新イベントが来たわね(今回は特攻とかあんまり気にしないで行こう)
「さて、久しぶりに私も遊んで来ようかしら」
「あら、またイベント? しょうがないわね。付き合ってあげるわ」
「久しぶりの戦闘ね! 戦いはあまり好きでもないけど、マスターの役に立つなら喜んで!」
楽しそうに戦闘に向かっていくエウリュアレ達。
後方ではオオガミに加え、やる気の無さそうなロビンとバラキーがいた。
「なぁマスター? オレ、なんでここにいるんだ? 明らかにいると不幸が助走をつけて蹴りつけてきそうなんだけど?」
「おい緑の人。菓子を。『まかろん』をくれ」
「だからオレはお菓子係じゃねぇっての! ほらよ!」
「あ、ロビンさん持ってるんだ……びっくりした……」
「えぇ持ってますよ。自分用のでしたけどね! コイツと一緒にいるとオレの菓子が持ってかれるんだよ!」
「なるほど……今度、ロビンさん用にお菓子を作っておくね。バラキー用のお菓子も」
「はて。もしかしてオタク、オレをコイツ用のお菓子を与える道具かだと思ってます? だとしたらとても心外なんですけど。オレが何をしたってんですか」
「いや、別にそんなこと思ってないけど……むしろ、ロビンさん用のお菓子を確保しようってだけだったんだけど」
「あぁいや、別に嫌だったわけじゃねぇよ。だがまぁ、そもそもコイツと組ませないでくれって話です。マジで勘弁願いたい」
そう言うロビンに、オオガミは頷きつつ、
「なるほどなるほど……うん。却下で」
「えぇ!? 今の流れ、許可してくれる流れだったじゃねぇか! そのまま裏切るか普通!?」
「大丈夫。今回は基本この編成で行くから。仕方ないよね」
「なるほどそう言う事を言うのか。良いぜ昨日の報復がまだだったな。今ここで仕返しをさせてもらうぞおらぁ!」
「ひゃぁ~! 珍しく怒ったぁ~!!」
そう言って逃げ出すオオガミを追いかけるロビン。
次の瞬間、オオガミの眼前に魔剣の如き爪先が振り下ろされ、ロビンには無数の触手が現れ、足を止めさせる。
「私たちが戦っている間、随分と楽しそうね。マスター?」
「あ、はい……その、すいませんでした」
「あ~……何となくわかった。この流れ、オレも怒られる奴だ。静かに反省しとくとします」
「あら、随分と物分かりが良いのね。じゃあ、逆さ吊りにして持ってるお菓子を全部貰っていくわ」
「あれ~? オレの方が罪が重くね? マジかよマスターこれ不平等じゃね?」
「大丈夫よロビンさん。マスターさんは帰ってからしっかり怒られるもの。お菓子で終わるのだから、ロビンさんの方が軽いわ」
「えっ……帰ったら何があるの? 死ぬの?」
アビゲイルの不穏な一言に、明らかに不安そうな顔になるオオガミ。
だが、その場の誰も、にっこりと笑うだけで答えてはくれないのだった。
なお、バラキーはロビンの懐から盗んだお菓子を食べていたので気付いていない模様。