「あ~……なんか、ナーサリーにオタクの足止めを頼まれたんだが……何したんだ?」
「むしろこっちが聞きたいんだけど」
ロビンの疑問に即座に聞き返すオオガミ。
「さっきまで王様と話してたし、今度はロビンさんだし。というか、なんでナーサリーに頼まれてるの……」
「いや、むしろあの金ぴかと平然と話せるアンタはよくやってると思うよ。オレは勘弁だけどな」
「別に話が通じないわけじゃないし。ただ、選択肢をミスったら殺される可能性があったのはちょっと震えたけど。まぁ、楽しめたので良かったかなって」
「へぇ~……楽しめるほど肝が据わってるってのがすげぇわ。つか、そんな大物と何を話せってのかねぇ……」
「いやいや、ロビンさんは気楽に話せる相手だし。別物だよ」
「さいですか。ん~……あぁ、そうだ。アンタに聞きたいことがあったんだ。あの技術部っての、面白そうだが、未だにどこにあるか分からなくてな。そのうち連れて行ってくれ」
「良いけど……BBいるよ?」
「止めておくわ」
ルルハワで悲鳴を上げていたことを思い出し伝えた瞬間、ロビンが顔を青くしたところを見るに、どうやら最近怒涛の勢いで人が増えている技術部にBBがいる事を忘れていたらしい。
「はぁ……なんでいつもアイツはいるのかねぇ……いやまぁ? 別にそこまで嫌ってるわけじゃねぇけど、ブタにしてこようとするのだけは勘弁だわ。どう思うよ」
「いや、セイレムで一回されかかったけど……?」
「……ブタ、流行ってんのかねぇ……」
「まぁ、美味しいしね。是非も無し」
「……そう言う意味じゃないんだがな?」
「分かってるって。ワザとだよ」
「いや、オタクの場合、本気で言ってるようにしか思えねぇんだが……」
困ったように言うロビンに、笑みを浮かべるオオガミ。
「それで、技術部の件は流す?」
「あ~……まぁ、保留で。流石にBBの下で働く気にはなれねぇわ」
「別に上下関係があるわけじゃないんだけど。まぁ、リーダーは一応ノッブだけど」
「あれ、アンタじゃなかったのか。てっきりアンタがまとめてんのかと思ってたぜ」
「いやいや。あの集団をまとめられるとか、それこそ超人でしょ。無理無理。カリスマの塊が初期でノッブ。自由人が一人だよ? 無理に決まってるじゃん。カリスマさんに投げるに決まってるじゃん」
「まぁ、適当にまとめられそうなやつに投げた方が楽だわな。しかも、謀反起こしそうなのしかいねぇし」
「うんうん。背後から刺されたくないので、謀反で死んだことをネタにしてる人に押し付けるしかないでしょ」
「なるほどねぇ……」
そんな感じで二人はしばらく話し、あっという間に時間が過ぎて行くのだった。
ロビンさんを出したかったけど、セリフ回しが分からなくて調べまくって時間が過ぎる……滅多に出さない人って、そんなにうちのカルデア色に染められない……