施設拡張、したいよね(明らかに相談する人を間違えてる気がしますが……まぁ、頑張りますよ!)
「ん~……ノッブがいないと、本体を作るのに時間がかかるのが問題ですよねぇ~……」
「何気にノッブの製作スキルがずば抜けてたからね……アヴィケブ先生とか、実はひっそりとうちにいるライオンさんとか?」
発電施設を作って魔力を作り、なんとか部屋を増やせないかと考えているオオガミとBB。
そのための発電機作りをどうするかと考えている所だった。
「そうですねぇ……いえ、ノッブじゃないと伝わらないことが多いでしょうし、来るまで一人で作りますよ」
「そう? まぁ、また何度か来るよ。部屋にはいつでも来てね?」
「えぇ~? だってセンパイの部屋、エウリュアレさんに占拠されてるじゃないですか。というか、センパイの周りって、常に女性がいません?」
「いや、そんなわけ……あるか……うん。ノーコメントで」
「自覚はあるんですね……BBちゃん、センパイが後ろから刺されても知りませんよ?」
「刺されるというより、首を落とされそうなんだよね……今の所」
「あれ。もう既に狙われてます?」
「うん。既に狙われてます」
オオガミの言葉に、何とも言えない表情になるBB。
だが、言っている本人は特に気にした様子も無く、
「ま、息抜きは必要だし、いつでも遊びに来てね。待ってるよ」
「あ、はい。気が向いたら行きますね」
そう言ってオオガミを見送ったBBは、
「さぁて……どうしましょうか。さすがの私も、機材から作るのは流石に難しいんですよねぇ……」
そう呟きながら、オオガミが用意だけはしてくれた材料と道具を前に悩むのだった。
* * *
「お、マスター。何してんの?」
「あ、アンリと新シンさん。二人一緒にいるの、なんか最近良く見るね?」
アンリと新シンに会ったオオガミは、最近セットで良く見る事を疑問に思って聞く。
「ほら、前に俺がアンリに化けた事あるじゃん? それ以降付き合いがあるんだよ」
「へぇ……意外と相性良かったの?」
「まぁ、そんな所だ。それで、マスターの方はどうなんだよ。何かあったのか?」
「え? いや、BBに部屋数を増やせないかを相談してて。材料と道具は用意したけど、大丈夫か不安で……ノッブがいれば安心度が違うんだけどね。二人揃えば最強だし」
考えながらそう言うオオガミに、新シンは、
「ふぅん……まぁ、こっちでも気にかけてみるさ。無理しない程度には見張ってようか」
「えぇ~……オレは別に興味ないんだけど……まぁいいか。やる事もないし。とりあえず、アンタは先に厨房の大戦争を止める方が先だろうしな」
「えっ、待って。何それ、一体何が起こってるの!?」
「百聞は一見に如かず。行った方が早いぜ?」
「誰が何をしてるかも話してくれないとは……アンリめ、やりおる……!! じゃ、行ってくる!!」
「おぅ。気を付けろよ~」
「危険だったら救援は呼ぶようにな~」
そう言って、アンリと新シンはオオガミを見送るのだった。
ノッブさえいれば……ノッブさえいれば……!!!
というか、ノッブまで来たら、実質できないことがほとんどなくなるというさりげないホラー。自由度が高くなる……!