「自由だー!!」
「ふははは!! ようやく茶々は看病卒業だね!! めっちゃ遊ぶよ!!」
「暇なんですかこの人は」
「暇というか、アナスタシアさんを押し付けたから暴走してるだけなんじゃないですか……?」
オオガミが、ついにイベントポイント及び交換アイテムの回収が終わり、岩の上に立って自由になったと叫んでいる所、隣で同じく自由を叫ぶ茶々と、その後ろでコソコソと話すアナと騎士姫。
なお、エウリュアレはマシュを呼びに行っており、今はいない。
「マスター!! 私も来たわよ!!」
「おれは行かねぇって言ったんだが、あびーが無理矢理引っ張りやがってよ……だから、よろしく頼むよ、ますたぁ」
「あぁ、アビーと北斎も来たね。よしよし、後はエウリュアレがマシュを連れてくれば、全員揃うかな」
オオガミがそう言って岩から降りると同時に、
「おいおいマスター。オレを忘れるってのはどうなんだよ?」
「そうそう。オレも忘れちゃ困るぜ?」
「いや、二人は大体いつの間にか集まって来るって思ってるから……」
「その信頼のされ方されてるの、すっごい複雑よねぇ~。ぷぷぷ~っ」
「イシュタルは……来ると問題を起こすっていう信頼はあるよ。この間の賭けはどうだった?」
「うっさい!! 気付いたら誰かに全額持ってかれたわよ!! ドローだったからさりげなく全額貰っていこうと思ったら、何時の間にか無くなってたわよ!!」
いつの間にか現れていたアンリと新シンさん。
そして、スクーターに乗ってやってきたイシュタルが、オオガミに聞かれて半泣きになっていた所、
「ん? あぁ、放っておいても良いかと思っていたのだがどうせなら吾が有効活用しようと思ってな。全部貰っていった」
「犯人はアンタかー!!!」
棒アイスを食べながら話に入ってきたバラキーを締め上げるイシュタル。
大所帯になればカオスになると言うが、大体いつも通りの様な気がするオオガミ。
なので、きっと近付いてくるマシュも飲まれてくれだろうと祈るのだった。
「絶対変なこと考えてますね、先輩」
「そんな……!! 考えが読まれてる……!!」
「アンタ、何考えてたのよ……」
「弟君は変な事なんて考えてませんよ。根は真面目ですから!」
「何言ってるのかしら、この聖女……マスターが真面目な時なんて基本無いのに……」
マシュ、邪ンヌ、ジャンヌ、エウリュアレの四人が到着する。が、オオガミはふと気付く。
「ねぇ、ジーク達は?」
直後、リースを呼び出して全力で退避するジャンヌ。
何か、変な事を言ってしまったらしい。
「ジークさん達なんですが……少し遅れるそうです。後で空港に寄っていただけますか?」
「ん、了解。じゃあ、行こうか」
マシュの報告を聞いたオオガミは、全員を再度集めるのだった。
夏イベントの魔力に誘われて、全員集合という魔境が生まれた……うちのメンバーが勢ぞろいすると、カオス確定するという……扱いきれるかなぁ……