真剣で魔物に恋しなさい!   作:パラガス

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とてつもなく無理矢理ぃとなってしまいました。
お許しください‼︎


修行

「え〜、今日はこのクラスに新しいお友達が加わります。それじゃあ高嶺君、自己紹介して」

 

「え〜っと、高嶺清麿です。まだ川神に引っ越してきたばかりなので、この辺りについて教えてくれると嬉しいです。これからよろしくお願いします。」

 

クラスの皆が拍手をしてくれた。友達出来ると良いんだけど・・・・

 

「じゃあ、高嶺君の席はあそこにいる葵君の隣ね。席についてね。」

 

先生に言われて手を上げてくれた子の隣へと向かい、席に着く。

 

「僕は葵冬馬といいます。よろしくお願いしますね、高嶺清麿君。」

 

「よろしくお願いするよ、葵君。」

 

「クラスメイトなんですから、冬馬で良いですよ。敬語もいりません。そのかわりに僕も清麿と呼ばせてもらいますよ。」

 

「ああ、俺もそっちの方が気が楽だ。」

 

よし!友達一人目!このままどんどん友達作るぞ!小学校からボッチとか嫌ダァ‼︎

 

「じゃあ、一限目は質問の時間にします!高嶺君に聞きたい事がある人はどんどん高嶺君に聞いてみてね〜。あ、この授業は立ち歩いても良いことにします。」

 

先生がそう言った瞬間にクラスの全員が立ち上がって此方に歩いて来た。

 

「高嶺君、こっちに来る前は何処にいたの?」

 

「あぁ、東京だよ。」

 

「高嶺って、ボケモンやってるか?やってたら、対戦しようぜ!」

 

「もちろん、やってるぜ。」

 

色々な奴から質問を受けた。そのおかげで大体のクラスメイトの名前は覚える事ができた。そして、冬馬と話していた男が近寄って来た。

 

「よう、俺は井上準ってんだ。若共々よろしくな。」

 

わ、若って誰のことだ?そんな名前の奴いたっけな?

 

「ダメですよ、準。いきなり若なんて言っても清麿にはわかりませんよ。」

 

「あぁ、すまんすまん。」

 

「若っていうのは僕の愛称の様なものです。もっとも準しか読んでいませんけどね。」

 

「なるほどな、よろしく井上。」

 

「俺も準で良いぜ、清麿。」

 

「あぁ、よろしくな準。」

 

全員フレンドリーだけで助かった・・・これでボッチはなんとか避けられたみたいだ。

 

 

 

 

 

 

今日一日授業を受けたが、やはり小学校の授業は簡単だった。それに友達と休み時間に外に出て遊ぶという事も久しぶりだったので、かなり楽しかった。

 

「お〜〜い、清麿〜〜ッ。」

 

後ろで俺を呼ぶ声がして、振り返ってみる。冬馬と準が俺に向かって走って来ていた。

 

「清麿、今日はこの後暇か?」

 

「あぁ、暇だけど・・・」

 

「なら、僕達と遊びませんか?引っ越して来たばかりなら、川神を案内しますよ。」

 

「!良いのか?」

 

これは嬉しい誘いだ。川神にはあまり詳しくはないし、冬馬達と仲良くもなれる。一石二鳥だ。

 

「あぁ、もちろんいいぜ。」

 

「じゃあ、後で学校に集合ですね。」

 

「家帰って荷物置いたら、すぐに行くよ‼︎」

 

その日は冬馬と準に川神のいろいろな所を案内してもらった。また今度遊ぶ約束を取り付けたし、あいつらはとてもいい奴らだ。この調子でどんどん仲良くなっていきたいなぁ・・・

 

 

 

 

 

 

休日はヒューム師匠に修行に連れて行かれる。逃げ出そうにも走り出した瞬間に首根っこを掴まれている。修行した次の日は絶対に全身筋肉痛になって動けなくなってしまうんだよなぁ・・・・帰りたい。

 

「ほぅ、修行の前に無駄な事を考える余裕があるとはなぁ・・・・今日は何時もより厳しくいくぞ。」

 

「あぁ、し、師匠‼︎ご勘弁を‼︎」

 

「安心しろ、倒れたら送り届けてやる。」

 

「嫌だぁ〜〜〜〜〜っ‼︎」

 

 

 

 

 

 

「今日最初の修行は簡単だ。動くな。」

 

「へ?動くなって・・・動かなければいいんですか?」

 

「そうだ、ただ動くな。簡単だろう?」

 

「は、はい!」

 

なぁんだ、今日は修行しないのか・・・焦って損した・・・たまにはいい事するじゃん

 

「さて、修行を始めるぞ。肩幅に足を開いて、腰を落として手を前に出せ。」

 

「え?こうですか?」

 

「そうだ、そしてこれを指だけで持て、はなすなよぉ?」

 

「・・・師匠、なんですかこれ?」

 

「これか?重りだ。見てわかるだろう?」

 

「何が簡単だぁ‼︎これじゃ拷問じゃないかぁ‼︎」

 

「何を言う、動かないだけだぞ?何時もよりマシだろう?それに拷問のような修行を積んでこそ強くなれるんだ。」

 

「鬼!悪魔!人でなし!」

 

「随分と元気だなぁ、これなら二時間は平気そうだな。」

 

「勘弁してくださ〜〜い‼︎」

 

 

 

 

 

 

「次は組手だ。ちゃんと防がんと・・・・・死ぬぞ。」

 

「いつまで続けるんですか、こんな事ぉぉぉぉっ‼︎」

 

「どうしたどうしたぁっ‼︎こんな拳も受け止められんようでは、あいつには勝てんぞぉ‼︎」

 

「あいつって誰ぇぇぇぇぇぇぇっ⁉︎」

 

修行は日に日に厳しさを増していく。このままではいずれ俺の体が壊れてしまいそうだ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

冬馬達と楽しく学校生活を過ごしているとあっという間に夏休みに突入した。遊ぶ約束もたくさん取り付けたので、楽しい夏休みの始まりだ!・・・・・と思っていたが現実はそんなに甘くなかった。

 

 

「清麿、貴様は明日から夏季休暇だな?」

 

「えぇ、そうですけど・・・何か?」

 

「ならば、夏季休暇の間は九鬼で見習い従者として働いてもらう。」

 

「エエエエエエエエッ⁉︎働くって言われても俺まだ小学生ですよ⁉︎無理です‼︎」

 

「心配することはない、働くといっても俺の仕事の一部を手伝ってもらうだけだ。それに、貴様に修行をつけやすいからな。」

 

「・・・・・拒否しても無駄というわけですね?」

 

「物分りが良くて助かる。とりあえず明日は川神院に行くぞ。明日の昼12時に此処で待っていろ。」

 

「えっ、川神院・・・ですか?何しに行くんですか、そんなとこに?」

 

「それは行ってからのお楽しみだ。」

 

あぁ・・・・・絶対にろくな事じゃないな・・・

 

とりあえず、冬馬と準に遊べなくなる日がある事を伝えよう。すまない、本当にすまない。全てこの愉悦という感じの笑顔をしているジジイのせいなんだ。・・・・・明日一体何があるんだぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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