「そう言えば、最近センパイに新作を届けてませんね」
「いや、儂らは気ままに作るだけで、作らなきゃいけない訳じゃないからな? 技術部とか、名前だけだし」
工房で何時ものようにゲームをしながら話す二人。
今回は『錬金術とか面白そうじゃよね』という事でアトリエ系だった。
「こんなゲームしてたら作らなきゃいけないと思うんですよ。なんですか、アトリエって。錬金術とか、これ本職の人に殺されません?」
「いやほら……本職とか普通いないし。普通賢者の石とか作らんし。そもそもこれどっちかって言うと戦闘メインなところあるし」
「そうですよね冒険者ですもんね! 採取道具より爆弾積んでますもんね!」
BBの言葉に反論しないノッブ。
さりげなくではあるが、これはオオガミの私物だったりする。
「というか、なんでセンパイこんなの持ってるんですか……? 普通、もっとバリバリバトル系のじゃないんです……? ドラ○エとか」
「うむ。まぁ、儂も最初はバイ○ハザードを借りに行ったしな。持ってなかったから代わりに借りてきた」
「いや明らかに代わりになりませんよね?」
明らかに方向性がほぼ真逆だろうと突っ込みつつも、進めていく。
「それにしても、これを見てると面白そうですよねぇ、錬金術。実際はもっと面倒くさそうですけど。ただちょくちょく作ってみたいのとか出てきます……」
「ふむ……例えば?」
「いやもう、普通にこのぷにが欲しいです。絶対感触良さそうじゃないですか。一生触ってられそうですよ?」
「む。案外普通と言うか、女の子らしいと言うか。てっきり二回行動系アイテムかと」
「はぁ……バカですねぇノッブは。ラスボス系後輩の私にとって、それは常時効果です。加入時点で持ってて、敵になっても持ってる。それがラスボスパワーですとも!」
「仲間になったら劣化しそうじゃなぁ……」
「まぁ、後輩ですし。センパイより目立っちゃいけないと思うんです。そう言う気遣いが出来るってパーフェクトだと思うんですが」
「う~ん、自分で言ってる時点で強みを理解してると思って50点。内訳は慢心すると思うのでマイナス50点。以上」
「あれ、スッゴいバカにされてます?」
怪訝そうなBBの視線を受けながらも、ノッブは平然としつつ、
「儂、これほしい。暗黒水。三重苦とかクッソ楽しそう。弓に塗りたくって射ちたくない?」
「全力で戦闘能力じゃないですか。実用性重視で面白くないですねぇ……」
「いや、普通そうなるじゃろ。儂、創作意欲が湧くかと思ってやってるだけじゃし……」
「えぇ~……まぁ、良いんですけど。確かに作りたくなってきますし。思い付いたら中断して作っちゃいましょうか」
「そうじゃな~。まぁ、モンスターの方が面白そうなんじゃけど」
そんなことを話ながら、二人はゲームを続けるのだった。
最近技術部が大人しいことに気付いた私。ネタ切れが危険領域では……?
アトリエシリーズはアーランドしかやったことなかったり……トトリが好き……ライザ買いました。