え? アーチャー? これは休んでる暇無いなラムダシステムの本領発揮だ今こそラムダの力を見せつけるとき! 行くぞー!!
「そう言って、オオガミがメンバーを集めに走っていったのがついさっき」
「あの人に休憩の概念はあるんでしょうか……」
「召喚されてから、奴等が丸一日休んでいるのを見たことがないのだが」
「他はともかく、孔明さんには頭が上がりません。夢火を使っていないから正確には分かりませんが、それでも確実に11は越えていると思えるほど連れ回されてますからね」
「頼られるのも、良し悪しですね。あそこまで引っ張りだこだと、疲れそうです」
「現にあそこで死にそうな顔で嫌がっている男がいるのですが」
「目を合わせたら捕まるから注意しなさい」
なんですかそれ。と言いたい気持ちをグッとこらえ、はい。と答えるメドゥーサ達。
向こうでは、煽りに来たマーリンが孔明に捕まり引きずられていく姿があった。宝具まで運用しての拘束を見ると、如何に本気かが分かる。
「というか、マスターから隠れきったにも関わらず行く辺り、律儀ですよね」
「私ならそのまま潜伏します」
「最初に見つかってるから逃げられないのよ。何より、根が真面目だから断れないの」
「……難儀な性格ですね」
「悪用されてません?」
「マスターは混沌・悪ではないのか?」
「ボロクソに叩くわね……」
メドゥーサ達の意見に思わず突っ込むエウリュアレ。
とはいえ、分からないでもないのが困ったところである。
「とにかく、うっかり周回素質を持ってたりしない限りは安全よ。後は……その……絆上げ要員にならなければ参加は基本しないわ」
「姉様の枠ですね」
「なんだと?」
「あぁ、いつものコスト調整編成……いえ、姉様専用枠ですね。失礼しました」
「まとめて撃ち抜くわよ?」
魔力で生み出した矢をペン回しのようにクルクルと回しながら笑顔で言うエウリュアレに、三人とも笑顔のまま固まる。
「そ、それで、姉様はマスターを追いかけなくても?」
「ん、私? 私はほら、色々あるから……正直見てるだけだもの……」
「それで行かないと言うのも中々だと思うのですが」
「これ以上絆レベルを上げられても対応に困るのだけど……」
ぶつぶつと呟き始めるエウリュアレ。
メドゥーサ達は、こういう姿を見て、ずっとこのままなら害はないんだけどなぁ。と思う。
するとエウリュアレが、
「……貴女達、なにか変なこと考えなかった?」
「「「いえ、全く」」」
「そう……ならいいけど」
殺されたかと思った。後にメドゥーサ達はそう証言するのだった。
ラムダを運用できるなら行く。恐ろしいなぁ……
なお現実は敵がラムダシステムで倒しやすくなって喜ぶもそこまで回る気はないのです。
サンタナイチンゲールですってよ奥さん。やったぜ!
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ