「……難しいわね」
「アーツ宝具対策してるセイバーとは……中々やるのぅ」
「信長さん。結構シャレになってません。これ、結構辛いんですよ?」
「余とノッブが戦うような場面にならんから、仕方なかろう」
「グオオオォォォォォ!!!」
「うん、いつもの特攻なんざ知らねぇ。全力で殴り倒すぞ編成だね」
「「マスターが言うか!?」」
さも他人事のように見ているオオガミ。もちろん、こんな編成にしたのはオオガミなわけで、そんなことを言われるのも当然だった。
「というか、想像以上に攻撃力が出るんだけど……豆って怖いわね」
「そうですね……子鬼や邪鬼がアーツで一撃ですもんね……流石に私はそこまで出せませんが」
「その威力、儂も出せるのならいいんじゃが」
「ん~……というか、もしかしたら今回はノッブを出しても良かったんじゃ……?」
「なん……じゃと……?」
「ちょっと。それならなんで私がずっといたのよ」
「そりゃ、エウリュアレが男性相手に最強なうえ、相手がセイバーだからじゃない? たぶん、それは変わらないと思う」
「あ、うん。これは儂は出れないな。全体でバスターじゃし、NP全然溜まらんし」
「ちょっと、ノッブ。何諦めてるのよ。貴女が諦めたら私のお菓子タイムはどこに行っちゃうのよ」
「おい待てエウリュアレ。まさかお主、そのためだけに儂を戦わせるつもりじゃったのか?」
「当然。私は自由であるべきよ。この状況自体が異常じゃない」
「うむ。いつもの光景だな。少なくとも余はそう思うぞ」
「儂も同じじゃ。つか、お主はもう敵が女性だろうが関係ないじゃろ。セイバーか男性なら全部エウリュアレじゃろ」
「そんな訳……無いじゃない?」
冷静に思い返し、確かに敵がどんなだろうが、大抵編成に組み込まれていることがあるという事に思い至り、完全に否定できないエウリュアレ。
オオガミも、何とも言えない表情になっている。最近はマシュ並みの参戦率である。
「あ、そうだよ。エウリュアレ。今回の回復アイテムはきびだんごだよ」
「よし、じゃあ頑張りましょう。もうどんどん行きましょう。回復アイテムを無くす勢いで行きましょう」
「すごい手のひら返しじゃ……これが女神という奴か……」
「ノッブが言う事ではないな。
「このきびだんご……誰が作ってくださったんでしょうかね……今回は私じゃないんですが……物語的にはおばあさんですよね。誰なんでしょうか……」
「そんなこと今は関係ないわ。回復アイテムってことは美味しいことが確定してるの。あの金ぴかリンゴとかも、見た目に反して中々の絶品なんだから。さぁ、行くわよ皆!!」
「「「おーー!!」」」
「完全にエウリュアレが仕切っておる……鬼退治が終わった後が不安じゃな……」
きびだんごが切れたとき、果たして女神はどうなってしまうのか。その時は女神が暴れまわることを願い、ノッブは恐ろしい速度で敵に突撃していくエウリュアレ達を追うのだった。
きびだんごで釣れる女神……それでいいのかエウリュアレ。まぁ、もはや安定なんですが。