「ノッブ! こんなの聞いてないんだけど!?」
「また儂かぁ!?」
再びのノッブ。今回も連れてこられたノッブは、しかし、ポイントアップ要員ではなく攻撃力アップキャラだったのだ。
それが判明したところで、即座にノッブのいる休憩室に突撃するオオガミ。
「攻撃力アップって何さ!」
「儂も知らんわ! つうか、それだけだとしても容赦なく儂を酷使する気かお主は!」
「えっ。そりゃ当然。我がカルデアの最大アーチャー戦力はノッブだし。エウリュアレは男性特効だからここだと使えないからね。頑張って働いてよ!」
「これがサーヴァント特有の、無限労働という奴か…!」
「いやいや、流石に俺が休むときは皆休憩だよ。無限労働とか、むしろこっちを殺す気…?」
「いや、まぁ、その…なんじゃ。魔力供給も辛いんじゃな…」
互いに謎のダメージを受けた二人は、少しの間無言になる。
その沈黙を破ったのはノッブだった。
「というか、儂への用って、それだけかの?」
「え? あぁ、いや。勢力戦のノッブ軍強すぎじゃね? って思って」
「当然じゃ! 儂より沖田の新選組が強いとか、ありえないからな! ククク…このまま全戦全勝、完全勝利でこの戦いに幕を下ろしてやろうぞ!」
「すごい意気込みだねノッブ! だけど、新選組も侮れないと思うんだけど」
「なに、儂一人ならつらいかもしれんが、こちらにはマスターがおるからの。負けるわけがない」
ドヤ顔でそう語るノッブを見て、ぼそりとオオガミが呟いた。
「その慢心が後々響かないといいけどね…」
「……いや、儂があの金ぴかみたいになると思っておるのか?」
「割と結構」
「酷くね!?」
容赦なく突き刺さった言葉の刃。
しかし、この程度で折れるノッブではないのだった。
「まぁ、とにかく第一戦目は儂の圧勝確定じゃ。見てるが良い。この第六天魔王こと、信長の力をな!」
「出来る限りの援護はするから頑張れ!」
「任せるが良い!」
ハハハハハハ! と笑うノッブ。
と、そこにメディアが入ってくる。
「あらマスター。今日の周回はこれで終わり?」
「いや、あと一回か二回行って終わりかな。付き合わせてごめんね」
「いえ、いいのよ。部屋に籠っているよりは断然良いですもの。まぁ、後方待機してるナーサリーの視線が少し怖いのですけどね」
「ナーサリーが? なんで?」
「さぁ…私には分からないけど、後で本人に聞いてみてくれると助かるわ」
「分かったよ。っと、じゃあ、行こうか」
「分かったわ」
「お? 出陣か? 任せておけぃ! わははは!」
そう言って三人は勢力戦に出陣するのだった。
ってことで、昨日から始まった勢力戦。攻撃力アップするだけとか想定外だったよノッブ!
でもまぁ、そこまで強くなくてほっとしている自分がいました。はい。
現状本当にアーチャー火力がエウリュアレとノッブしかいませんからねぇ…アーラシュ先輩は一回使い切りですからね…
さて、明日の勢力戦は一体どうなるか楽しみです…!