今日のカルデア   作:大神 龍

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※Lostbert 3―intro―のネタバレあり! ご注意ください!


ようやく解放されるっ!(猛毒飲んで、良くそんなに元気よね……)

「ひゃっほい! 新鮮な施設だぁ!」

「猛毒飲まされた人間が何言ってるのよ」

 

 新マイルームのベッドに飛び込み、休憩するオオガミ。

 若干視界が揺れるが、全く問題なかった。効いていないと言うより、慣れのようなものだ。

 そんなオオガミに、エウリュアレは呆れたようにため息を吐く。

 

「全く……騒ぐと毒が早く回るわよ」

「マシュがいる限り平気だし、大丈夫だよ。たぶん。うん、マシュにダイレクトアタックされない限り」

「そう……じゃあ、そんな貴方に元気な彼女を突撃させてあげるわ」

「えっ?」

 

 エウリュアレはオオガミから少し距離を取る。

 オオガミがその行動に首をかしげた直後、門が開いて飛び出してくるアビゲイル。

 当然、本調子じゃないオオガミが回避することなど出来るはずもなく、なすすべなくその突撃を受ける。

 

「あ、あれ……私の予定だと、普通に受け止められるか、もしくはかわされると思っていたのだけど、直撃するとは思ってなかったわ……」

「……冷静に言ってるけど、それ、つまりマスターが直撃を受けて倒れたってこと分かってるの?」

「……マスターしっかりしてっ!?」

「殺されるかと思った……」

 

 いつもならば例え直撃しようがわりと大丈夫なのだが、今日のオオガミは意外にもかなり弱っていた。

 流石のアビゲイルも、その状況に焦ったような表情をする。

 

「あのあの、エウリュアレさん。BBさんのところで寝かせたりはしないの?」

「いえ、ここが一番安全だと思うわ。それに、BBとノッブは、秘密工房を作ろうと必死だから、寝れる場所はないわよ?」

「あぁ……そういえば、またノッブさんたちの部屋はボイラー室の隣だったわね……そういう宿命なのかしら……」

「まぁ、それで諦められないのがノッブで、つまり、今全力で秘密工房を作ろうとしているわけなのだけど」

「あの二人は、放っておけばそのうち帰ってくるからね……野良猫とか、そんな感じだよ……」

「え、えぇ……いえ、まぁ、マスターが良いのなら良いのだけど……というか、マスター、本当にボロボロじゃないかしら……」

「そうねぇ……今なら攻撃、当たるかしら」

「当たったら即死なんですけど~?」

「……まぁ、死なない程度に抑えておくわ」

「やめるって訳じゃないですね。エウリュアレ様マジ鬼畜です」

「アーチャーをランサーに突撃させるマスターよりはきっとマシよ」

「おっと、その返しをされると何も言えなくなるね。ごめんなさいだよ」

 

 そんな話をしつつ、三人は新カルデアでのんびりと過ごすのだった。




 よぅし、これで遠慮なく再召喚できるんじゃないかなっ! そろそろ許されるよねっ!?

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