「はぁ……マスターさん、メルトが来てからずっとメルトを連れ回してます……」
「そうねリップ。マスターはメルトにつきっきりだものね。でもたぶん私たちにはどうしようもないと思うの。具体的にはエウリュアレが怖いわ」
「解体されちゃう?」
「伐採されちゃうかも」
「流石におに……トナカイさんと遊んだくらいでそこまではしないと思うんですが……」
もう半年近く経つにも関わらず、未だにメルトを連れ回し続けているオオガミに、頬を膨らませて不満さを隠そうともしないリップ。
その回りでは、ナーサリー率いる子どもサーヴァントがリップの爪に登ったりして遊んでいた。
「そんな考えじゃダメよジャンヌ。エウリュアレはチェシャ猫のように笑っていてハートの女王のように傲慢で恐ろしい女神なのよ!」
「う~ん。本人に聞かれていたら殺されそうな発言です……」
「でも、エウリュアレがお母さんを取られたら実際にして来るよ?」
「この前マスターにパンケーキを焼いてもらって、そのときはエウリュアレと、メルトと、アビーと一緒に食べたよ。美味しかったなぁ」
「あれ、意外と優しい……? っていうか、エウリュアレさんの恐ろしさじゃなくて、何か他の話だった気がするんですが」
「話は鮮度が大事よジャンヌ。過去の話にいつまでも囚われてたら時計ウサギのようになってしまうわ」
「まるで
ナーサリーに言われても、微妙な顔をしながら言い返すジャンタ。
すると、頬を膨らませていたリップは、
「別に、私は怒ってないですし……エウリュアレさんも優しくしてくれるしメルトも優しいですけど、でも、BBが呼ばれているのに私が呼ばれないのはなんだか納得いきません……」
「ん~……でも、連れ回されている人達はみんな死んだような顔になっていますが」
「それはその人が弱いんだと思います」
「バッサリ言いますねこの人……」
「リップはたまにこうなるの。気にしないであげて。私はいじめるけど」
「あ~! ダメだよナーサリー! そういうことをするとエルキドゥに叱られるんだよ!」
「鎖でビシッと拘束されて、解体されちゃうのよ!」
「そうですね……叱ってるときは本当に怖いですから……」
ジャックたちに言われ、仕方ないとばかりにため息を吐くナーサリー。
そして、リップの肩によじ登ると、
「それじゃあ、マスターのところに突撃しましょう! 行けぇー! リップー!」
「えぇ!? お、おぉー?」
そう言いながら、リップ達はマスターを探しにいくのだった。
いつぞやのノッブのようなことを言い出したリップ。
何気にリップは絆レベル9なんですよね。メルトを先に絆10にしたくて封印してるんですが。
あ、コミケ行ってきます。二日目以外参加するので、更新できるようには頑張りますが疲れきって更新止まったらすいません。