「早い!! 休憩が短い!! 後二日は寝ていたかった!!」
「叫びがガチなんだけど。めちゃくちゃ悪い事をしてる気分になるんだけど」
半泣きで叫ぶスカディを見て、すごくいたたまれない気持ちになるオオガミ。
それに対して、BBは呆れたような顔で、
「そりゃ、あれだけ連れ回してたらそうなるに決まってるじゃないですか……一時期のエウリュアレさん並の連れ回しですよ。いえ、まぁ、実際に当時のエウリュアレさんを見てはいないんですけどね?」
「いや、事実そうだ。オレは見ていたとも。我が共犯者は彼女を女性ランサー相手だろうが問答無用で連れ回してたのをな」
「ちょ、巌窟王!? すっごい人聞きの悪いこと言ってない!?」
「あ、それはリアタイで見てました。って、あれ? ということは、つまり……あぁ、ちゃんと見てたみたいです! 最近のエウリュアレさんを見てたらすっかり忘れてました!」
「こっちのAIも中々不安なことを言ってるぞぅ……?」
だが、どちらにせよ、その時のエウリュアレで例えるということは、わりと深刻だったりする。
しかし、だからと言ってそれを聞き入れてくれるオオガミではない。
「まぁ何にせよ、周回をしなきゃ周回は終わらないんだけどね?」
「スゴいですね。哲学的です。至極当たり前のことなのに。不思議ですね?」
「元来、哲学とはそう言うものだ。最も、根源への接続を目的とする我ら魔術師も、哲学者を笑えるものではないがな」
「そうですね~。私も月では色々ありましたし。でも、やっぱりそういう無意味なところも人間らしいですよね! 情けなくて!」
「全方位に喧嘩を売ったような気もするが、BB。そろそろ帰らなくていいのか。信長辺りが騒ぎ出す頃合いだろう?」
「ノッブはそこまでしないと思いますけど……まぁ、出番も終わったのでそろそろ帰ろうと思ってたのでちょうど良かったです。ではセンパイ。帰ってきたら遊びましょうね~」
そう言って、平然と門を開いて帰っていくBB。
邪神を取り込んで以来ガンガン使っているが、悪影響がなければいいなぁと思うオオガミ。
「それで、スカディ様。そろそろ起きません?」
「嫌だ。私は寝る。ふて寝と言うやつだ。起こすなよ?」
「いえ、起こしますけど。おはようございます。さっさと終わらせて時間を作ったらアイスを貰いに行きますよ」
「それならそうと先に言え。では行くぞ巌窟王。私のアイスのため、あの魔本には犠牲になってもらう」
「フッ。即物的だな。だが、それもいい。では、期待に応えてやるとしよう」
そう言って、いつになく乗り気の二人は周回へと向かうのだった。
実は孔明先生、ハンティングクエストで出るの、たぶんバーサーカーがラストだと思うんですよ……ついでに言うと、孔明先生の編成率、結構低いので、忙しいのはスカディだけだったりします。
スカスカ巌窟王が爽快すぎるのが悪いのだと私は言い訳します。