地球の戦士 クリリン   作:蒲鉾侍

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第11話

 

 

▽武天老師△

 

ピッコロ大魔王…それはワシの師匠の武泰斗様が電子ジャーに封印したピッコロ大魔王。

ワシと鶴の奴も共に戦ったがその強さは今でも覚えておる。

奴は圧倒的な強さで自分の生み出した魔物たちと共に攻めてきた。

その時に武泰斗様の所で一緒に修行してきた友も……。

武泰斗様は一度山籠りをしたんじゃ奴を…ピッコロ大魔王を封じる技『魔封波』を編み出すために。

しかし、その魔封波でピッコロ大魔王を封じた後その反動で武泰斗様は死んでしまった。

『武泰斗様の死』それに一緒に修行していた『友達の死』『正義の力なさ』これにより鶴の奴は闇に…悪に走ったんじゃ。

ワシは二度とこの惨劇を繰り返さないように海底に沈めたんじゃがどこの愚か者か知らんがその封印を解いた。

悲劇はまた繰り返されては困る。

クリリンも戦い奴の部下の一人を倒した。

悟空も倒しているじゃろう。

若い者だけに頼るわけにはいかん。

ワシがあの時の武泰斗様のようにするしかあるまい。

クリリンや悟空 二人はワシが死んでも悪に走るような奴ではない。

幸いここには餃子、天津飯がおる。

天津飯は無理にでも戦おうとするじゃろうな。

もしそうなら、この催眠スプレーを使わんといかん。海底に沈めてダメならどこに封印するじゃろうか奴を封印できたのならワシはその時には死んでおるじゃろうからワシには分からんじゃろうが。

今度は愚か者が現れないように願うしかないのう。

 

ここら辺でいいじゃろう。

荒野が続いておって障害物も少ない。

魔封波の成功率も上がる。

飛行機を着陸させ地面にドラゴンボールを埋めて隠した。

 

____

 

ピッコロ大魔王が現れた。

最初の作戦ではドラゴンボールを奪い取って神龍を呼び出して奴を消して貰う予定だった。

しかし奴はドラゴンボールを飲み込んだ。

これでもうドラゴンボールには頼れんじゃろう。

ワシは、天下一の武道家と言われたこともある、しかし奴には敵わん。

どう転んでもじゃ不意打ちや武器を使っても奴を倒すことはできんじゃろう。

それほどまでに奴は強いんじゃ。

腹はくくった魔封波をするしかない。

成功すれば一発逆転。

失敗すれば、勝てる手立てはない。

 

「闘うしかありませんよ」

 

天津飯頼もしい言葉じゃがお主は下がっておれ。

このワシが魔封波を成功すればいいんじゃ。

お前たちを巻き込むわけにはいかん。

 

「闘いますよ、オレはっ!!」

 

「すまん、天津飯」

 

天津飯眠っててくれ。

催眠スプレーを使うことになるとは…。

では、行くかのう。

魔封波を成功しても失敗してもワシは死んでしまうがこの老体ワシの命なんぞくれてやる。

 

「おりてこい!ピッコロ!ドラゴンボールはここじゃ!!!」

 

ピッコロ大魔王やはり歳をくっても威圧感がある、ここでわしがなんとかせねば。

 

「ワシの師匠は、武泰斗様じゃっ!!」

 

「なにっ!?」

 

やはり武泰斗様が恐ろしいようじゃな。

ワシは電子ジャーを出して構える。

 

「魔封波じゃっ!!!」

 

空に逃げようが無駄じゃっ!

電子ジャーにぶちこんでくれるっ!

 

「つおお!!」

 

いけるっ!ピッコロ大魔王!!ワシの……人類の勝ちじゃっ!!!

 

「はあーっ!!!」

 

なっ!?外れた……じゃと……?

力を入れすぎたか……すまん…みんな…武泰斗様…申し訳ありません…。

 

「……無念」

 

 

▽ピッコロ大魔王△

 

危なかった。

まさかまだ魔封波を使える奴がおるとはな。

しかしそのジジイも死んだっ!

この世界にもう敵はおらんっ!

後はドラゴンボールを使って若返るだけじゃっ!

ドラゴンボールも全て揃った!後は願うだけだっ!

 

「でてこいっ!ワシの願いを叶えろっ!」

 

ドラゴンボールが光を放っている。

いよいよ出てくるのだな。

 

「!!」

 

デカイ…これが神龍か。

ふはははは!これで、若返えるぞっ!

 

「さぁ、願いをいえ」

 

「この私に…」

 

「ピッコロ大魔王を」

 

!?まだ生き残りがおったのかっ!!

そうはさせん!!

 

「この世から」

 

「ハッー!!」

 

危ない所だった。

これで邪魔者はいない。ワシの願いが叶うんじゃっ!!!

 

「このワシを全盛期のパワーを持つ頃に若返らせてくれっ!」

 

「たやすいことだ」

 

おおっ!パワーが、パワーがみなぎるぞっ!!

 

「では、さらばだ」

 

「あぁ、さらばだっ!!!」

 

他にあいつのような者が現れては困るのでな。

死ねっ!!!

 

 

▽クリリン△

 

カリン塔についた。

ヤジロベーに俺と悟空を背負わせて登るのは時間がかかりすぎると思う。

まだ俺は体力が残っている。よし、頑張るか。

 

生き返ったボラさんが俺達を投げてくれた。ヤジロベーは悟空を背負っていたので、俺の方がよくとんだ。

俺も体力は残っているとはいえ残り少ないもんな。これでちょっとは楽できる。

 

ピッコロ大魔王どこにいるだろう。

と思って気を探ると、とてつもないデカイ気になっていた。

…そういえば、さっき、空が暗くなったよな?……あいつどんな願いをいったんだ!?気がデカクなるてことは若返るとかか?あいつ年食ってたし。

ヤバイこれは勝てそうにない。

悟空はどうやって倒したんだ?

武天老師様の気は消えていた…餃子の気もだ。

ピッコロ大魔王!!でも、今の俺じゃ敵わない。どうにかして力をつけないと。

 

それにしてもヤジロベー登るの速いや。

もう追い抜かれそうだ。俺も足引っ張らないように頑張らないと。

 

____

 

夜になってしばらくして頂上についた。

カリン様には俺達がピッコロ大魔王と戦っていた事を知っていたらしい。

 

仙豆をくれた。

これで、回復!

やっぱりすごいなぁ、仙豆って。

 

「こんな豆がご馳走なのかっ!!?」

 

まさかこれ全部食うつもりかっ!?

 

「ハッ!」

 

ヤジロベーが大切な仙豆を沢山食べようとしたので蹴り飛ばした。

 

「はい、1個ね」

 

仙豆を1つだけ渡しておいた。大切な仙豆を簡単に使われたら困るからな。

 

カリン様に死ぬつもりなら超神水を飲んでみないかと言われた。

超神水?なんだそれ?

 

超神水はいわゆる毒らしいでも…その分己に隠れ持った力を出せるらしい。

…それを飲んで生き残った者は一人もいないそうだ。

 

「オラ、飲む!」

 

悟空!そうだよなあいつを倒すにはそれぐらいの覚悟必要だよな。

 

「俺も飲む!」

 

カリン様が超神水を持ってきた。

コップ一杯を飲み干さないといけないらしい。

ヤジロベーがちょっとだけ飲んだけど耐えきれず吐き出した心配になるからやめてくれ。

 

「クリリン、いくぞ」

 

「……あぁ、せーの!」

 

一気に飲み干した。

 

視界が闇に包まれた。

 

▽ヤジロベー△

 

やべぇこいつら何時間も唸らせれてやがる。夜が開けちまったぜ六時間ぐらいか?

死なねぇよな!?おい、悟空っ!

 

「お、オラ生きてんのか?」

 

すげえ!死ななかったぞ!!すげえ!!

これで、ピッコロ大魔王の野郎を倒せるのかっ!?

 

「クリリンは?」

 

クリリンの奴はまだ起きてねぇんだ。

死んではいねえんだけどな。

 

「おいっ!クリリンっ!どうしたんだっ!頑張れ!」

 

「ぐ、うわぁー!!」

 

クリリンの奴はまだうなされてるんだ。頑張れクリリン。

 

 

 


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