「さてさて、んじゃ、うちの最初の問題児を召喚しますか」
「センパイセンパイ。最初の問題児はセンパイで、二番目がノッブだと思うんですが。ちなみに私は問題児ではないので含みませんよ?」
「最大の問題児が何を言ってるのか」
自分は問題児だと認めないと満面の笑みを浮かべるBBと、いい加減認めろよとばかりのため息を吐くオオガミ。
そんな二人の前にあるのは、オオガミの誕生日の時に持ってきた機械だった。
「ところで、これはどうやって使うの?」
「あぁ、それはですね。適当に要らない物をポイポイ入れていけば大丈夫です。火力発電的なそれですね。要らない礼装でもぶっ込んで貰えれば」
「ざ、雑ぅ……というか、手動な上に有限資源ですか……」
「あぁ、いえ、あくまでもノッブが来るまでの仮置きなので、本命はノッブに期待です」
「なるほど。というか、ノッブがいないと完成しないのか……」
「動力は基本ノッブの謎エンジンですし……本人がいないと流石に作れないですね……」
「謎エンジンって……BBでも分からないものを作ってるとか、ノッブ危な過ぎるでしょ……」
「本当に謎ですからねぇ~……召喚して作ってもらうしかないですね~」
「……まぁ、召喚するけども……不安だなぁ……」
BBすら分からない製法で作られるノッブ印の謎エンジン。
そう言えば、ナーサリーのメカウサギを作った時もなんで動いていたのかが分からなかったことを思い出す。
「……まぁいいや。幸い、フレポで色々余ってるし、サクッと行くでしょ」
「再召喚で、宝具レベルが上げられるわけでもないので、そんなにコストはいらないですよ。星3礼装を数枚って所ですかね」
「ん~……フレポで出来るって辺りは優しいけど、数枚って所は厳しいね。まぁ、大丈夫だけども」
そう言って、いつも逃走の時に身代わりにする要らない礼装を機械に突っ込むオオガミ。
「……一括で入れられないの?」
「システムは出来ますけど、本体はノッブの担当なので、無理です! 最強リトルデビル系後輩でも、完全無欠ではないので!」
「そこは認めるんだ……いや、良いんだけどさ」
オオガミはため息を吐いて、一枚一枚手作業で突っ込んでいく。途中から面倒になってきていたが、ノッブが来るまでの辛抱だ。
「これくらいで良い?」
「はい。じゃああとは、隣のレバーをガチャッとやっちゃってください!」
「このレバーね。はい、ガチャッとな」
そう言って、雑に倒されるレバー。すると、機械は震えだし、それと同時に機械を中心に魔方陣が展開される。
「……ねぇ、これの素材、聞いてないんだけどさ……」
「大丈夫です。センパイが思ってるようなのは入ってません」
「そう? なら良いんだけどさ」
直後、体から何かが抜け出る感覚。そして、魔方陣が一際強く輝いて、
「儂、復活! うむうむ。今は本能寺かな? 再復刻かな?」
「いや全く。無関係も良いところです」
「えぇ、えぇ! 技術班が私だけなのは許せないので、召喚させてもらいましたよ! ノッブ!」
「おぉぅ……儂、座に帰っても良い?」
ドヤ顔で召喚されたノッブは、オオガミに推理を瞬間で否定され、若干怒ってる声を上げつつ、しかし不気味なまでの笑顔を浮かべているBBを見て、すぐに座へ帰ろうとするノッブ。
しかし、BBがそれを許すはずもなく、即座に捕まってそのままどこかへ連れ去られるのだった。
「……さらばノッブ。君の事は忘れない……」
連れ去られたノッブを見送ったオオガミは、とりあえずマシュにバレないように機械を隠蔽しておくのだった。
リーダー:オオガミ
副リーダー:ノッブ
ヤベー奴:BB
三人そろって三大問題児。シャドウ・ボーダー内で超有名な危険人物三人衆。三人が集会しているところを見つけ次第マシュに報告するべし。