ア「いつものことじゃない」
そ、そんなことはないはず
ク「自信持とうよ」
まぁ細かいことは気にせず
エ「本編どうぞ!」
追記:誤字の方修正しました、報告の方ありがとうございました
「くっそ......なんで俺がこんな目に」
「知らん」
俺とカズマは今、ギルドに来ていた。 先日の件もあり他の男性冒険者たちは行きづらいみたいだが、俺には関係ない。 てか、ギルドからは恩赦が出たくらいだし。 その関係で俺は潤っているわけだが、カズマはそうもいかない、なので俺は付き合ってクエストに出ているわけだが、相変わらずカズマは文句ばっかり言っている
「なんか楽して稼げるクエストないかなぁ」
「お前そればっかりだな、俺のクエストついてくるだけで大金が入るぞ」
「・・・・・・それはダメだろ」
「今の間は聞いておかないでやるよ」
そんな会話をしながら、クエストボードの前でクエストを探していると
「あ、カズマさんとリュウヤさん」
「あ、ルナさん、どもっす」
「この間はご迷惑をおかけしました」
カズマが珍しく頭を下げたが、色々と肩身が狭いのだ、この頃はこんな感じだ
「クエストをお探しみたいですが、どうですか?」
「こいつが楽して稼げるようなのをご所望みたいです」
「おい!?」
カズマは掴みかかってくるが、本当のことなので無視、それを苦笑するルナさん。 まぁわかっているとは思うけど
「らく、とはいかないでしょうけど、こんなのはどうでしょうか?」
そう言って一枚の依頼書を渡してくる。 俺とカズマはのぞき込み、内容を見てみる
「金になるかはわからないな」
「新たに発見されたエリアの探索か......」
この街の近くにはキールのダンジョン、という初心者用のダンジョンがあり、そこで新たなエリアが発見されたようで、その探索の依頼だった。 本当はそこそこの人数を投入しての調査のはずだが
「リュウヤさんは信用できますので」
ということで、紹介されたようだ。 何故かカズマは俺を睨んでいたが、普段の行いの差だろう、俺なんかは危険なクエスト優先的に受けるし、ギルドには恩を売ってある。 そしてこの間の一件、ギルドからは絶大な信頼を得たわけだ。 不本意ながら
「まぁ、でも俺はダンジョン探索向きではないから、カズマが受ければ
? クリスとかにスキル教えて貰ってるわけだし、余計に向いてるだろ?」
「うーん、そう言われればそうだな。 ルナさん、これキープしといてもいいですか?」
「あまり長い期間されると困りますけど、いいですよ」
「まぁ二、三日中に答えださせますから」
「お願いしますね」
笑顔で言うルナさんにカズマは驚いているようだが、当たり前の話だろう、ギルドとしても困るだろうし。 とりあえずクエストを探しているわけだが、カズマのお眼鏡にかなうクエストがない
「あ、それとリュウヤさん、受けて欲しいクエストが」
「はいはい」
俺のところに来るクエストは、比較的危険度が高く、しかも緊急性の高いものが多い。 まぁ、その分報酬もいいのだが
「たまにはお前のクエストについて行こうかなー」
クエスト内容を見ていないでそんなことを言っているが、いいのかコイツ。 多分というか、絶対にやばいぞ
「じゃあ行こうか」
そんなわけで二人で緊急クエストに出発した
------------------------------
「ギャーーーーーーーーー!!!!」
「内容見ないでついてくるからだよ」
俺達は今雪山を高速下山していた
「なんでお前はそんなに余裕なんだよー!!」
「余裕だから」
「お前一発殴らせろ!?」
こんな状態で本当に殴ろうとしてくるので、俺は少しスピードを上げる。 ジャイアントトードの異常発生、その原因の調査と可能な限りの殲滅。 今回の依頼内容だ、楽に思えるかもしれないが、数がえぐい、軽くカズマに敵感知をしてもらったのだが、三十以上はいるらしい。 なんで山に、しかも冬にとも思ったが、大きなクレーターを見て解決した。 にしても、冬なのに動きが鈍らないとは、たくましいねこの世界の生物は
「どうするんだよこの状況!」
「いくらでも出来るだろ」
「ならしてくれー!!」
せっかちなやつだ、全部で何匹くらいいるのか確かめたかったが仕方ない
「同時詠唱、サンダーランス!」
八本詠唱し、六本を射出、残り二本だが
「結合! おまけのサンダーランス!」
結合し、ちょうど先にはなったサンダーランスの中央に来るよう、調整し投げる、見事に中央に刺さりそこにおまけのサンダーランスを投擲する。 そうすると
「な、なんじゃそりゃー!!」
カズマは止まって叫んでいるがいいのだろうか? こうしている間にも、漏らした奴らはこちらに向かってきているのだが。 まぁそう言いたい気持ちはわかる、サンダーランスに少し細工をし、突き刺さってもすぐには放電しないようにしたのだが、ちょうど円みたくなった中にいたトードは、放電に巻き込まれ、いい感じに焼けていたのだ。 まさか中央の放電が、そのまま円のように囲った中に流れるとは、俺でも予想外だった。 これで広範囲攻撃できる攻撃が増えたな、なんて思いつつ次の詠唱に入る
「チェーンバインドからの、集え、明星。全てを焼き消す炎となれ」
チェーンバインドで先頭集団を縛り、そのほかは動きを抑制し、一か所に集め、俺の好きな魔法を詠唱する
「ルシフェリオンブレイカー!」
もちろん威力調整はしてあるので、焼けたトードの肉の出来上がりだ
「・・・・・・なぁ」
「なんだよ」
「これどうやって持って帰るんだ?」
「そりゃあお前」
------------------------------
「金になったのは良かったけど、お前の緊急クエストは行かない」
「内容見ないで来たお前が悪い」
結局トードの肉はギルドで買い取ってもらい、俺の緊急クエストは消化された。 カズマはカズマで、今日のことに懲りたのか、そんなことを言っていた。 別に俺としてはあまり気にしないのだが、そもそも俺の新魔法試しなどの意味合いが強いし。 まぁそんなこと言っても、金がない時はアクアはたまについてくるし、クリスは気が向いた時についてきたりしているので、純粋に一人という時はあまりなかったりするのだが
「それよりめぐみんだよ、めぐみん」
「あー......今日の大量発生、原因だもんなー」
ギルドには誤魔化してあるが、今回の原因は間違いなくめぐみんだろう、カズマなんか頭抱えてるし。 にしても本当にやめて欲しい、こういうのも何件かあり、めぐみんに毎回注意してるのだが
「やっぱり廃城なくなったのが痛いよな」
「一応形は残ってるけどな」
結局デュラハン討伐後、あの廃城に一日一爆の日課をしていたわけだが、ベルディアがいなくなってからというもの、廃城が本当に廃城になってしまったので、カズマがストップをかけたわけなのだが
「とりあえず問題は後、今日は飲む」
「お前の悪い癖だよなぁ、それ」
「うっせ、それにしてもこの依頼どうしよう」
カズマが懐から取り出したのは、今朝の依頼書。 それを真剣に眺めている
「いいんじゃないか受ければ、俺はダンジョン潜る気ないから、そのままお前の懐に入るぞ?」
「でもなー、お前経由で紹介されてるからなー」
「だから今日のは、お前の自業自得だろ」
今だに緊急クエストを気にしているらしい、あんなのくらい本当にどうってことないのだが、まぁ俺基準だしな
「ぐ、それはそうだけど......うーん、よし決めた! 受ける!」
「んじゃそれルナさんに伝えて来いよ」
「おう!」
どうやらカズマは受けることに決めたようだ、冬でまだまだ寒いし、俺は屋敷であったまってるかな、なんて思いつつジャイアントトードの肉をぱくついていた
なーんか書き始めるまでが長かった、とりあえずアニメ版から改変。 そもそもデストロイヤー戦、ポケットで解決したし
それでは感想評価お待ちしてます