「マスター、何をしているんだ?」
厨房でパフェを作っているオオガミに、エミヤは声をかける。
「あぁ、エウリュアレにちょっとね。唐突に食べたいって言い出して」
「そうか。何か手伝えることがあるなら手伝うが、必要か?」
「いや、今はいいかな。ただ、もしかしたらエウリュアレにつられて後何人か来るかもしれないからその時はお願い」
「分かった。デザート系で良いのか?」
「これと違って、少量でお願いね」
「任せてくれ。要望にはしっかりと応えよう」
そう言って、オオガミが完成させたのと入れ替わる様にエミヤが作り始める。
そして、オオガミがパフェを持って行く先には当然エウリュアレがいるわけで、
「意外と早かったわね。また作る速度を上げたの?」
「そりゃ、これだけ作ってたら、自然と作る速度は上がるよね。で、やっぱり増えてますよね」
オオガミの予想通り、エウリュアレの周りにはアビゲイルとジャック、バニヤンが座っていた。
「美味しいパフェが食べられると聞いて!」
「お母さんがおいしそうなモノを作ってるって聞いて!」
「甘いものが食べられると聞いて!」
「どういう噂の広がり方をしたのさ」
そう言いつつ、エウリュアレの前にパフェを置くオオガミ。
エウリュアレはそのパフェを前にして、
「今更だけど、地味に量も増えていってるのよね……」
「エウリュアレなら食べられるでしょ?」
「私は何だと思われてるのかしら……」
「まぁ、無理だったら周囲が狙ってるし……良いんじゃない?」
「……私の半分くらいのを一人一つ食べて、その上で食べられるのはいないと思うのだけど」
そう言って、エウリュアレの視線の先を見ると、エウリュアレの言った通り、半分サイズのパフェが三つ出てきて、アビゲイル達の前に置かれる。
「気付いたら作り過ぎてしまってな……許してほしい」
「エミヤ……あれ、残ったら誰が食べると思って……」
「それはマスターしかいるまい。自分で蒔いた種だ。頑張るんだな」
「……図ったね?」
「そんな、まさか。私はこれで失礼させていただくよ」
「あっ、ちょ、霊体化して逃げやがった……!!」
オオガミが止める間もなく霊体化して逃げるエミヤ。
エウリュアレはその様子を見て楽しそうに笑いながら、
「まぁ、そんなに残さないわ。もしかしたら残んないかもしれないし、そこで見てたらどうかしら」
「ぐぅ……まぁ、良いけどさ……」
そう言って、オオガミはエウリュアレの近くの席に座り、四人が食べ進めるのをぼんやりと眺めるのだった。
最後……何時登場しましたっけ……凄い懐かしい気がする……
あ、ちなみに裏では周回してスカディの第三スキルが8まで上がりました。レベル10まで後少し……!!