今日のカルデア   作:大神 龍

688 / 1263
これ、次のイベントまでに石集め終わるかな(そう思うならさっさと周回しなさい)

「……間に合わない気がする」

「言う前に回る。ほら、さっさと行くわよ」

 

 そう言って、オオガミを引きずっていくエウリュアレ。

 

「なんか、エウリュアレの方がやる気がある気がするんだけど」

「バカ言わないで。周回してるのは貴方で、私は引きずり回してるだけよ」

「……まぁ、そう言うことにしておくね」

「えぇ、そう言うことにしておきなさい」

 

 そう言う二人の後ろから這い寄る影。

 

「そんな気張らずいこうじゃないかマスター。素材さえ集まればあとは石を集めるだけなんだろう? なら早く終わらせて食堂で飯でも食おうじゃないか!」

「元気だね船長。いや、言ってることは分かるんだけどさ」

「いや、僕はもう終わりでいいと思うけどね。最近王の話をした記憶がほとんど無いよ!」

「そりゃ、スキルしか使ってないしね。マーリン」

「俺もそうだが……明らかにスキル数が多いだろ」

「孔明先生。めっちゃ怖いです」

「早めに終わらせましょうマスター。姉様もお怒りのようなので」

「黙りなさいメドゥーサ。貴女がすぐに終わらせればいいのよ。ほら、もう一周」

 

 既にボロボロの周回メンバー。ドレイク船長だけが機嫌がいいのが救いだろうか。

 

「ん~……マーリンと孔明はフリクエ周回でも来て貰うからなぁ……」

「うん、分かっていたとも!」

「だろうな。はぁ……仕方ない。やれるだけやるとしよう」

「それじゃ、行くぞー!」

 

 そう言って、突撃していくオオガミ達。

 

 

 * * *

 

 

「暇じゃのう……」

「暇なら監視カメラ見てましょうよ。センパイ達が頑張ってるのを見てるの楽しいですよ?」

「えぇ~……儂、見てるより戦いたいんじゃけどぉ……」

「むぅ……そうですか。じゃあ私は一人で見てますね~」

 

 工房でぐったりとしているノッブと、モニターを前に楽しそうなBB。

 

「……ゲームでもするか」

「あ。対戦ゲームなら参戦しますよ!」

「ん~……今日は戦場仕様でストック2でどうじゃ?」

「えぇ~? 終点じゃないんですか?」

「儂、正直ギミックありでもいいんじゃけど」

「あ、それにしましょう。ギミックとか久し振りに見てみたいです。戦場とか終点とか、正直ギミックが無さすぎてBBちゃん的には面白くないです。やっぱりトラップありきですよねぇ」

「手のひらの返し方エグいな……いや、全然いいんじゃけどね」

 

 そう言って、ゲームの準備を進めるノッブとBB。

 そうして遊び始める二人のもとへ、だんだんと人が集まっていき、リアル大乱闘を始めるためにシミュレーションルームに向かうのはいつものことだった。




 まだ硯と筆が残ってるんですが。終わる気がしない……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。