「ぃよっしゃぁ!! ソロステージチケットゲットだぁー!!」
「ぐぅ……渡したの、失敗だったかしら」
「まぁ、あれだけ喜んでるから良いんじゃないの?」
もはや発狂していると言えるほどのレベルで喜ぶオオガミを見て、ラムダはため息を吐き、エウリュアレは首を振る。
そんな狂乱の中にいるオオガミに向かって投げ付けられる白い弾丸。
当たって弾けているので雪なのは確実で、では誰が投げたのかと投げられた方を見ると、
「うがー! 余は疲れた! スキルだけ使って後ろに下がるのはストレスが溜まるだけだ! 余にも戦わせろぉ!」
「あら。完全にお怒りなのが来たわね」
「確かにスキルだけとか嫌ね。戦いたいもの」
「アタッカーの貴女が言うと、皮肉なような、理解できるような……微妙なところね」
ともかく、ネロの容赦のない雪弾は次々とオオガミの頭に叩き込まれていく。
すると、どこからともなくアナスタシアがやって来てネロの隣に立つと、
「ダメよネロ。そんな雪玉じゃダメ」
「む、ぅ……? 何がダメなのか皆目見当がつかないが……聞くだけ聞こう」
「えぇ。簡単なことよ……小さい氷を混ぜ込むのよ」
「想像以上の殺意!」
「ヤバイわよあの雪玉に殺意が込められて流石のアイツも死ぬわ」
「アーチャーの矢はかわすのにセイバーの投擲は当たるの……? 普通逆じゃない?」
ラムダの疑問に答える声はなく、何故か楽しそうに見ているエウリュアレがいた。
一方、ネロとアナスタシアの凶弾を察知したのか、ガバリと起き上がるオオガミ。即座に左右を見渡してネロとアナスタシアを見つけると、チケットをしまってからラムダ達に向かって逃げていく。
「……ねぇエウリュアレ? アイツがこっち来てるってことは……」
「……あの雪玉がこっちに飛んでくるってことよね」
「「……」」
二人は顔を見合わせ、逃げてくるオオガミではなくアナスタシアを見る。
そこには楽しそうに目を輝かせているアナスタシアと、なにかと葛藤しているネロ。
「よし。ヴィイの加護もあるから、これで絶対必中ね。必ず倒せるわ」
「絶対なにかを間違えている気がするのだが……まぁ、思い付かぬのなら無いと同じだな! よぅし! まずは一投!」
無敵貫通。脳裏に浮かんだその言葉を反芻し、直後、攻撃範囲から逃れようと全力で逃走するラムダとエウリュアレ。
涙目で逃げてくるオオガミは見捨てる方針だった。
「助けてぇ~!!」
「無理。強く生きて」
「ソロステージに来なかったら殺すから。意地でも逃げ切りなさい」
「見捨てながら言うセリフじゃねぇな!?」
そう言うオオガミの真横を雪弾が通り抜け、三人は戦慄するのだった。
約4ヶ月……ここまで大変でした……ひたすらラムダを運用するために無理を通して道理を壊す生活……セイバーとか敵じゃねぇから宣言……セイバーウォーズで一番世話になったのがラムダって、相性って知ってる? と聞かれそうな暴挙ですね……
とにかく、嬉しすぎて私は死にました。これでラムダもメルトも絆10……これから15にしなきゃ……(ハァハァ
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ