「ついにイベントは終結した。で、現状は安定なわけだ」
「うむ。ガチャに期待したらいかんという事じゃな」
「そんな真理を突きつけるノッブはしばらく待機」
「酷くねっ!?」
休憩室で、オオガミはノッブに突き付けられた言葉の刃に反撃しつつ、置いてあるザラメ煎餅を食べる。
その瞬間にエウリュアレに睨まれたが、すぐに煎餅に視線が移動したので、ほっとする。
「先輩、今回は大丈夫だったんですね」
「まぁ、沖田ショックよりも重いダメージだったけど、何とか立て直したよ。一応リップも鈴鹿も来てくれてるし」
「未だに鈴鹿さんには会ってないんですけどね」
「種火が無いし、今の所ネロが頑張ってるからねぇ……まぁ、そろそろ会えると思うよ?」
「ここって、たまにそういう事あるわよね……っていうか、召喚されたのなんて、一昨日じゃない」
「エウリュアレ。それ以上は言っちゃいけない。闇に触れるよ」
「え、何よそれ。怖いんだけど」
「触れてはいけぬものもあるのだ。見分けは大事だぞ、エウリュアレよ」
引きこもらなかったオオガミに微笑みかけるマシュに、触れてはならないことに触れそうになったエウリュアレを引き留めるネロ。
「んで、これから何をするつもりなんじゃ?」
「ん~……とりあえず、種火をチマチマ集めるかな。レベル上げ切ってない人が多いし」
「なんだかんだ、私もまだMAXになってませんからね」
「余は最終再臨すらしておらぬからな!!」
「リップの方が先に最終再臨するとは誰が想像するじゃろうか……」
なんだかんだ言って、やはり未だに成長していないエドモンは、まだ第一再臨のまま止まっているのだった。
再臨素材があるのに止まっているのは、他のキャラを成長させているのが原因のほとんどだった。
「まぁ、いつも通りって感じだよ。まぁ、ハンティングクエストが面白そうだからそっちに行くと思うけど。第3弾って言ってるけど、初参加だし」
「そうですね。新しいミッションは楽しみです」
「一体どんな敵なんじゃろうな。儂も気になっておる」
「余はたとえどのような敵だろうと、奏者となら絶対に切り抜けられると思っておるからな! 全然心配してないぞ!」
「敵が男性だったらきっと駆り出されるのよねぇ……セイバーでも同じ?」
「エウリュアレは相手がランサーじゃないなら基本フル出場だよ? マシュと一緒に」
「どれだけ私を使うつもりなのよ……」
どうあがいても編成に組み込まれることが確定しているエウリュアレは、ザラメ煎餅を咥えながら机にぐでっと倒れる。
「おいマスター。どうしてそこで儂が出ないのかを問いたいんじゃが?」
「ノッブは……その、コスト面でね?」
「コストじゃどうしようもないんじゃけど!! 儂の力でどうにもならんのじゃけど!!」
悲痛な声を上げるノッブ。一応セイバー相手には編成するつもりではあったが、もう少し編成に組み込むかと考える。
「とりあえず、何にしても明日からだよ。今日はもう寝るとしよう。お休み!」
「はい。おやすみなさい」
「うむ。しっかりと休むのじゃぞ」
「しっかり寝て、私を編成に組み込んでも得が無いと気付きなさい」
「では、余もついて行くかの」
「「「ちょっと待って」」」
ネロの想定外な発言に、全員が突っ込む。
「いやいや、ネロよ。どうしてそこでお主もついて行くんじゃ?」
「む? 何を可笑しな事がある? 別に普通であろう?」
「ちょっと何言ってるのか分かりません。念のために私もついて行きます」
「マシュはなに便乗して一緒に行こうとしてるの。貴女も止めなさい」
「そうじゃぞ。それをするという事は、儂の攻撃対象になるという事じゃ。茶々を連れて戦争するぞ」
「フッ。余に宣戦布告とはな! 全力で反撃するぞ!!」
「フハハ! やってみるがいい!!」
今にも戦い始めそうな二人。
しかし、当然の如くオオガミが止めに入る。
「ストップストップ。とりあえず、ここでやるとエルキドゥが来るから、やめておこうよ。というか、土方さんがずっとこっち見てるから」
「むっ……エルキドゥは厄介じゃ……止めておくとしよう」
「むぅ。余も少し熱くなり過ぎていたようじゃな。すまなかった」
「うん。とりあえず、寝て良い?」
「うむ。しっかり休んで、明日に備えるが良い。奏者よ」
こうして、何とかオオガミは解放されたのだった。
その日の深夜に、トレーニングルームで何かがあったようだが、その真相を知る者はいないのだった。
はい。メルトリリス、出ませんでした。
で、でもでも! 年末に可能性があるので、そこに賭けます!! 全力で石貯めじゃぁ!!
まぁ、どうせどっかで使うと思うんですけどね。