「さて、貴重な一週間の休憩時間をモンスターハントに費やしたところで、ついに明日が本番です」
「茶々、後三週間欲しい」
「じゃあ私が引きずって行くわね」
「最近、アビーさんが危険なんですが……」
「暴力性マシマシよね」
少し楽しげなアビゲイルに、苦笑いのマシュとエウリュアレ。
そして、引きづられていくのが確定している茶々は、苦い顔をしていた。
「いやぁ……休憩時間が作れて本当によかったと思ったよ……うん。マシュの精神も回復してくれて、本当によかった……うん……」
「まぁ、マシュはかなり疲れていたしね……久しぶりに遊んで、楽しめたんじゃないかしら」
「それならいいんだけど。でも、明日からまたイベントっていうのを思うと、複雑……」
「まぁ、マシュならたぶん大丈夫よ。ぐだぐだに飲まれたりは……あんまりしないと思うし」
「あはは……いや、ぐだぐだの波は皆平等にぐだぐだになる……けど、今回のはぐだぐだ風味が少ないと言いますか何と言いますか……ガチで回るね。金リンゴ余ってるし」
「やだ、マスターが本気で回るとか、冗談も良い所なのだけど。ついにおかしくなっちゃったかしら」
「う~ん、期待していた反応と全く違うところがエウリュアレらしいなっ!! でもそうするってわかってた!!」
本音としては、頑張れ的なフレーズで応援してくれると思っていたのだが、そんな事は無いというのが現実だった。
当然、エウリュアレは狙ってやっているのでとても満足そうだった。
「ふふふ。それで、準備は無いのかしら」
「まぁ、ぐだぐだイベントだし、どうせイベントボーナスって言っても、攻撃力上昇だと思うから、場合によってはエウリュアレによる出張だね。今回は男性多そうだし」
「……また私なのね……」
結局、絆MAXになったからと言って、休めるわけではないというのは、既に何度も呼ばれている時点で察している。
そして、そんな二人を見ていない三人は、最後の休日をやはりゲームで過ごすようだった。
「とりあえず、向こうに行っても生き残れるように、礼装の最終確認と、留守番のお願いを言って回って来るね」
「行ってらっしゃい。私はここでプレイを見てるわね」
「了解。まぁ、茶々がいるからゲーム方面では心配してないんだけどね」
「えぇ、まぁ、私より茶々の方が上手いものね……分かってるわ」
そう言って、部屋の外へと出て行くオオガミを見送るエウリュアレ。
そして、エウリュアレは三人のプレイを見守るのだった。
レッツぐだぐだ。とはいえ、ぐだぐだしてない感凄いですよね……(ワクワク