この転生者たちに祝福を!   作:サクサクフェイはや幻想入り

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まさかここまで伸びるとは...
本当は前回の話で終わると思ってたんですが、大体このお話は3000~5000字を目指していますので、残り約2000で終わるかと言われ微妙な気もしたので、伸ばしました。まぁアクアとエリス様の会話も入るしいっか
それでは本編どうぞ!

ア「適当すぎるんじゃないかしら」

返す言葉もございません...


第六話 この女神たちの真実を 後編

「どうもエリス様、お届け物です」

 

俺がそう言うとエリス様は正気に戻ったのか、席を立つ

 

「お届け物ってどうやって...」

 

「まぁ俺のチートを組み合わせれば、できないこともないんじゃないですかね?実際出来たわけですし?」

 

まぁ賭けみたいなとこもあったけどね、結果よければすべて良しということで

 

「んで、いつまでそこでふて寝しているつもりだアクア」

 

「・・・」

 

俺の言葉に無視を貫くアクア、エリス様を見てみると目をそらした

 

「ナニコレどういうこと?」

 

「いやアタシも知らないよ...」

 

当事者同士は目を合わそうともしないし、アクアに至っては無視している。いっそのこと置いて行ってやろうか、ともおもったがよくよく考えたら門を通って来たのはいいけど、今能力切ったしあっちに門なくね?

 

「あの、アクア先輩...」

 

俺が青い顔をしているとエリス様が勇気をもって話掛けたが

 

「・・・」

 

相変わらず無視していた、これじゃあ話し合いなりもしねえな

 

「はぁ...」

 

「いやため息つかないでよ、こうした張本人でしょ?」

 

ジト目で見られるが、ここまでこじれてると思ってなかったし、でも何もしないのもおかしいので、手助けすることに。てかほんと俺らしくない

 

「おいアクア、エリス様話しかけてるぞ」

 

「・・・」

 

「アクア?アクアさーん?おーいアクアー、アクアさーん、おーい聞こえてます?アクアさんてばー、ねー

 

「あぁもう!うるさいわね!!聞こえてるわよ!!」

 

怒鳴りつけてくるアクア、ようやくこっちを向いたな、これで第一段階はクリアだ。もしこれでも反応しなかったら、少しずつ近づいて呼びかけるを繰り返すところだった

 

「聞こえてるんなら返事しろよ、エリス様話しかけてるだろ」

 

「無視してたのよ、わかるでしょそんくらい!それにエリスが話し?私にはないわよ!!」

 

ふむこんなに怒るとは予想外だ、そんなにエリス様のことが気に入らないのだろうか?ちらりとエリス様を見ると、少し怖がっていた。まぁ当然だわな

 

「無視してたのは知ってるよ、それを承知で声かけてるし」

 

「アンタねぇ!!」

 

胸ぐらをつかんでくるアクア、それをやめさせようと動こうとするクリスを、握っていた手を軽く握ることでやめさせる。まぁ俺が挑発したのもいけないしね

 

「殴りたきゃ殴れ、別に構わん。でもお前エリス様に話すことがないとか、嘘ついてんじゃねえよ」

 

「はぁ?何言ってんのアンタ、私は話すことなんか

 

「だったらなんでギルド出ていくときに泣いてたんだよ、信じてたのに、違うわけねって言ってたんだよ」

 

俺がそう言うと力が弱まっていく、俺は開いてる方の手で掴んでいたアクアの手を離させる

 

「お前がどういう意味で言ったのかは知らん、理由を聞こうとは思わんし、無理に聞こうとも思わん。でも言いたいことがあるならはっきり言えよ!目の前に本人がいるんだから」

 

そう言ってエリス様を指さす、さされた瞬間びくりと体を震わせたエリス様だが、聞く姿勢は崩していなかった

 

「あのアクア先輩、ごめんなさい!」

 

「「はい?」」

 

なんでエリス様が謝るのだろうか?俺とクリスは首をかしげるが、成り行きに任せることにした。というかめんどくさい

 

「・・・なんでアンタが謝るのよエリス」

 

「えっとその、アクア先輩はずっとエリートとして頑張ってたのに、私はたまに下界で冒険してたりしたので、あの...」

 

「えーっと...それはエリス様のせいじゃなくて、私のせいのような」

 

頬の傷に触れるクリス、感情は読み取れないがたぶんクリスの言う通りなのだろう

 

「いえ、クリスのせいではありません。もとはと言えば私が無茶なお願いを...」

 

「いやいやいや...」

 

似てるのって力の性質の話だよな?なんか二人とも根っこの性格は同じじゃない?まぁいいや、脱線してるし修正しないと

 

「あのー、話脱線してますよ?」

 

「「は!」」

 

なんか帰れなくてよかった気がする、いろんな意味で

 

「ともかく!そういうことなので、すみません!」

 

無理やりまとめに入ったな、勢いよく頭を下げるエリス様。たいしてアクアはさっきの話で毒気を抜かれたのか、困惑していた

 

「えーっと、とりあえず頭を上げてエリス。それでクリスのせいってのはどういうことなの?」

 

「それは...」

 

ちらりと俺を見るエリス様、まぁ俺みたいな部外者がいる中で話したくないんだろうが、俺

 

「帰れないのでとりあえず帰れるんだったら、すぐにでも退散しますけど」

 

「すみません...こうして話し合いの場を作っていただいたのに」

 

申し訳なさそうにするエリス様、いや元はと言えば、俺が無理やりここに来たのがいけないんですけどね。指パッチンしようとするエリス様を止めたのは、アクアだった

 

「・・・悪いんだけどコイツは残しておいて、また私が怒ったりしたらエリスやクリスじゃ止められないでしょ?」

 

そう言われて顔を見合わせる二人、止められそうなものだけど、二人は納得したようで頷いていた

 

「それではえっと...」

 

「そいつの名前はカミキリュウヤよ」

 

「それではカミキさん」

 

「あーすみません、苗字はあまり...リュウヤでいいですよ」

 

「ではリュウヤさん、これからの話は他の人に漏らさないように」

 

そう言ってウインクしてくるエリス様、そもそもここにいること自体漏らせないような、まぁ良いや深く考えるのをやめる。エリス様の話によるとクリスに頼んだ仕事、その内容は神器の回収や情報を集めることだった。その際昔にしくったことがあり、それ以来回収の際はエリス様の力をクリスに貸しているらしいが

 

「クリスはその時大丈夫だったの?」

 

「何とか...怪我もしましたけど」

 

そう言って頬の傷に触れる、多分エリス様の力で直せるのにもかかわらず、直していないのは自分への戒めだろう。まぁ俺の勝手な推測だけどね

 

「事情は分かったは...そういうことだったのね、それなのに私は...」

 

そう言って自己嫌悪なのか落ち込むアクア

 

「い、いえ!アクア先輩の言い分ももっともだと思います、冒険している時楽しくなかったと言えばウソじゃなかったわけですし...」

 

そう言って申し訳なさそうに落ち込むエリス様、ほんと似た者同士だなおい。そんな空気を払拭するために、俺は手を鳴らして注目を集める

 

「はいはい、今更過ぎたこと気にしても仕方ないだろ?てなわけでお互い謝れ、それでこの件は終わりにしろ」

 

「でも...」

 

「ですが...」

 

「ええぃ、うっとおしい!うじうじうじうじしててどうにかなるのか!?わかったらとっとと謝る!」

 

「「は、はい!ごめんなさい!!」」

 

「それでよろしい」

 

ホントこの二人見ててイライラする、ほんと今回はガラじゃないことした。そんな俺たちの様子を見てくすくす笑うクリス、笑い事じゃないんだが。なんだかムカついたので睨むと、エリス様のもとに行くクリス

 

「でもよかったねエリス、アクアさんと仲直り出来て」

 

「そう...ですね」

 

苦笑しているエリス様、これ以上何かまたいうようだったら睨むところだっだたがな

 

「アンタもありがとね、一応礼を言っとくわ」

 

そっぽを向きながら礼を言ってくるアクア、それが礼を言う人の態度なんですかねぇ...馬鹿馬鹿しくなったので、ツッコミは入れないが

 

「まぁなにわともあれ一件落着ってことで」

 

そう締めるが、気になったのでエリス様に聞いてみることにした

 

「それにしてもアクアが先輩なんですか?」

 

「はい、女神になりたての頃、右も左もわからない私に色々丁寧に教えてくれました」

 

そのころを思い出しているのだろう、嬉しそうに語るエリス様だが、その顔に影が落ちる

 

「でもアクア先輩より上の先輩方からは、評価はよくなかったみたいです」

 

「なんでですか?」

 

今のエリス様の話を聞く限りだと良い先輩のようだが

 

「アクア先輩は、いえ私もなんですけど、もともと人間から神になったもので...」

 

「ちょっとエリス、それ禁則事項」

 

「あ」

 

この先輩にして後輩ありと、まぁ予想はついてたけど

 

「まぁそう言うわけよ、私もエリスももともと日本生まれなの。まぁ神に決まったのはその時の気まぐれだけどね」

 

そういうアクアは小さく、あのジジイいつかぶっ飛ばすなんて言ってるあたり、本当に適当に決まったんだろう

 

「まぁそう言うわけだから、改めてよろしくねリュウヤ!」

 

「あいよ」

 

握手を求められたので、握り返すと嬉しそうに握手するアクア。まぁよかったんじゃないですかね

 

「それでは現世に」

 

パチンと指パッチンするエリス様、いいのかと思いアクアを見ると少し残念そうだがいいらしい

 

「リュウヤさん!」

 

「はい」

 

エリス様に呼ばれてそちらを見る

 

「アクア先輩のことよろしくお願いします!」

 

「何言ってるんですか」

 

その言葉に苦笑するしかない、エリス様は不思議そうにしているが

 

「これからはいつでもってわけじゃないですけど、頻繁に合わせに来ますよ。それに一人じゃ暇でしょう?」

 

「あっ...」

 

そう今回の俺のチートがあればいつでも会えるのだ、それにエリス様も気が付いたのだろう、苦笑していた

 

「・・・もう、仕事は増やさないでくださいね」

 

否定しないあたり満更でもないようだ、そんないい雰囲気を壊すように

 

「ちょっとエリスどういう意味よ!別にリュウヤによろしくされる筋合いないんですけど!」

 

「まぁまぁアクアさん」

 

と少し怒り気味のアクアをクリスが押さえていた

 

「そんじゃ、また来ます!」

 

 

 




そんなわけで第六話でした!いやーまさかここまで引っ張ることになるとは(目逸らし
まぁそんなわけでこれからアクアの雰囲気はアニメの方に近づくでしょう、多分。とりあえずアニメとWeb原作ごっちゃなのでそこらへんはあしからず

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