凶悪すぎる縛りなんだが(そうは言っても止まってないではないか!)
「無理……キツイ……」
「呵々! そうは言うが、躓きはすれど、止まってはおらぬではないか!」
「正直とんでもない足止めは喰らったけどね……?」
「大丈夫ですよマスター。私がいれば問題ありません。何とかなります」
「うん。トリの全体回避と強化解除は助かったよ」
ぐだっとしているオオガミと、楽しそうに笑う李書文。そして、誇らしげなトリスタン。
そんな三人を遠巻きに見ていたカーミラは、
「はぁ……なんでこう、むさ苦しいのかしら。どうなってるのよ……」
「あら、良いじゃない。見ていても良いものよ? あのくらいなら、私のグッドルッキングブレイブに入れてもいいかもしれないわ」
「……なんというか、貴方の血を浴びたら気分が悪くなりそうだわ」
「……なんですってぇ~!!」
カーミラの襟首をつかみ前後に揺らすメイヴ。
そんな時だった。突然通信が開き、半泣きの刑部姫が出てくる。
『ちょ、ちょっとまーちゃん!! なんか姫の部屋に知らない石像があるんだけど! 何アレ怖いんだけど!!』
「あぁ、おっきー……うん。その石像、たぶん姫と同じ部類だから安心して。まぁ、ある意味で真逆なんだけど。生産者と消費者的な意味で」
『何それどういう事? というか、姫に面倒なのを押し付けないで! 返却します~!!』
『再臨……再臨をさせるのだ……』
『ぎゃーーー!! 喋ったーーーー!!! というか、動いたーーーー!? これ、呪われてない!? 呪いは玉藻っちが専門なのでそっちで!! 姫こういうのダメだから!!』
「いや、再臨をさせろって言ってるだけじゃん……サーヴァントだよその石像」
『えっ、う、うっそぉ~……同じ部類って事は、もしや、趣味とか……? あの、好きな事って、なんですか?』
『深夜ポテチ……最高だよね……』
『
「それでいいのか姫……」
何か通じ合ったような二人(?)を見つつ、ため息を吐くオオガミ。
そこでふと、疑問に思った事を聞く。
「ねぇおっきー? どこから通信してる?」
『うん? どこって、管制室だよ? だからさっき姫は勝手に動いてることに驚いてたじゃん』
「……異聞帯の中に通信をいれるって、管制室からは無理だったような……さては、BB……?」
不可思議な現象は大体彼女のせい。そう目を瞑り考えつつ呟いたが、向こう側から返答が帰って来ない。
見れば、既に通信が終了していた。
「……逃げられたか」
「ふむ。召喚されたサーヴァントはこちらではなく向こうに召喚されていたか。いやはや、すぐにこちらに来ると思っていただけに、少し拍子抜けといった所か。いや、敵であった時は猛威を振るっていたが、味方になっても同じだろうか?」
「そのうち周回要員になるし、その時だね」
そう言って、オオガミは脱力するのだった。
三節と四節で止められた……HP多くて全体宝具とか強敵……