イベントラッシュが終わったんや……(残念。まだ続いてるのよね)
「うえぇ~……エウリュアレぇ~……」
「何よ、突然膝の上に頭を乗せて……叩けば良いの?」
「追い討ちかけてくるエウリュアレ……悪魔のような女神……出来れば止めて欲しい」
「そう。じゃあ、止めておくわ」
そう言ってエウリュアレは微笑むと、何処かから櫛を取り出してオオガミの髪を梳く。
それだけの事だが、正直彼らはこれだけで一時間は過ごせたりする。
「……で、突然どうしたのよ」
「ん~……なんと言うか、ここ最近イベント続きだったから疲れたって感じかな」
「そう。じゃあ、そんな貴方に朗報ね。今回はぐだぐだイベントだって」
「え!?」
少し楽しそうに言うエウリュアレに、驚きの声を上げつつ体を起こすオオガミ。
それと同時に部屋に飛び込んでくるアビゲイル。その手には捕獲されているチビノブ達。
「マスターマスター!! 何!? 何かしらこれは!!」
「すっごいアビーが目を輝かせてる……それほどまでに琴線に触れるものだったか」
「ほら、説明してらっしゃい。私はいつも通り背後から撃ち抜いてあげるから」
「うぅむ、深読みしちゃうなぁっ!!」
前には目を輝かせて説明を求めるアビゲイル。後方ではにっこりと笑っているエウリュアレ。先ほどまでオオガミの髪を梳いていた時の微笑みは何処に行ってしまったのかと言うレベルだ。
なので、諦めてアビゲイルに説明しに行く。
「それはぐだぐだ粒子によって生まれたノッブの容姿に酷似してる謎の生命体だよ。カルデアで一時期飼ってたけど、アナスタシアに氷漬けにされたせいでどこかに消えたよ……」
「えぇっ……じゃあ、また飼えるのね!? よぅし!! もっと捕まえるわよぅ!!」
「えっ……えっ……」
エウリュアレに救いを求めるかのような視線を向けるオオガミ。
しかし、エウリュアレは無言で微笑むだけで、助け舟を出すつもりはないようだった。
「エウリュアレさんも行くわよね!?」
「え? えぇ。行くわよ。だってあそこ、茶屋があるんですもの。お団子、久しぶりね」
「むむむっ! それ、私も食べたいわ! 連れて行ってね、マスター!」
「ん~……経費は織田軍持ちって事で食べればいいか」
「そう言うところは頭が回るのね……」
「まぁ、食べられればあんまり文句は言わないわ。早く行きましょ!!」
「うん。エウリュアレも一緒だから、連れてくよ」
「別に手を引かれなくても行くってば」
アビゲイルに腕を引かれているオオガミ。
そんなオオガミに手を引かれるエウリュアレ。困ったような表情をしつつも引かれるままに走っていた。
そして、アビゲイルは門を開くと、
「突撃~!!」
「レイシフト無いから門なんですね分かりますぅぅ!?」
「もう、行き来に抵抗が無くなってきたわ……」
それぞれがそれぞれの思いを呟きつつ、門の中へと入って行くのだった。
終わると思った? とばかりの連続イベントラッシュ。リンゴが回復しない不思議……今回は林檎を使わないくらいでのんびりやって行こうかな……