今日のカルデア   作:大神 龍

924 / 1263
週末北方遊園ONI♥LAND
やって来たぞONILAND!!(楽しみ、奪い、喰らうのが鬼よ!)


「うわははは!! 吾が来たぞ! 恐れよぉ、讃えよぉ!」

「鬼らしくないって叫んでたのに、遊んで食べられると分かったらこの転身。見倣いたいね」

「むしろ貴女の性質に寄ってるから貴方のせいだと思うの」

 

 高笑いをしているバラキーを見て呟くオオガミに、鋭い一言を突き刺すエウリュアレ。

 実際、バラキーのテンションはどこかオオガミと似ている雰囲気があるので、否定しきれない。

 

「ONILANDって言うから、どんな魔境かって思ったのだけど、なによ。普通の遊園地じゃない」

「いつぞやの鬼ヶ島みたいなのじゃないから……まぁ、内容は日アサだし。楽しんでいこう」

 

 オオガミはそう言って、不満そうなメルトに目を向ける。

 メルトは仕方ないとばかりにため息を吐くと、ラムダの姿となり、

 

「まぁ、そうと決まったらこっちの服装の方が良いわね。ラスベガスならともかく、こっちなら騒ぎにならないだろうし」

「メルトはどこでも可愛いしね。どんな姿でも目立っちゃうんだから仕方ない」

「えぇ、当然でしょう? 私が人気じゃないとかあり得ないもの。だから、そんな私の隣に立てることを光栄に思いなさい。マスター?」

「そりゃもちろん。光栄に思いつつ誰にも譲る気はありませんけど?」

「あら、意外と強欲なのね。えぇ、良いわ。ついて来られるのならいつまでも隣に置いてあげる」

 

 そう言って笑うラムダに、オオガミも笑顔で返すのだった。

 そしてそれを見ていたエウリュアレは、

 

「自分がやるのは良いけど、他人にやられるとやっぱりどこかムッとするわね」

「どうします? 拘束しますか?」

「ん~……そこまでして邪魔したいかと言われるとそうでもないのだけど……まぁ良いわ、今回は譲ると言ったもの。言ったことくらいは守るわよ」

「姉様……」

 

 アナの視線に機嫌を良くしたのか、エウリュアレは楽しそうに、

 

「さ、メドゥーサ。今回は二人で遊びましょ。ステンノは別行動するって言ってたし」

「えっ……それ、本当ですか? 気になるんですが……」

「気にしないの。ほら、早く行かないとあっちに巻き込まれてクレーマー扱いされちゃうわ」

「姉様のそう言う見捨てるところに躊躇がないの、羨ましく思います」

「あんまり良いものでもないのだけどね……まぁ、貴女にそう言ってもらえるのなら、それはそれで良いかしら」

 

 エウリュアレはそう言うと、一瞬悲しそうな笑みを浮かべ、すぐに何事もなかったかのような楽しそうな笑みに変えると、アナの手を引いて走り出すのだった。




 結局シトナイは来なかったよ(号泣

 30回回しても来ないのでたぶん縁がなかったんですね……私は悲しい……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。