「ふっふっふ。ニートゲーマー舐めないでほしいっすね。やり込みが違いますとも」
「ぐぬぬ……姫も負けられない……ここで負けたら姫のアイデンティティーが消失しちゃうし! まーちゃんにカッコ悪いところを見せるわけにはいかないからね!」
「お主のアイデンティティーそこでエエんか」
「あの歴史に残るチェイテピラミッド姫路城を違法建築したのは些事らしいですよ。大物みたいなこと言ってません?」
「全ては些事……いや待って悪かった変なこと言ったのは謝るから集中砲火は止めて死ぬぅ! 死んだっ!」
ゲームで大乱闘をしている五人。
オオガミ、ノッブ、BB、刑部姫に加え、新メンバーのガネーシャによる大混戦。
ボケをかましたオオガミが四人に一斉に叩かれると言う事件があったものの、なんだかんだ最終的に刑部姫とガネーシャの一騎討ちになる状況が先程から続いていた。
「やり込み具合が段違いじゃなぁ……息抜き程度の実力じゃ足りぬか……」
「いえいえ。ジャイアントキルの機会はまだありますし、そろそろ行動の癖も見えてきたので、ここから大逆転しますとも!」
「それ負けフラグでしょ。知ってる知ってる」
「センパイは黙っててください!」
既に二人の的確な一撃で彼方へぶっ飛ばされた三人は、のんびりと観戦しながら雑談をしていた。
そして、余計なことを言うオオガミはBBに軽く叩かれていた。
その気配を感じたのか、刑部姫は不満そうに、
「な~んかBBとまーちゃんの距離近くない!? とりあえず次のときはBBちゃんから始末するね!」
「いや、そうしたら今度はマスターに乗り掛かるBBが出来るだけじゃないっすか? ボクたちが出来ることといったら、どっちかを秒殺して、次の戦いを始めるくらいですよ」
「……なるほど。なら、ここはやっぱり姫が勝つしかないんじゃないかな!」
「ボクに勝てるとか思わないことっすね! ガネーシャさんの神聖ぱぅわーで粉微塵にしてくれます!」
ギャーギャーと騒ぎながら雰囲気と戦闘が激化していく状況。ただでさえも無駄の少ない動きが、更に洗練されていくのを後ろから見ている三人は、
「……まぐれ勝ちいけそう?」
「BBがさっきいけそうとか言っておったし、有言実行してくれるじゃろ」
「あれ、地味にハードル上げてます? ていうか、ノッブも出来ますよね!? 私だけみたいな雰囲気にしないでくれます!?」
「頑張ってねBB」
「応援しておるぞ~」
「見捨てましたね!?」
一人で頑張れとばかりの笑顔で手を振る二人に、BBは涙目になるのだった。
これを書くためだけにガネーシャ様をレベル90にして、おまけでスキルマまでしたので貯金が消し飛びました。ついでに鏡も枯渇しました。宝物庫はまた今度……