艦これ人狼   作:アドウェルダン

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決戦前の夜 最終日

皐月「無事に夜が来た・・・てことは」

 

皐月「どうやらギリギリ敗北は免れたって感じだね」

 

皐月「さて、狼が誰だったかを考えるか・・・」

 

皐月「それとも夕立の狩人要素を上げて纏めるか・・・」

 

皐月「こんなとき、瑞鶴さんなら何て言うのかな・・・」

 

皐月「どうしたら狼と狐が分かるんだろう。どうすれば・・・」

 

 

瑞鶴《彼女には何かが見えているものがあるはずなの》

 

 

皐月「そういえば瑞鶴さんはそう言ってたな。ちょっとあの日の瑞鶴さんとの会話記録を見返してみよう」

 

皐月「・・・?あれ?これって?この日記の内容と照らし合わせると・・・」

 

皐月「⁉もしかして‼」

 

 

 

 

アオォォォォン

 

 

八日目になりました。

 

 

 

五十鈴が無惨な姿で発見されました。

 

 

 

夕立「くっ・・・皐月ちゃんを守ったけど、読み負けたっぽい‼」

赤城「判定役は私と皐月さんになるのかしら?」

皐月「そうだね。赤城さんは考えてきた?」

赤城「えぇ。大体は」

古鷹「私と夕立さんの一騎討ち・・・本意ではないですが、いざ、勝負です‼」

 

夕立「古鷹さんは二日目は占いの真贋がつかない場合は吊るほうがいいのか、ということに対して、答えを濁していたっぽい‼これは真ごと吊って欲しいけど、狐を考えると釣るよりは食べてタイミングよく処理したいって考えた人狼の行動に見えたよ‼」

古鷹「それはただ、真贋がつかない場合は最悪全て吊ることになるといった事実を述べただけです。とはいえあの時は狐の呪殺で判断しようと思ってはいました。なので出来れば吊りたくはないので、暗に反対のニュアンスを混ぜました」

夕立「三日目では赤城さんに怪しまれていたよね。もしかしてそれが怖くて前日に赤城さんを襲撃したのかな?失敗だったけど」

古鷹「でしたら貴方にも同じことが言えますね。貴方は四日目に五十鈴さんに頭はいいと言われていましたね。裏を返せば最終日にこれだけの布陣くらいは整えられるくらいには頭脳が冴えるということでは?」

夕立「こじつけっぽい‼夕立は最初から摩耶さんとヴェールヌイちゃんを怪しんでいたよ‼夕立はヴェールヌイちゃんは人狼だと思ってるし、私が人狼なら乗っ取りに成功した霊媒を殴る理由もないっぽい‼」

 

古鷹「ではヴェールヌイさんが狐でしたら」

夕立「霊媒欠けをもっと強調していたよ‼というか、古鷹さんはどこが狐だと思っていたっぽい?夕立は摩耶さんだと思ってるよ‼」

古鷹「ヴェールヌイさんだと思ってます。そして人狼は利根-秋月-夕立ラインです」

夕立「それだと秋月さんを切るには夕立、かなり勇気がいると思うな‼狐の提案に乗ってるよ‼」

古鷹「だからこそでは?ここで身内切りをしないと狐勝利が近づくのですから」

夕立「だったら最初から利根さんに霊媒は白だと言わせて囲いで臭くしたっぽい‼そうすれば利根さんも吊られるし、霊媒もかなり怪しい流れになるっぽい‼

大体、そのラインだと多分狐勝ちになってるんじゃないのかな⁉」

古鷹「う⁉言われてみれば⁉」

夕立「夕立は利根-ヴェールヌイ-古鷹ラインがしっくり来るよ‼摩耶さんが狐だと確信したヴェールヌイちゃんが摩耶さんを黒だと言えば、人狼はかなり有利っぽい‼となると怖いのはやっぱり霊媒偽を一番追い安い狩人で、私を噛めなかった理由は、私は最初のうちから霊媒偽を推していたから、そこを噛むと霊媒が偽だと自白することになるからっぽい‼第一、ここで有り得ない内訳を持ってくるなんて、思考放棄もいいところっぽい‼」

古鷹「で、でしたら、秋月さんではなく摩耶さんということでしょう‼」

夕立「ふん、今更っぽい‼」

 

古鷹「私はただの村人ですから、これ以上の弁明は出来ないです。しかし、夕立さんの非狩人要素を上げることは出来ます。まず二日目に、占いを出す前から霊媒を出そうとしました。これは人外要素であり、狩人としての行動ではありません。何故なら、霊媒を出すと場合によっては占いか霊媒の即抜きが起きるからです」

赤城「言われてみれば確かにそんなことを言っていましたね夕立さんは」

夕立「あのときは全然進行が出来ていなかったし、反対されるのを分かっていて提案したっぽい‼むしろ黙って進行を見守るほうが、推理する気がないっぽい‼」

古鷹「それと四日目。噛まれないと議論しずらいところを守らないようにするのが狩人の仕事だと言った割りに霊媒を守っていますよね。これって、貴方視点ではいつまでも噛まれないのは可笑しいのなら、守る理由にはならないから矛盾しています」

夕立「あれはもし霊媒が本物なら、抜かれたら厳しい戦いになると判断したよ。ライン繋がってないから占い欠けという最悪の可能性もあったんだから‼」

 

投票の時間が迫ってきました。

 

赤城「皐月さんはどちらが人狼か分かりましたか?」

皐月「うん。あ、その顔。赤城さんは決めたんだね」

赤城「えぇ。これで間違いないはずです」

皐月「よし。それじゃあ投票といこう‼」

夕立「お願い‼信じて欲しいっぽい‼」

古鷹「見誤らないで。この鎮守府の命運は貴方たちに係っています」

 

皐月(最初に感じた違和感は占い噛みだった)

 

皐月(あの噛みは人狼にとって、用済みになったからの噛みだった?)

 

皐月(きっと違う。あの時は噛まないといけなかった理由があったと考えたほうが自然だった)

 

皐月(それに、狐を恐れるなら最初からこんな噛みにもならないはずだ。多分人狼は対抗占いの意味もわかっていたんだろう)

 

皐月(となると、狐の位置はどこかを知りたいはず。多分グレーの中で最初は探していたんだと思う。だからこそ私か瑞鶴さんではなく、大和さんを噛んだんだろうし)

 

皐月(だけど次に瑞鶴さんを噛んだ。これは最後まで残せない。逆を言えば瑞鶴さんには人狼が誰かばれる可能性があったんだ)

 

皐月(メタ推理だけど、多分、瑞鶴さんのことをよく知っている人が狼なんだと思う)

 

皐月(何より、霊媒を噛まないこと。これは多分、霊媒は吊らせる気でいたんだ。どうにかして)

 

皐月(でも、恐らく途中から霊媒が偽者だと気付き、そこで違和感なく霊媒偽の流れを強く出来る狼が前に出るしかなかった)

 

皐月(そう。だから答えは、これ以外には考えられない)

 

 

 

投票の時間になりました。

 

 

赤城 古鷹 皐月→夕立

 

夕立→古鷹

 

 

投票の結果、夕立が処刑されました。

 

 

 

 

 

 

 

おめでとうございます。

村人陣営の勝利です。


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