「で、終わりそう?」
オオガミの膝の上に座りつつ、イベントの進捗を聞くエウリュアレ。
それに対して、オオガミは少し考えると、
「まぁ、モニュメントをやらなきゃいけるかな」
エウリュアレはそれを聞いて、足をぶらぶらと揺らしながら、
「モニュメントは別に必要ってほどでもないしねぇ……放っておいても良いわね」
「そうだねぇ……ところで、昨日は結局何をしに行ってたの? アナを連れてくるかと思ったらそんなこともないし」
「あぁ……ただ様子を見に行っただけだから気にしないで。とりあえず、貴方はお菓子を貯蓄しておいた方が良いと思うわよ」
「えぇ……いや、するけども……なんでそんなアドバイスを?」
「そうねぇ……ハロウィンだから、かしら」
「ハロウィンだからかぁ……なら仕方ないなぁ……」
オオガミはそう言って、エウリュアレに深く追求しないでおく。
おおよその理由は想像がつくので、あえて追求する必要も無いし、何より、エウリュアレが楽しそうにしているのを邪魔するほどの事でもないからだ。
「……ところで、貴方こそ、昨日は何をしてたのかしら。鉄と油の臭いがするのだけど」
「あはは……いや、メカエリチャンの整備をしてただけだよ。二人分だったから結構時間経っちゃったけどね。半日で終わったから良かったけどね」
「ふぅん……まぁ、それなら良いわ。ここら辺、オートマタとかがいるから気になっただけだもの。無事なら問題ないわ」
「じゃあ、問題ないかな。怪我もしてないしね。心配してくれてありがとね」
「……えぇ、感謝しなさい。滅多にしないことだもの」
そう言って顔を見られないように前を向くエウリュアレ。
オオガミは、そんなエウリュアレの事を転がり落ちないように支えつつ、どうしたものかと考える。
「ん~……ねぇエウリュアレ。食べたいお菓子ってある?」
「……たまごタルト」
「ミニタルトかぁ……挑戦してみるかなぁ……」
「あれ、出来るんじゃないの?」
「基本的に、作れるのはエウリュアレに頼まれたのと、それの応用で出来るやつだけだよ?」
「私以外には頼まれないの?」
「頼まれても、応用の範囲で出来るしねぇ……そもそも、滅多に頼まれないし」
「そう……貴方が出来ることは大半のサーヴァントは知っているはずなのだけど……」
「なんでだろうねぇ……」
そんなことを言いながら考える二人。
とはいえ、この二人が悩んだところで答えは出ない。
しばらく悩んだ後に、二人はきっとエミヤがいるからなのだろうと結論付けるのだった。
さて……そろそろエウリュアレ分を補給したので、馬鹿話に戻らないと……戻れなくなりそう……