彼を思う   作:お餅さんです

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九話 「羨望す嵐」

 

 

 気にいらねぇ

 

 自分こそが王子だっていう幻術で逃げたつもりの弟も

 

 餓鬼に負けた癖に目の前で踏ん反り返るこの雑種も

 

 どいつもこいつも好き勝手ふざけやがって

 

 …そういや、あいつもそうだったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は死んだ事になってる。

 

 あのどうしようもねぇ弟に殺された事になってんのは癪だしこんな辺鄙な所でコソコソと暮らすのは気にいらねぇが、仕方ねぇ。

 

 俺の執事のオルゲルトが言うには今弟はボンゴレとかいうマフィアの中の組織で幹部にまで上り詰めてるらしい。

 あんな弟が何人来ようが叩きのめしてやるが今の俺にはマフィア何かの組織と表立ってやりあう力はねぇからな。

 

 

 そんな風にイライラしながらもつまんねぇ日々を過ごしてるとある日オルゲルトが俺の前まできて言いやがった。

 

 

「ご報告致します。どうやら侵入者が二名訪れたようです」

 

 多分知らずに紛れ込んだのだろう、そんな奴もたまにだがいる。

 普段ならオルゲルトに始末させてたが今日は特にやる事もなく暇だったから言ってやった。

 

 

「シシッ、ここまで連れて来い。俺様直々にぶっ殺してやる」

 

 

「はっ」

 

 

 

 

 

 オルゲルトが俺様のいる所まで連れてきたが、二人は王子である俺様の目の前で好き勝手喋りやがる。

 

「あいつがそうなのか?」

 

 一人は赤い髪に黒いマントで悪そうな顔のオッサン。

 

 

「そうだよ。仲良くするようにね」

 

 もう一人は白い髪に白い服の真っ白な男。

 

 少しぐらいは器の大きさを見せつけようと黙っていたが、オルゲルトの額には青筋が浮かんでるし流石の俺様もこうも当たり前にされると我慢ならねぇ。

 

 

「てめぇら、いつまで俺様の前で喋りやがる」

 

 少し威圧感を出しながら言う。

 その辺のやつならそれだけで喋るどころか気を失ってもいいぐらいだ。

 それなのに、

 

 

「あぁ、ごめんね。今回も遅かったと思ったんだけどメモしてた場所にそのままいたからさ、ちょっと嬉しくて」

 

 っと余裕そうに笑いやがる。

 

 俺の弟ならここでブチ切れるだろう。

 だが俺様は弟とは違って正統な王子だ。

 

 さっきは少しキレちまったが俺様の居場所を掴んでいたみたいな事を言いやがった。

 この場所は人里からもかなり離れた森の中でオルゲルトの手によってカモフラージュもしてある。

 自慢にもならねぇが、それこそここ何年もの間ここに来たのは偶然彷徨って辿り着いたような奴だけだ。

 

 俺様の言葉で会話も止めたし有能そうだ。

 俺様の部下になるんなら許してやらなくも…

 

 

「て言うことで、ここにいるザクロの影武者としてだけど僕の部下にならないかな?」

 

 

「…オルゲルト、やれ」

 

 あろう事かこいつは王子の俺様にそれも影武者として部下になれとぬかしやがった。

そんなやつはいらねぇ。

 面白そうな奴だと思ったが、こんな事なら始めからオルゲルトに始末させるんだったな。

 

 

 …ん?

 

 可笑しい。

 俺の隣で控えていたオルゲルトから返事もないしあいつらに対しての攻撃もねぇ。

 あいつに限って裏切りはありえねぇとは思うが、何をしてるんだと隣を見ると、

 

 

「なぁ、こいつやっちまってもいいのか?」

 

 ここに来た奴の内の一人、赤い髪の男が俺と同じ嵐の死ぬ気の炎を纏わせた手でオルゲルトの首の薄皮一枚の所で握るように止め、オルゲルトが動けないようにしていた。

 

 

「なっ⁉︎」

 

 慌ててこの男が元いた場所を見ればそこには未だに笑いやがる全身真っ白な男とその近くの床に少し焦げ付いた跡が残ってやがった。

 

 

「ダメだよザクロ。その執事さん、かな?執事さんはその人の大切な人みたいだし。それにその顔でそんな事言うなんてデイジーが見たら泣いちゃうよ」

 

 

「…はぁ、相変わらず甘いこって」

 

 呆気に取られた俺様を置いて二人が喋り、オルゲルトの拘束が解かれた。

 オルゲルトは直ぐに二人から俺様の盾になるように立ち位置を変えると

 

 

「お逃げください。この二人はこの場で私がお止めします。どうか、貴方様だけでも」

 

 俺様と同じで力量を悟ったのか額から大量の汗をかきながらそう言う。

 

 

 …冗談じゃねぇ

 

 

「っなにを⁉︎」

 

 オルゲルトを座ったまま足で横に吹き飛ばす。

 そこまで強くしてないっていうのはあるが直ぐに体制を整えて喋ってきた。

 

 そんなオルゲルトに俺様は、

 

 

「このまま舐められっぱなしでいられる訳ねぇだろうが‼︎」

 

 この二人が、特に赤い髪の男。

 同じ属性の炎だからこそ分かる、あれは俺様とはレベルが違う。

 炎は覚悟の差なんて聞くがどれ程の覚悟を持てばあそこまでなるのか想像も出来ないぐらいに。

 

 だが何処の馬の骨とも分からねぇ奴らにこの俺様が背中を見せる何て事はありえねぇ。

 それにあいつらがここに来る前に忍ばせておいた嵐蝙蝠で攻撃すればいいだけだ…

 

 

「なぁ、どうするよあれ」

 

 

「ザクロが急に攻撃するからじゃないか。まぁとりあえず、」

 

「連れて帰ろうか」

 

 その言葉とともに意識は薄れ、最後に隣で同じように倒れ行くオルゲルトが見えた。

 

 

 

 気がつけばベッドに寝かされている俺様の近くに警戒しているオルゲルトも含めて四人の人が立っていた。

 

 

「ニュ〜、これがザクロの偽物? 私の時も思ったけど弱そうじゃない?」

 

 聞き捨てならねぇ事を言いやがった水色の髪の餓鬼と

 

 

「そ、そんなこと言っ、ちゃ可哀想、だよ」

 

 無自覚なのかさらに深く抉ってきやがる緑色の髪の餓鬼。

 

 

「二人とも寝起きだしその辺にしておいてあげよ。そしたら後で遊んであげるから」

 

 そう見覚えのある真っ白な男が言うと男の両隣にいた餓鬼共は嬉しそうに返事をして部屋の外に出て行った。

 

 

「さて、執事さんにはもう説明したけど君にも教えるね」

 

「ここは数あるマフィアのうちの一つ、ミルフィオーレファミリーの本部だよ。それで僕はここでボスをやってるんだ。それでね…

 

 

 倒れた時に打ったのか痛む頭を抑えながら説明を聞く。

 この場でこいつをオルゲルトと二人がかりでやってもいいが、ここが本部だっていうんならあの赤い髪の男もいる筈だ。

 悔しいが下手な事は出来ねぇ。

 

 説明を聞くにこいつが俺様にやって欲しい事は二つ。

 一つがあの赤い髪の男、真6弔花のザクロの影武者の6弔花として振る舞うこと。

 次にザクロの部下っていう形になり命令されればその通りに動く。だが特に命令とかがないときは基本何をしてもいいが下手をしたら速攻で抑えにくるって事だけ。

 

 あのザクロって男やこいつに頭下げんのは気にいらねぇが仕方ねぇ、暫くはしたがってやる。

 

 

 

 

 

 

 それからはいつものコソコソとした生活とは違い、本部内だけだが自由に行動出来るようになった。

 それに本部内だけだと言ってもあの男のファミリーは俺様が思っていたよりも大きかったようで俺様専用のそこそこの広さの一室もあるしそれに関しては特に不満もねぇ。

 

 

 だが、

 

「あぁ、貴方ですか。申し訳ありませんがこの書類を逃げたザクロまで運んで貰えますか?」

 

「あ、書類? てめぇがやっとけ」

 

「貴様何者だ、答えによっては…」

 

「にゅにゅっ、ザクロの偽物の癖に私を無視するなんて許さないわよ、この前髪王子‼︎」

 

「や、やめなよブルーベルゥ」

 

 

 何なんだこいつら⁉︎

 本当に真6弔花ってやつなのか⁉︎

 

 雲の桔梗って男は分かる、偶々見かけたから頼んだだけだろ。

 晴れのデイジーって餓鬼もたまに遊びに誘うぐらいで今も止めてる。

 

 だが嵐のザクロと霧の幻騎士、それに雨のブルーベル‼︎

 自分に任された書類を俺様にさせんじゃねぇし、見たことねぇからって斬りかかったり、毎日毎日寝起きに遊びに誘ってくんじゃねぇ‼︎

 

 

「誰が前髪王子だ餓鬼どもがぁ‼︎」

 

「怒ったわ、逃げるわよデイジー‼︎」

 

「ぼばっ⁉︎ 僕チン何もやってないのに⁉︎」

 

 こうやって本部の中を走り回るのも初めは何だといった顔をされたが今じゃまたはじまったと呆れ顔をしてくる奴もいやがる。

 まさかオルゲルトまでその中の一人とはおもわず餓鬼共にクッキーを作って渡していたときは本当に驚いた。

 

 

「わっ⁉︎」

 

「ぼばっ⁉︎」

 

「げっ⁉︎」

 

 全員炎まで使って全速力ではしってたから曲がり角から曲がってくる人影に気づいても急には止まれず、

 

 

「へ?」

 

 今日も全身真っ白のここのボスに向かって突っ込んだ。

 

 

 

 

 

 

「今回は僕だからよかったけど、もう炎を使って廊下じゃ走っちゃダメだよ?」

 

 念のため来た医務室で真っ白の服の男が餓鬼に言い聞かせるような声音で優しく注意してくる。

 

 

「わるかったわよ…」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

 デイジーは素直に謝り、ブルーベルは不満気だがどちらの目にも涙が溜まっておりもうする事はないだろう。

 

 

 だが俺様は謝らず、ぶつかってから一言も喋っていない。

 

 そんな俺様を見て餓鬼共は不思議そうにしているが真っ白の男は何か分かったらしく、

「反省したならもういいよ。先に帰ってて」と言い、チラチラとこちらを伺う餓鬼共を帰らせた。

 

 邪魔な餓鬼共がいなくなり二人きりになった事で俺様から切り出す。

 

 

「なんで、何も言わねぇ」

 

「どういうこと? 注意ならついさっき言って…」

 

 真っ白の男は不思議そうに聞いてくるが…それがどうしても腹立たしい。

 

 

「ふざけんじゃねぇ‼︎ お前はここのボスだぞ‼︎ 頂点だぞ‼︎ 王なんだぞ‼︎ そんな奴がふざけて走り回ってた部下とぶつかったってのにヘラヘラしやがってよ‼︎」

 

「そんなんじゃねぇだろ‼︎ 王ってのは絶対なんだ‼︎ 軽んじられちゃなんねぇんだ‼︎」

 

「それなのに‼︎」

 

 

『弟君は素晴らしいですね』

 

『えぇ、まさに天才です。それに比べて兄君は、おっとこれは失言を』

 

『いえいえ、事実ですからな』

 

『兄貴これ一緒に…出来ないんだっけ』

 

 

「それ、なのに‼︎」

 

 

『どう思う? そうですね、理想の上司ってやつですかね』

 

『あ? 仲間に決まってんだろ』

 

『全てを捧げられる主だ』

 

『にゅー、お兄ちゃん…かな』

 

『家族、だよ』

 

 

 

「何が、何が違うってんだ‼︎ 俺様とお前と、一体何が‼︎」

 

「…何が、俺様の何が…いけなかったんだ。俺…はどうすりゃ、認めて貰えんだ。親に、部下に…弟に」

 

 言葉が小さくなるごとに顔を俯かせ、その所為で常に頭につけていたティアラも、前髪で隠れていた両目からも滴が地面に落ちる。

 

 王子であるこの俺様がこんな凡百の前で、ダセェな。

 きっとこいつも呆れてんだろうな。

 こいつも、他の奴らみてぇに離れてくんだろうな…

 

 

「…ごめん、僕に君の事は分からない。他のみんなとは違って君の事はよく知らないんだ」

 

「君が僕に何をみているのか、君が僕と何が違うと思っているのか、僕には何も分からない」

 

 ほら見ろよ。

 わざわざあんな森の中に来たのに居たのがこんな奴だからな、当たり前っちゃあ当たり前か…

 

 

「多分みんなもそうだよ。だからみんな君に構ったりしてるんだ。君のことを、もっと知ろうとしてるんだ…流石にブルーベルはやり過ぎだと思うけどね」

 

「最近は僕も少し忙しくて此処に中々戻って来れなかったけど、暫くは此処にいるつもりなんだ。今日もね、このあとみんなで室内だけどバーベキューするつもりでさ、」

 

 

 

 

 

「一緒にどうかな?」

 

 …けっ。

 またヘラヘラ笑いやがって。

 こんな奴が俺様の王だなんて認めねぇよ。

 

 だが、

 

 

「肉は俺様に合う最高級だろうな」

 

 つれぐらいには思ってやる。

 それ以上はこれから先、見てってやるよ。

 

 

 

 

 

 

 それから何年もこいつらと過ごした。

 桔梗の手伝いをしたり

 ザクロに書類仕事を覚えさせたり

 幻騎士と訓練をしたり

 餓鬼共の遊びに付き合わされたり

 怪我して帰ってきたときに救急箱片手のあいつに心配されたり

 

 

 オルゲルトには最近、

 

 

「ご成長なされましたな」

 

 って号泣されたな。

 直ぐぶっ飛ばしたけど。

 

 

 悪くはねぇよ。

 少なくとも森で引きこもってた頃と比べたら。

 

 だからこそ忘れてた。

 俺様達は仲間で家族だが、

 

 裏の住人、マフィアだって事を。

 

 

 

 

 

 

「イタリア?」

 

「そう、君には部下を連れてそこで近々起こりそうなボンゴレ達の反乱を抑えて欲しい。これは命令だ」

 

 珍しく命令をしてきた。

 実際出会ったあの日から命令らしい命令はなかった。

 控え目に言ってもお願いの態度を崩さなかったこいつが。

 

 …そういうことか。

 

 

「分かったぜ。どうせ部下の俺様には拒否権何てねぇからな」

 

 全く分かりやすい奴だぜ。

 そう思いながら出口のドアに手をかけ思い出したように言葉を続ける。

 

 

「…それとな、俺様はお前の力は知ってんだ。お前に聞いたしな」

 

 あいつの肩が揺れた気がする

 

 

「だからよぉ、」

 

 

 

「そんな面されたら俺様がどうなるかぐらいわかるんだぜ?」

 

 っ⁉︎

 気づかれると思ってなかったのか驚愕の表情が顔に表れる。

 

 あいつの顔は命令を続けてる最中これでもかと歯を食いしばり何かを耐えているようだった。

 あれに気づかない奴なんていねぇよ。

 

 

「っぁ、「俺様は‼︎」 っ⁉︎」

 

 何か言おうとしてたがそれを許さずあいつに背中を向けながら先に声を上げる。

 

 

「…俺は、わりと楽しかったぜ」

 

 

 

「ボス」

 

 そう告げて部屋から出る。

 後ろから嗚咽が聞こてくるが、無視する

 

 気にしたら

 足が止まりそうな気がして。

 

 

 廊下を歩いて行くと待っていたオルゲルトが隣に侍り、口を開く。

 

 

「準備は既に整っております」

 

「先行って待ってろ、寄るところがある」

 

 

「…かしこまりました」

 

 伊達に何年も俺様の執事をやってねぇ、どこに何をしに行くか分かったんだろう。

 それ以上何も言わず先に向かう。

 

 

 向かった先は俺様の直属の上司って事になってる男の部屋。

 もう昼頃だが何もないときは酒を飲んでるか眠ってるかだから扉を蹴ってこじ開ける。

 

 

「うおっ⁉︎ 何だ、ってお前かよ。何のようだ?」

 

 予想通りコートを羽織ったままベッドで寝ていたらしく扉が吹き飛ぶ音に驚いたのか不満そうな顔で此方を見てくる。

 だがそんな事は知った事かと俺様は目の前までヅカヅカと部屋に入り胸ぐらを掴む。

 

 

「…失敗しやがったら、容赦しねぇぞ」

 

「…っ⁉︎ 、あぁ」

 

 初めは何の意味か分からなかったみてぇだが察したのか神妙な顔で頷いた。

 

 それに甚だ不服だが満足し、オルゲルトが待っている飛行船まで向かう。

 

 

「…無駄にはしねぇよ」

 

 扉の破片が飛び散る部屋から聞こえるザクロの呟きを背中に受けながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 でもあぁ、やっぱりあいつの思ってた通りになったな。

 無事に帰ってきて泣きながら笑うだろうあいつの顔に見たかって一発打ち込むつもりだったってのに。

 

 弟に会えるとは思ってなかったから驚いた。

 隣にいたカエルとの関係が俺様と餓鬼共みてぇでつい笑っちまったが。

 ただ幻術で凌いだと思ってるみてぇだった、俺様なんかに見抜かれるのに気づかないようじゃこの先痛い目見るってのに。

 

 でもこの目の前で踏ん反ってやがるこいつはどうしてもイラつくな。

 オルゲルトを殺しやがったし、今もほら

 

 

「ミルフィオーレの情報を全部吐け。そうすりゃ見逃してやらん事もない」

 

 何て言いやがる。

 

 前の俺様なら知ってる事全部言っただろうな。

 ここで俺様が言ったらあいつの計画は全部ぶっ壊れる。そんな事も気にせずに…

 

 だがな、

 

 

 

 ほぼ石になっても体勢は変わらない

 

「俺様を‼︎」

 

 

 手を手掛けに乗せ、足は組んだまま

 

「誰だと思ってやがる‼︎」

 

 

 ボロボロ崩れていくのが分かるが変わらず

 

「俺…は‼︎」

 

 

 

 俺の望んでいた

 

 あいつの様な

 

 

 王の姿で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「6弔花の一角、ラジエル」

 

「白蘭様の部下だぜ?」

 

 動かない口角を無理矢理釣り上げる。

 もう体の八割は石になったが、最期まで目の前の男を嘲笑う。

 

 

「…覚えておく」

 

 それだけ呟き手に溜めていた憤怒の炎を俺様に向かって解き放つ。

 

 もう体全てが石になった。

 動く事も出来ず向かってくる炎をただ見つめる。

 

 

 死ぬかもってのは二度目だが

 

 相変わらず怖ぇな。

 

 でもまぁ、本当に

 

 

 

 悪くは、なかったな…

 

 


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