「未だに帰ってこないんじゃが」
「ついに二人も行ってしまったからな」
「エルキドゥも行ってしまったからのぅ…」
どこで聞いたのか、神性特攻攻撃が効くとか言うデマ情報により連れて行き、そんな事は無かったと意気消沈しているのだが、それを知っているのは現場にいるサーヴァントたちだけである。
「しっかし……なんで儂が置いて行かれるのか分からんのじゃが」
「良いじゃないか。これでお前も、しばらくの間は工房に籠れるんだろう?」
「別に籠ってるのが好きというわけじゃないんじゃが……むしろ暴れる方が好きなんじゃが」
「俺からはそうは見えんがな」
「ふん。研究は儂の趣味じゃが、好きなのはやはりここで遊んでる時じゃよ。それ以上は無いぞ」
「まぁ、別に籠らせたいわけではないから、これ以上の追及はしないさ。まぁ、頑張れ」
「うむ。というか、ここ最近は研究の内容なんぞないからな……ネタ切れじゃ」
「そうか……研究対象を探すのも一苦労なんだな…」
「うむ。マジで大変じゃ。武器に関しては、出来るだけの事はしてしまったからの。改良とか、もう思いつかんわ」
はぁ、とため息を吐くノッブ。
「はぁ……茶々でも誘って何か遊ぶかのぅ…」
「何をするんだ?」
「そうじゃのぅ……あれじゃ。あの、赤と青と緑と黄色の四種の円にルーレットで出た場所に手や足を置いてく奴。何て名前じゃったか…」
「ツイスターゲームか?」
「そうそう。それじゃ。男女別でやったら面白そうじゃろ」
「そうか……? 俺はそうとは思わんがな」
「なんじゃと…? というか、お主に否定されたらどうしようもないじゃろうが」
「いや……俺もあまり遊びには興味が無いからな……提供など出来もしないのに言うべきでなかったな」
「そうじゃそうじゃ~。せめて別の提案を出来るようにしてから言うんじゃな」
「うぐっ……すまない。今回は俺の落ち度だ」
「ふはは。反省するが良いぞ」
溶けそうなほどにぐだっとした表情でそんなことを言うノッブ。
巌窟王は頬を引きつらせるが、これだけマスターが音沙汰無しだとこうもなるだろう。と強引に自分を納得させる。
「さて……とりあえず、何か食べるかの~……甘いものは最強の武器じゃよ……」
「本当に仲がいいな。貴様らは」
「あぁ、当然じゃろ? 儂はあやつと居る時が今は楽しいんじゃ。まぁ、今はいないんじゃが」
「そうだな……早く帰ってくると事を祈るしかあるまい」
「そうじゃな~……よし。とりあえず、茶々を呼んで作戦会議じゃ。スーパー遊び会議じゃ」
「なんだその会議は…」
「文字通りじゃ。待っているが良い巌窟王。行ってくるぞ!」
大体いつもの事。ノッブはしばらくは戦闘で出ない予定。悲しみ…