東方深意伝   作:ただのみらの

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どうもただのみらのです!今日から9時投稿ですよ!みなさん!とか言ってるけど自分が11時に予約してて投稿してないって言うね、悲しいね。まあ早さが大事!
それでは19話をどうぞ!


19,裏切り者

「なあ、これどれくらい続いてんだ?」

「知るか。自分で数えとけよ。」

 

なんて会話をしながら攻撃を撃ち合う。

 

「おらっ!いい加減倒れろよっ!」

「嫌だねっ!そっちが倒れろっ!」

 

互いに力を込めた弾を放つ。

が、それは互いに届く前に消滅する。

 

「おいおい、手ぇ抜いてんのか?舐められたもんだな!カカッ!」

「手抜くわけねぇだろ!そっちこそ舐めてんのか!」

「貴方達いい加減にやめなさいな。そんな〝しょぼい〟攻撃ばかりして。」

 

別に故意にこんな攻撃をしてる訳じゃない。天狗と俺は調子に乗り過ぎた。始めから力を馬鹿みたいに使って殺り合っているとだんだん力が無くなってきて妖力や神力を使った攻撃はほぼ無意味になっている。でも使ってしまうのは体にその動きが染み付いているからだろう。

こんなだらだらした喧嘩、実はそれほど続いていなくてたった1時間しかやっていない。

 

「おい!言葉!」

「なんだ天狗!」

「休憩をしよう。さすがに疲れた。」

「賛成。10分休憩しよう。」

「はあああ?何言ってるのあんたたち?」

「静かにしろ狐。休憩時間だ。」

「そうだそうだ。静かにしろ!」

 

そういって二人は眠りに入る。

 

「全く、これじゃあ悪鬼様がっかりするだろうなぁ。」

「俺がどうかしたのか?」

「ひぇっ!ああああ悪鬼様!?いや、あの、その、」

「?ああ、こいつらの事か。」

 

二人ならんで寝ている姿をみて納得する悪鬼。

 

「まあいい。俺はやりたいことさえできればいいからな。っしょっと。」

 

二人の横へ腰を下ろし、どこから出したのか真ん中でくびれのついた入れ物を出してきた。

 

「えええ!悪鬼様も戦わないんですか!?お酒なんか出して!」

「うるさいぞ妖狐。二人が起きる。」

 

温かい眼差しで二人を見つめる悪鬼。

 

(もう、それじゃあ〝仲良く〟なるのが遅くなる…)

 

 

 

_________________in会議室

 

 

(ん~、振りをするのも終わりかな?)

 

「さて諸君!大切な話がある!」

 

そう叫ぶと先程まで言い争っていた皆が静まる。

 

「実はさっき、ある情報が手に入った!」

「情報?それよりも会議をすすめ…」

「優先度はこっちの方が大きい、聞け。」

 

声も聞きたくないやつが話しかけてきたので神力をこめて発言する。こうすれば皆静かにしてくれるのだ。

 

「都市の外からやってきた言葉という男がいるだろう。そいつは妖怪の長達と繋がっているということが分かった!」

「何っ!あいつはまさか…」

「大変だ!人が妖怪と手を組んでいるなんて…」

「早く手を打たないと……!」

「待ってください!何でそういうことが言えるんですか!?」

 

(やっぱりそうなるか…。永琳。)

 

「一時間前に衝撃波が何度も襲ってきただろう?それが急に止んだんだ。これはあの男と妖怪が戦っている〝フリ〟をしていたからだ!元からあいつは都市の外からやってきた怪しいやつ。こうなるのも予想できた!」

「そんなの後からつけたデタラメです!ちゃんと話を聞いて…」

「そんな時間はない!裏切り者以外は皆ここにいる!よって、月への移住を今日!決行する!」

 

(私はここにいる皆が無事でいれば……っ!)

 

神は、ただ一人で苦悩する。

 

__________________一時間後の人と妖怪は……

 

 

「んあ?多分寝過ごしたな、これ。」

「10分とか言ってたくせにどんだけ寝てんだよ。」

「悪鬼ぃ!?何でここにいんだよ!」

 

(ビックリして一気に目が覚めた…)

 

「来たかったから来たんだよ。別にいいだろう?」

「意味わかんねぇよ。それと、何で殺さなかった?十分殺れただろ。」

「何で殺らねぇとダメなんだよ。クククッ。何だ?殺られたかったのか?」

「いや、殺られたくねぇよ。ならなんで大群なんて送って都市を攻めてきた?」

「あ?攻めてねぇよ。ただ人間の中に強い力を持つやつがいるっていうからよ。まあお前だな。ただ力を見てみたかった。」

 

(ん?なら何で都市には攻めてきたと入ってきた?)

 

「でもそれが都市にまで及べば攻めてきたことになるぞ?」

「都市にまでいくつもりはない。それに俺らは『一方向』からしか攻めてねぇからな?それにお前も分かっただろ?俺ら以外は偽物だって。」

「はあ……。もう色々と入れ混じって分かんねぇよ。」

「分からなくていいっての。それより、少し飲まねぇか?色々と話したくてよ。」

 

ちゃぷんちゃぷんと酒の入っている容器を揺らす。

もう片方の手で器用に二つの大きな杯を持っている。

 

「あんまり飲めないけど、少しならな。」

「力は強いくせに少し弱気なのかよ。ククッ。」

 

 

_____________数分後

 

 

「あれぇ?悪鬼様とさっきの男?」

 

いつの間にか寝ていた狐。さっきは悪鬼が一人で酒を飲んでいたのに、何故か男と一緒に飲んでいる。

 

「ああ、起きたか狐。天狗は…まだ寝てるか。」

「何?悪鬼様と酌を交わしてるなんてうらやま……。生意気!」

「別にいいだろう酒ぐらい。許してやれ妖狐。」

「何で俺が悪いやつになってんだよ。」

「まあまあ。それより、まだ起きないのか天狗は?」

「調子に乗って馬鹿みたいに力を使いましたから。それに『素』まで使ってましたからね。」

「素?何だそれ?」

「素っていうのは聞いての通り『元』。その名が表すのは神の力や妖力を使用したりそれを持つ存在が絶命したりする時に空中に細かく散っていくそれらの力のこと。」

「だから、力の元ってことか?」

「そうよ。でも素はその力の性質を持たないの。ただその力の元であるだけ。素を使うには素を集める技術が必要なんだけど、それがとてもしんどいのよ。だから天狗はまだ寝込んでる。」

「へぇ、そんなのがあるんだな。知らなかった。」「俺らも最近知ったんだよ。それにしても、素まで使うとか馬鹿かよ。」

「馬鹿なんてひどいこと言いいますな、悪鬼。」

「ようやく起きたのかよ。お前も一緒に話すぞ。」

 

そこからは互いの事を教え合って酒をのみ騒ぎ色々やった。日が沈みかけるまでずっと。

 

「おい、言葉。」

「何だよ悪鬼。」

「少し喧嘩しねぇか?お前の力を直に感じてみたい。」

「いいぞ。俺も話を聞いてやってみたいと思ってたんだ。」

 

夜になっているからか少し落ち着いてきた。酔いは覚めたわけではないが、少し気分が良くなるくらいだ。ちょうどいい。

 

「何か決まりを決めようか。やり過ぎると周りが消し飛ぶ。」

「いきなり脅してくんのかよ。まあそうだな。攻撃することに妖力や神力を使わない。防御にだけ使う。これでどうだ?」

「いいな。それなら安心だ。」

「合図はこいつが落ちてきたと同時ってことで。」

 

神力を使い丸い弾を作る。

淡い青色をした光を放っている。

 

(そういや発果とか乱果と話してないな。今度話すか。)

 

「おい、まだか?」

「今やろうとしてたんだよ。んじゃ。っと!」

 

力を込めて一気に上へと飛ばす。

 

「やりすぎじゃねぇか?落ちてこないぞ?」

「大丈夫。落ちてくる。」

 

悪鬼は信じられないのか上を見上げて目を凝らす。

 

「落ちてくる気配がしないんだが?」

「ちゃんと見てみろ、落ちてきてる。」

 

じっと目を凝らす。するとさっき投げたときより大きな弾が地上へ向かって降ってきている。

 

「あれは攻撃か?」

「攻撃じゃねえし、あれは当たらない。」

「どう考えても当たるだろ?あの大きさは。」

 

そういってる間にも弾は向かってくる。

 

「まあひびらずにそこにたっとけ。」

「ムカつく言い方するんだな。言葉。」

「急に名前呼ぶな。悪鬼。」

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を最後に地上へ弾がぶつかる。

 

 

 

 




いやあ、会話が多いですね!でも仕方ないんです。ここはそういう話なので。一応物語の進め方は考えてあるので、明らかにおかしすぎる!っていうのはそういうのだと思ってください。後これはネタバレとかじゃないです!他にちゃんとネタがありますから!安心してかださい!
それではまた次回でお会いしましょう!

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