「終わらないイベントの闇……私は永遠に門を開き続けるの……」
「アビーが末期……!! 衛生兵!! 誰かー!!」
「貴方がどうにかしなさいよ」
「とりあえず、私のコートをかけておきましょう」
「アナスタシアの方が対応高いんだけど……マスター、負けてるよ?」
「何の勝負……?」
シャドウ・ボーダーに帰って来るなり、倒れてブツブツと呟いているアビゲイルにコートをかけるアナスタシア。
オオガミはそんなアビゲイルを、かけられたコートに包んでお姫様抱っこをする。
「まぁ、ずっと移動してたしねぇ……移動を手伝ってくれた代償は重かったわけだ」
「私も原因の一つかしらね。流石にやり過ぎたわ」
「茶々とアナスタシアは無罪だね。二人が原因って事で!!」
「事実だけど茶々の言い方がなんかムカつくから茶々も制裁入れておきましょう」
「茶々理不尽!!」
どんな制裁を入れるかはまだ未定だが、出来るだけアビゲイルの意見を取り入れるつもりではあった。
「とりあえずマイルームがいいのかな?」
「良いと思うわよ? というか、そこ以外は無いんじゃないかしら……」
「異論なーし。というか、マスターの部屋が一番ものが置いてあって遊べるから好き」
「私も気になるわ。ついて行ってもいいかしら」
「断らなくても基本拒否しないからいつでも大丈夫よ。ほら、早く行きましょ」
部屋主の是非を聞くよりも先にエウリュアレが許可を出す。
別にエウリュアレの言うように拒否をするつもりはなかったが、自分以外が許可するのはどうなのだろうかと思うオオガミ。
とはいえ、別段何があるというわけでもないので、そのままにしておく。
「あ……誰か開けて~……」
「そんな寂しそうな顔を……普通に開けてあげるわよ……」
そう言って扉を開けた直後、目に入ってくるのは、エウリュアレと同じ髪色の少女。
互いに目が合い、一言。
「マスター……姉様を連れてセクハラですか……」
「酷い言いがかりだね!?」
「大体あってるわ」
「エウリュアレさん!? 何を言っておるので!?」
「やはりそうだったんですね……」
「アナさんも偏見が酷くないかな!?」
そんなやり取りを聞いて、ピクリと動くアビゲイル。
門が開き、触手によってオオガミの手から離れて地面に着地すると、
「また人が増えたのだけど!! もう一回ロシアに全員放り投げようかしら!!」
「アビゲイルストップ!! どうして何人かいないのか、凄い気になってたけど、その答えはアビーだったんだね!?」
「ナイスアビゲイル。でも、そのうち回収してきて頂戴ね」
「茶々……良く生き残ってるなって……」
シャドウ・ボーダー内で密かに起きていた失踪事件の正体はアビゲイルによるものだと判明したので、真相解明されてほっとする反面、妙にエウリュアレが良い表情なのが不思議で仕方なかったりする。
というより、ロシアに捨ててくるという発想が、既に狂気的な気がした。
「と、とりあえず、マシュの様子見てくるね……」
「行ってらっしゃい。茶々、マスターが生き残る可能性に5QP賭けるね!」
「おっと。死ぬ可能性もあるって言われちゃったんだけど」
そんなことを言いながら、オオガミはその場から逃げ出すのだった。
魔神セイバーキタアアァァァァァァーーーーーー!!!!!
めっちゃかっこよくて勝ちゲーですね。アルターエゴはかっこいいのがほとんどだな……!!!
とりあえず、来週までに貯められるだけ貯めて、回せるだけ回すんじゃァ……!!