「むぅ……もう少し威力を上げたいのぅ……」
「開幕トータルダメージ200万叩き出しておいて、よく言うわ」
「ノッブがあんなに出せるとは思ってなかったからねぇ……」
「おかげで余の出番がなくなってしまった……」
「エウリュアレさんからすれば、嬉しい事なんですよね。ただ、赤豆がほとんど残っていませんね……」
「なに、調達も儂の役目じゃし、問題なかろう」
「ノッブがそれでいいならいいんじゃない?」
カルデアに帰還してきた鬼ヶ島攻略組。
それぞれ思うところはあるようだが、一応は終わったことにほっとしている。ただ、DPもアイテムも全然交換していないので、ある意味これからが本番なのだが。
「いやぁ……それにしても、結構楽しかったわね」
「そうじゃなぁ……儂も久しぶりに暴れられたしの」
「余は全く何もできなかった……い、いや、まだ高難易度が残っておったはず……!!」
「チャレンジクエストだけどね。って、同じか」
「たぶんそうですね。まだわかりませんけど」
「ククク。次も儂のターンかもしれんな!」
「ぐぬぬ……余も負けておれんな……!!」
そんなことを言っていると、休憩室の扉が見えてくる。
「…………おいマスター。何時からおったと思う?」
「…………さっきだって思いたいなぁ……」
そこにいたのは、源頼光その人である、
「召喚されたの、三日前なんですけどね」
「マスター。お帰りなさいませ」
「わぷっ!?」
「せ、先輩!?」
突然抱きしめられるオオガミ。そういえば、消える前にそんなこと言ったような……と思いつつ、とりあえずなされるままにしてみる。
「ちょっと。なに私のマスターにしてるのよ?」
「儂も怒る時はあるからな?」
「一瞬にして敵対する定めなのか……うむ! なら余も参戦しようかな!!」
瞬間敵対化するエウリュアレ達。武装を展開しようとした辺りで、その後ろにいた人物たちに気付く。
「君たち、理由がめちゃくちゃだね……気持ちは分からなくはないけど」
「まぁ、暴れるんなら容赦しねぇがな」
「うげっ! エルキドゥ!!」
「ひ、土方もおるではないか……い、いや、こちらにはエウリュアレがおるからな!! 手を組めば何とかなる!!」
「魅了嵌め殺しね。任せなさい。全力でやってあげるわ。だから、エルキドゥは任せたわよ」
「任せるがよい!!」
完全に抗うつもり満々な5人。
しかし、その空気を粉砕する少女が一人。
「マスター!! 茶々もそれ受けたい!」
「ぐはっ! ちゃ、茶々……結構痛い……」
「あらあらまぁまぁ、大変。どうしましょうか……」
「むむむっ。茶々がやったんだし、茶々が運ぶ!! じゃあね!!」
「大丈夫ですか? 私も手伝った方が――――」
「大丈夫!! 茶々一人で出来るよ!!」
そう言うと、全力でオオガミをダウンさせた茶々がマイルームにマスターを引きずって行くのだった。
その展開を呆然と見守っていた全員は、何となく戦う気も失せ、とりあえず休憩室に行く事にするのだった。
カルデアの平和を守った茶々は、その後回復したオオガミによって労われるのだった。
ということで、イベント開始二日目あたりで引いた頼光さんが初登場。結構キャラがつかめてないんで、不安定なんですけどね。
茨木も出したかったんですが、出たら大戦争確定だと気付いたので諦めました。久しぶりのポンコツ可愛い茨木を書きたかった……!!