「女神経典やっぱり必要だったか……」
「いやぁ、集めておかなかったのはミスでしたね~……必要な気はしてましたけど」
各地を飛び回ってアルトリウムを集めながら進むマアンナ号。
なんとなく感じていた必要なものをあえてスルーしながら進んできたツケが巡り巡ってここに来たということだろう。
「しかしまぁ、賞金首から奪わなくちゃ行けないとか、中々骨が折れるなぁ……」
「まぁ、サボったのは私たちですし。遠慮なく賞金首を狩りましょう。報酬は美味しいですし」
「うんうん。何より、早く狩り尽くしてユニヴァースを平和にしないとエウリュアレ達に殺される」
「なんですかそれ……って、顔真っ青なんですが! マジなんですか! それ余波で私まで狩られたりしませんよね!?」
「一緒にいた罪で拘束される可能性があったりなかったりします」
「物騒すぎますねそっち! とっても理不尽!」
拘束されるだけならマシだと思うよ。という言葉を飲み込み、笑顔で返す。
Xはそれを見て青い顔になるが、何を想像したのかは彼女のみぞ知るところだ。
「さて、ミッションも徐々に消化しつつ、残るのも少なくなってきましたがXさん。正直そろそろ上下左右の感覚が崩壊しているのが怖くなってきたんですが」
「あ~……宇宙酔いですかねぇ……数行で治る顔色が未だに青いですし」
「なんかメタ的発言に聞こえますねXさん」
「まぁメタ的発言ですし。ただ生憎千里眼は持ってないのでこの後いつエウリュアレさん達が来るかは全く分かんないです。でも身の危険だけは感じるのでそのうち感動的別れで自主退場しますね」
「逃がさんぞX」
「カレーは美味しかったですよマスターくん。ではネクストシーズンで会いましょう」
そう言って逃げ出そうとするXのマフラーを掴んで逃がさないオオガミ。
勢い良く捕まれたせいで引っ張られたXは突っ張ったマフラーによってそのまま倒される。
「いったた……というか、そんな顔を青くして良く普通に動けますね……」
「ふっ……残念だったねX。これでも性能30%減なのだよ……」
「嘘ですよね!? それで!? おかしくないですか!?」
「いやだってほら、いつもより体が軽かったり重かったりするからこう、結構酔いポイント高くてですね……」
「あ、本当に酔ってますね? 宇宙酔い止め薬をあげましょう。マアンナ号にも重力はあるのでお水を飲んで喉を通らず窒息死なんて言うのは無いので安心して飲んでくださいね」
「一気に不安にさせるねX師匠」
「まぁ窒息しかけたら何とかしますので。銀河流星剣で行けそう?」
「絶対無理なのでやめて」
言いながら、Xから渡された水と薬を飲むオオガミ。
それで一息ついてサブ席に座ると、
「まぁ、うん。ありがとうX」
「いえいえ、死なれたら困りますし。私の命が。物理的に」
「あははは。大丈夫。霊基崩壊しても殴られ続けるだけだよたぶん」
「再召喚されて殴られ続ける予感。本気で危機では? 主に精神的な!」
そう言うXに、オオガミは笑いながら答えるのだった。
サボったのが裏目に出ましたね(キリッ(ドヤッ
裏目も何も必要だと示唆されてたのに分かった上でガン無視したヤツがいるらしいですよ。マジですか。原始宇宙に還るべきでは?(消滅する音
さて。Xさんにはノッブに続くメタ枠として頑張ってもらわねばならない……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ