「うっし。儂ノルマ終わりぃ! 儂の勝ちぃ!」
「何の張り合いですか。というか、絆レベルがノルマだったんですね……まぁ、だからと言ってもマスターに心を許したりは……まぁ、もう少しくらいは様子見で」
何とも言えない表情をしているカーマを見て、ノッブは楽しそうに笑みを浮かべると、
「うはは! それあと少しで落とされそうなヤツのセリフじゃな!! 良い良い! 面白いからもっとやれ!!」
「くっ……なんかスゴい余裕そうでムカつきますね……むしろそっちはそんな簡単に心を許して良いんですか?」
「いや、心を許すも何も、儂ってばわりと古参じゃから今更すぎるじゃろ。むしろ今まで上がってなかった方が問題の気もするのだが」
「あぁ、なるほど。編成に入れられないとそうなるんですねぇ……まぁ、水着の話なんでしょうけど」
「うむ。まぁ、アーチャーの方もわりと酷いけどな」
「確かに、あの人雑そうですしねぇ……そういうところですよね……」
「マスターはメルトとエウリュアレの二人以外に対して雑なんじゃよねぇ……今回みたいのはかなりレアだと言うのを覚えておくべきじゃな」
「雑すぎますねぇ……両極端というかなんと言うか」
「ま、そんくらいの関係が一番楽なんじゃけどね」
「……貴女も大概ですね?」
「伊達に第六天魔王名乗っておらぬわ。いやまぁ、関係ある訳じゃないがな?」
「ほぼ無関係ですねぇ……まぁ良いです。大体貴女の事はわかりましたし。お疲れ様です」
「また後でな~!」
そう言って手を振って去っていくノッブ。
彼女が帰ろうとしたまさにその時現れたのは、
「んあ? おぉ! 大殿じゃねぇか!」
「おぅ? 勝蔵か! なんじゃお主が交代か! うはは! 気張れよぉ!」
「おぅ! よく分からねぇけど分かった! 任せろ大殿!」
「うはは! 安心して帰れるわ! ではなカーマ!」
「はいはい。さっさと帰ってくださいねぇ~」
そう言って適当に手を振るカーマ。
そしてノッブか帰ると同時にカーマの喉元に槍の穂先が向けられる。
それをカーマは冷めた目で見て、
「……なんですかこれ。まさか、私に喧嘩を売ってるとか?」
「あっはは! んなわけねぇだろ? 大殿の手前ちょっと静かにしてたが、なんださっきのは。大殿に対して失礼だろうが」
「はぁ……面倒ですねぇ貴方。ここで倒してしまった方があと腐れなさそうです」
「……やれるもんならやってみな」
「あらあら。既に腰が引けてるのに睨んでも、説得力ないですよぉ? まぁ、そんな姿がお似合いですね?」
「よし殺す今殺す死ねやオラァ!」
「あはは! 逆上しやすいだなんて、相手しやすくて好きですよ私!」
そう言って、カーマの挑発に乗った森は、容赦なくカーマを殺そうと奔走し、それをオオガミが止めるまで続くのだった。
絶対森くんと仲悪そうだよなぁカーマと思ったら動いてしまっていた……相性極悪では……?
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ