黒子のバスケ 2人で1人の黒子   作:妄想創造少年

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第1Q 三連覇、覚醒、交代、退部、卒業、

 

黒子テツヤ《俺》side─────

 

《俺》の名前は《黒子テツヤ》。

《僕》の方では無い方の《黒子テツヤ》だ。いきなりだが俺は本来意思や意識を持たない、いわば俺は《黒子テツヤ》の数少ない負の感情だった。

何故過去形だったかというと、《僕》が精神不安定になり負の感情が増え、俺が意思と意識を持つまでになってしまったからだ。だがまだ、俺の意思と意識は生まればかりの赤ん坊の様に朧気で、ハッキリとは無かった。あの時までは………

 

 

 

【111─11】

 

初めて意思と意識がハッキリし、最初に眼に映ったのはこの数字だった。

【くだらない。本当にくだらない】

ふっとその数字を見て思った。多分これは負の感情(俺の核)なんだと思った。

そしてこうも思った。

【守れ。《僕》を。それは《僕》を守る為であり、《俺》が意思と意識を持った理由であり、《俺》の存在理由だ。《僕》を守る為なら、非情になれ、冷酷になれ、残虐になれ、鬼となれ、人を捨てろ】

そして俺はそれを受け入れた。それは(負の感情)の本能かも知れなかった、だけど……

 

 

『もう眠れ《僕》』

 

 

《僕》を壊さない為に、《俺》は交代した。

 

 

 

 

 

 

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【ワァ────────!!!!!】

 

うるさいうるさいうるさい。

入れ変わった瞬間これか……実に不愉快だな。もういいだろう…ここにもう用は無い。ここに入れば《僕》が傷つくだけだ。あぁ…最後にこれだけは言ってやるか……そうすれば《僕》も安心するだろう………

 

『また会う日まで、皆さん』

 

そうして俺は会場から去った。

勿論監督にも連絡して、荷物も持ち去って─────

 

 

次の日

 

俺は朝の部活には行かず、そのまま教室に入った。俺に変わったからか、影が普通ぐらいになりジロジロ見られたが、全て無視した。そして授業が終わり、すぐ様監督の所に行った。理由は勿論……

 

 

「これは…」

 

『見て分かりませんか?退部届けですよ。監督』

 

退部届けを出しにだ。

 

「…もう少し部にいる気はないか?もう少しで卒業なんだ。確かに気まづいかもしれないが…」

 

『監督。何か勘違いされてませんか?』

 

「?どういう事だ」

 

『俺が部活を辞めるのは、気まづいとか空気が殺伐としているからではありません。くだらないからです』

 

「!?」

 

『くだらないんですよ。確かにワンマンプレーは強い。ですがそれはチームとはもはや呼べない。個人個人が好き勝手しているだけのただの集まりです。全中の優勝も、帝光の優勝とも言えない。それはキセキの世代単体の優勝という方がしっくりくるでしょう。まぁそんなのどうでもいいんですが、《俺》は《僕》を守る為に辞めるんですよ。監督』

 

「何を…!?」

 

『監督。今までありがとうございました。《俺》は貴方とは初めてですが、《僕》の方がいろいろお世話になったみたいなので、変わりに挨拶をさせていただきます。それでお元気で…あぁそれと荷物は部活中に取りに行きますので、それではさようなら』

 

【パタンッ】

 

 

そうして、俺はバスケ部を辞めた。

 

それからは彼等に見つからない様に【眼】を使いながら、つまらない学校生活を送った。

 

そして時は経ち────

 

 

 

「────これで帝光中学校卒業式を終わります」

 

 

卒業した


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