「さて、ようやく見つけたのはいいけど……どうしてBBと一緒なんだろ」
「さぁ……? 私にはさっぱりだわ。というか、アナスタシアさんがまたかき氷を作ってるわね……ねぇ、私、お店に戻ってもいいかしら」
離れた所からエウリュアレ達を見つけたオオガミは、隣で頬を膨らませているアビゲイルに、
「とりあえず、食材の点検だけ。前科持ちだし、それくらいはしてください」
「うぅ……自業自得ではあるのだけれど、マスターが敬語っぽいのはちょっと傷付くわ……」
そう言って、アビゲイルはシクシクと泣きつつ、使う予定だった食材をオオガミに渡す。
オオガミはそれに一通り目を通し、
「まぁ、これなら大丈夫かな。流石に隠してるとは思いたくはないし」
「そこまでしてわざわざ出すものじゃないし……流石にしないわ。アンリにならやるかもしれないけど」
「……アンリは、いつも絡まれてるな……うん。まぁ、是非も無い事だね。じゃあ、もう戻ってもいいよ」
「ようやく支度が出来るわ……明日に間に合うかしら」
食材を返してもらったアビゲイルは、いつまで経っても終わらない準備に嘆きつつ、門を潜っていく。
それを見送ったオオガミは、エウリュアレ達の所へと向かっていく。
すると、オオガミに真っ先に気付いたエウリュアレは、
「あら、ようやく起きてきたの? もっと早く来れると思っていたのだけど」
「いや、もっと早くも何も、ノーヒントで真っ先に向かって来れるほど探知能力強いわけじゃないし……正直アビーを捕まえなかったらもっと遅れてたと思うんだけど……」
「正直アビーさんを使ったと言っても、数日で見つけられるのは流石ですね……」
「たまに変な感知能力ありますし……そのうち気にならなくなりますよ」
「私がいなかった間に何があったんですか……あ、そうだ。センパイ! 私にはプレゼント無いんですか?」
そう言って手を差し出すBBを見て、オオガミは少し考えた後、
「じゃあ、BBには何か奢ってあげよう」
「……つまり、何も用意してなかったんですね。まぁ、分かってましたけど。とりあえず、アナスタシアさんの所でかき氷を買っていきましょう」
「まぁ、ここはQP買いが出来るからね……うん。問題無し。レッツゴー」
そう言ってBBと一緒にアナスタシアの元へと向かうオオガミ。
それを後ろから見守っていたエウリュアレは、ぼそりと、
「なんか、BBのテンションが若干おかしい気がするのだけど、気のせいかしら……」
そう呟いて、アナと一緒にオオガミの元へと向かうのだった。
ドロップ構成が変わらず量が増えただけという事に気付き、ポテトとホットドッグを回収しに走ってる私……なんか、凄い眠い不思議……