東方深意伝   作:ただのみらの

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お久しぶりです。ただのみらのです。
前書きはいつも後にかいているので、言います……。

遅れてすんませーーーーーーん!23時とか言いながら過ぎてますねぇ。これは犯罪、逮捕、首ちょん……。
はい。
まあ置いといて。それでは14話をどうぞ!


14,大変なんだよ!たいへんなんだ!

 in神力の部屋

 

 発果「なんか、不思議なところですね~」

 言葉(ことは)「なんでそんなにのんきでいられるのかが不思議なんだが…」

 

 神力の中に入って少し移動した。

 さすが神の力というべきか、その中で感じる威圧感は気分に害を与えるくらいのものだった。

 発果は同じような力を持っているからなのか、不思議な感覚がある。としか違和感がないらしい。羨ましい限りだ。

 

 言葉(ことは)「にしても、どこにいるんだ?その『赤ん坊』は?」

 発果「分からないよー?だって存在を感じた程度だから。」

 言葉(ことは)「ん?なら何で赤ん坊って言った?見てないんじゃ?」

 発果「存在が微弱だったから、そうかな~って思ったの!全くそれくらい察してよね~主!」

 言葉(ことは)「言葉足りずなんだよ、発果は。」

 発果「はいはーい。それより、ここに入ってからは存在を感じないんだけど、主はどう?」

 言葉(ことは)「俺には威圧感しか感じなかったから分からん。」

 発果「そっか~。」

 

 軽口を叩きながらも少しずつ歩を進めていく。

 

(さすがにここまで変化ないとめんどくさくなってくるなぁ…)

 

 そう思った途端、視界が暗転する。

 

 発果「主、捕まって。」

 

 発果が背中を叩いて自分の位置を知らせてきた。

 

 言葉(ことは)「これはなんだ?急に何も見え…」

 発果「しっ…」

 

 静かにすることを強要される。

 

(今強い力が働いたんだよ。少し警戒して)

 

(!? 了解。)

 

 急に内に響いてきた声に驚きつつも、辺りに何かいないか警戒する。

 

 

 〝 誰?〟

 

 しばしの沈黙の間があったあと、幼い男の声が聞こえてくる。

 

 言葉(ことは)「…言葉(ことは)。お前の持ち主だ。」

 

 一応返事を返す。

 それと、自分の中の力なので、この解釈はあっているだろう。

 

 〝なら、何で僕の中に入ってるの?〟

 

 言葉(ことは)「少し気になったから、一目見るだけってことでここに来た。」

 

 〝ふぅん、まあ持ち主とか、そーゆーの興味ない。邪魔。〟

 

 少年の声がぽつり呟いた後に、体に衝撃がはしる。

 

 言葉(ことは)「カハッ……!」

 発果「主っ!」

 

 

 どこかに打ち付けられたあと、視界が少しずつ晴れてくる。

 

 どうやら壁に飛ばされたらしい。

 そして、目の前には俺がさっき立っていたであろう場所で拳を振り抜いた少年がいた。

 

 

 発果「このガキっ!フッ!」

 

 発果が少年に拳を放つが、それは届かない一撃。

 

 〝同じ仲間だと思ってたのに、残念。〟

 

 発果も同じようにして壁に飛ばされた。

 少年は口を動かさずに話し、俺たちが認識できない速さで攻撃を放った来た。

 

 〝弱いんだね、僕の持ち主なのに〟

 

 少年は嘲笑しながら俺を見る。

 

(言い返したいけど、体がきしんで声を出せない…)

 

 先ほどの一撃は体にかなり響いている。

 今は何も対抗できない。

 

 〝一つ、答えてもらえるかな?〟

 

 発果「主は、今答えることができないっ!だから僕が答えるよっ…!」

 

 体の痛みに顔をしかめながらも言葉を発する発果。俺の状態は見ただけでやばいと感じれるのだろう。心の会話なしで察してくれた。

 

 〝僕は普通に生まれてないんだ、ぽっとそこにでてきて、強くなって、こうなった。それは何故?〟

 

 発果「それは主が作ったからだよ、能力を使って。」

 

(何で知ってる?)

(その辺りでは少し自我が芽生えていたから。)

 

 〝何で作ったの?『あの子』の中の力は普通に生まれたのに。僕も同じようにして生まれなければいけなかったのに。〟

 

 流石に詳しくは分からないらしく、俺に答えを求める発果。

 

(使わないと大変だったんだよ、仕方がなかった)

 

 発果「使わないと大変な状況だったんだって。」

 

 〝でも、今はこっちが大変なんだけどなぁ〟

 

 発果「どういうこと?」

 

 俺にも分からない、何故自我を持ち始めてすぐに大事がおこる?

 

 〝少し説明するよ、後言葉(ことは)もちゃんとしゃべって、不便。〟

 

 俺に手をかざす少年。俺の体が淡く点滅すると、痛みが引く。発果にも同じ事をしていた。

 

 〝さあ話してあげる、大変な事について〟

 

 そうなってからは時間は長くは経っていなかったと思う。でも、内容はとても興味深く、つい聞き入って時間の感覚が分からなくなるものだった。

 

 大変な事。それは単純、力の急激な増加だった。

 発果が感じた時の力はそこまで大きくなかったようだが、短期間で力は増幅。その原因は主に、

 俺が生み出した力であるということ。それと、

 信仰の受け方らしい。

 俺が生み出したから、俺の神力はいくつかの特異な性質を持っているらしい。

 一つ ある程度神力が蓄えられている。しかしそれはツクヨミさん以上のもの。それが信仰を受けていない状態での量だった。

 二つ 受けた信仰に対しての神力の増えかたが異常なのだ。簡単に言えば、足し算で増えるのがかけ算で増えるらしい。

 

 そして、信仰を直に受けているから、その質は高く、先ほどの性質とかけ合わさって異常な量の神力が出てきたらしい。

 

 〝だから、それを押さえるのが大変なんだよ、わかってくれた?〟

 

 言葉(ことは)「ああ、分かった、それは現実に戻ったときに何とかするよ。」

 発果「にしても、凄いね少年。あれほどの力を押さえていたなんて。」

 

 さっき力の一部()を見せてもらったが、入る前に感じた三倍以上はあったと思う。

 

 言葉(ことは)「それで、押さえていたせいで、成長は少し遅くなっていてその姿ってこと?」

 

 〝大体そんな感じ〟

 

 会話を交わしていると少し砕けた?感じに話してくれた。

 まあ俺の呼び方が「持ち主」「言葉(ことは)」で安定しないのだが。

 

 言葉(ことは)「てか、やっぱ俺の体がおかしくないか?力が自我を持つなんてさ。」

 

 〝おかしくはないよ、だってそれは言葉(ことは)の能力の影響だから。〟

 

 言葉(ことは)「?意味を司る能力のこと?」

 

 〝違うよ?詳しくは分からないけど、そんな感じではない気がする。それはあくまでも一部って感じ。〟

 

 発果「主、もうおかしいですよ。ちーとです、ちーと。」

 言葉(ことは)「俺がよく分かってるよ……。にしてもこの能力がまだ『一部』なのか…」

 

『アレ』について分かって、ようやく能力を使いこなしてきたと思ったのに、少し残念だ。

 

 〝ああそれとね、暫く起きれないと思うよ。言葉(ことは)。〟

 

 言葉(ことは)「分かった。」

 発果「また能力の研究始めるの?主。」

 言葉(ことは)「知ってたのか…ああそうだよ。」

 

(何か色々と見られてるなら怖いぞ…)

 

 ん?何か忘れてる気がするんだが……

 

 〝さあ、時間はたっぷりとあるしたくさんお話ししよう!〟

 

 たっぷりと時間がある……?俺は少し見に来るっていってたからそこまで長くはいないって分かるはず…。

 

 言葉(ことは)「っ!待って!?どんくらい帰れないの!?」

 発果「ヒッ!どうしたの主!?」

 

 〝大体1日くらい。元の居場所から離れすぎたんだよ。だからこれは代償なんだ。〟

 

 言葉(ことは)「ああ、また俺はぐだぐだ生活に戻るのか…」

 

 永琳さんと刀華さんにまた迷惑をかける。それなりに親切にやってもらってるので気分が落ちる。

 

 〝それと、ここは僕の空間だから、僕の思い通りになるんだ!だから早く帰ろうとしても僕が許可しないとね!〟

 

 悪い笑みを浮かべる少年。

 多分あの攻撃も空間を自在に操ったからこその技だろう。

 

 言葉(ことは)「早めに返してくれよな……。」

 

 また、長い長い1日が始まった。

 

 

 その間に、少年の名前を決めようという話になった。

 

 

 あれこれ悩んだ結果……

 

 

 発果「あっ!いいの思い付いた!それはねぇ…」

 

 俺にコソッと耳打ちをする。

 

 言葉(ことは)「いいな、その名前!」

 

 言葉(ことは)「今からお前は、乱華(らんか)だ。」

 

 名をこうした理由は、時折見せる笑顔が無邪気だから。それと、お世話になっている刀華さんからもらっているんだとか。

 発果にしては中々にいい名前をつけるじゃないか。

 

 

 また新しい仲間が増えた。大切な人が。

 

 




これからは、週の中のどこかで、23時にあげます。
もう早くあげたいので締めますね。

それではまた次回で!

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