

 

 

 

八幡「いらっしゃいませ...(え?)」

 

 

 

 

 

折本かおりがいた。アイエエエエ!かおり!?かおりナンデ!?

 

 

 

 

 

折本「どもー♩(あ、葉山君が言ってた通りイケメンな店長さんだ♩案外私のタイプだな♩)」

 

 

 

 

 

八幡「お好きな席におかけください。こちらメニュー表になっています」

 

 

 

 

 

折本「はーい!ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

八幡「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」

 

 

 

 

 

折本かおり。会うのはバレンタインイベント以来か?はぁ...一番会いたくない奴なんだよな。中学のアレ以来。

 

 

 

 

 

ーー黒歴史が蘇るーー

 

 

 

 

折本『私と付き合ってください!』

 

 

 

 

 

え?なにこれ?ドッキリかなんかか?て言うか折本みたいな可愛い子が俺に告白とかありえないから。つまり、ドッキリ。あ〜泣きソ。

 

 

 

 

 

八幡『そ、それはアレだろ?ド『ドッキリなんかじゃない!』え?』

 

 

 

 

 

折本『本気...私...本気だから...!』

 

 

 

 

 

彼女の目からはドッキリなんかとは違う本気の眼差しを感じた。しかしどこか人を信じることのできない八幡。彼女が本気なのは理解している。しかし、悪い癖だ。理性がストップをかけている。

だからーー

 

 

 

 

 

八幡『少し...考えさせてくれ...』

 

 

 

 

 

折本『...うん。いきなりでごめんね?返事待ってるから...』

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日学校に行くと、黒板にデカデカと

 

 

 

 

 

【比企谷八幡は折本かおりに告白したナルシ谷】

 

 

 

 

と書かれていた。責めるわけではないが彼女の方に目を向けると...

 

 

 

 

 

折本『ッ...!!』

 

 

 

 

 

美しい顔が台無しになる程、見るに耐えない苦しそうな表情をしていた。

 

 

 

 

 

『ヒキタニ!!かおりに謝りなよ!!かおり泣いてんじゃん!!』

 

 

 

 

 

『そうだ!こんな事された折本さん本人に対して謝罪しろ!!』

 

 

 

 

 

『お前なんかが告白とか馬鹿じゃねぇのか?!!』

 

 

 

 

 

ワ-ワ-ガヤガヤ

 

 

 

 

 

そうか。昨日教室で誰か見ていたんだな。なら俺の起こす行動は1つだけ。簡単だろ?

 

 

 

 

 

バン

 

 

 

 

 

八幡『俺みたいな奴が折本さんに告白してすみませんでした!!!この非礼をどうお詫びしていいかわかりません!!!』ドゲザ

 

 

 

 

 

折本『比企谷っ...?」

 

 

 

 

 

八幡『本当っ!すみませんでしたっ!』バン!バン!アタマヲジメンニウチツケル

 

 

 

 

 

ーーーと言った事があり。俺は虐められた。決して辛くなかったわけではない。が。彼女を。折本かおりを助ける事が出来た。それだけで俺は救われた。ほら、『誰も傷つかない世界』だーーー。

 

 

 

 

 

そんな事があり、陽乃さんとの邂逅、葉山との話、クリスマス合同イベント、バレンタインイベント等、最近になってまた、彼女の新たな一面と過去に対する意識が垣間見えた。だから思うのだ。過去の事は気にするな。と。だが彼女は違う。事実を捻じ曲げられ、自分のせいで彼が虐められてしまった。彼女が思うのも仕方のない事だと思う。

そんな彼女が今目の前にいる。

 

 

 

 

 

折本「すみません!これください!」

 

 

 

 

 

八幡「はい。かしこまりました。」

 

 

 

 

 

折本(葉山くんに言われて来たけど、この落ち着いた雰囲気って何故か好きなんだよね。理由はわからないけど、居るだけで私も落ち着く。あ、そうだ今度比企谷に会った時、その時こそ、あの事を謝らないと...)

 

 

 

 

 

折本 「フフッ」(このお店の雰囲気ってなんか比企谷に似てるな〜ウケるw...だから好きなのかもね...お店も///)

 

 

 

 

 

 

 

八幡「...」プルルルプルルルガチャ

 

 

 

 

 

葉山『んあ?どうひた?』

 

 

 

 

 

八幡「寝てたとこすまん。お前だろ。』

 

 

 

 

 

葉山『ん〜??あっ、あぁ。うん。そうだよ。』

 

 

 

 

 

八幡「なんでだよ!!俺の一番会いたくない人NO.1だぞ?!」

 

 

 

 

 

葉山『じゃあ〜俺貰うわぁ〜』

 

 

 

 

 

八幡「やるワケねぇだろ!!」

 

 

 

 

 

葉山『好きなの?』

 

 

 

 

 

八幡「ちげぇよ!!いや!違くねぇ!!可愛いからな!!」

 

 

 

 

 

葉山『キメェ...とりままた寝るわ...てか昨日何時に寝たんだよ...俺と一緒に夜中までゲームしたよな?』

 

 

 

 

 

八幡「ん?あぁ。逆にいつも寝すぎてその溜まった分少し使っても眠気が生まれないんだわ。」

 

 

 

 

 

葉山『何その制度...お前の身体おかしいよ...』

 

 

 

 

 

八幡「あ?お前だって抜きすぎたら出なくなってくるだろう?それと一緒。寝すぎて眠気が出ない。だから一晩寝なくてもノープロブレム。」

 

 

 

 

 

葉山『...』スゥスゥ

 

 

 

 

 

寝やがった..,まぁいいか。後で家に行ってシバいてやるか。はははシェルブリットバーストをお見舞いしてやるか。行こうぜ!!葉山ァア!!!

 

 

 

 

 

 

 

折本(う〜ん?店長って確かにイケメンだけど誰かに似てる様な?...)

 

 

 


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