アンリさんを捕まえてきたわ(がっちり固定されてらっしゃる)
「マスター。いつまでアンリさんを捕まえてれば良いのかしら?」
「そもそも捕まえてなくても良いんだけど……別に、何も怒ってることがある訳じゃないし」
「そうなの? マスターは寛大ね」
そう言うと、アビゲイルの触手に縛られていたアンリは投げ出され、力無くそのまま重力に引かれて鈍い音を出して落ちる。
「くっは~……死ぬかと思ったわ。ったく、サーヴァントの制御くらいしておいてほしいなマスター。危うく殺されるところだったじゃんか」
「制御できてたらそもそもアンリは逃げ出せなかったと思うんだけど」
「それはそれ。というか、わりと殺す気来てたんだが、あれは故意だよな絶対」
「あら、そんなことはないわ?私はただ、そうした方が良いと思っただけだもの」
「はいはい。もうその話は終わり。二人とも無事に帰ってきたんだし、問題なし。それで良いね?」
「えぇ、私は大丈夫よ。そっちはどう?」
「チッ……異議な~し。命あっての物種だ。文句はねぇよ」
微笑みながら同意するアビゲイルと、苦い表情をしながら渋々了承するアンリ。
ただ、アンリを見たアビゲイルの目が笑っていなかったのが気になるところだったりする。
「つか、そもそもなんでオレは追いかけられたんだ?」
「うわぉ。まさか理由もわからず逃げ出して捕まってるとは思わなかった」
「だって、私を見つけたらすぐさま逃げるんだもの。追いかけるしかないでしょう?」
「うん、その理論は飛躍しすぎてる気もするけど、分からなくもない。で、なんでアンリは逃げたのさ」
「そりゃそうだろ。タコアシ振り回しながら迫ってくるような奴を、分かっていて眼前に来るまで待てるほど精神力強くないっての」
「……アビー、何やってるの?」
「私は知らないわ。きっとアンリさんの冗談よ」
「うっわぁ……まさか堂々と嘘を吐かれるとは。やべぇぞマスター、コイツ悪の側面を出してきたぞ」
「まぁ。人聞きの言わないで。私はいつもと変わらないわ」
「いやいや。自覚は無いかもしれないけど、イベント前より格段に悪っぽくなってるぜ?」
あまり自覚のないアビゲイルは、言われても首をかしげるだけだった。
「マスター。私、そんなに違うかしら?」
「ん~……まぁ、たまにね?」
「そう……でも、関係無いわ。私は私よ。それで良いわよね。マスター」
「うん。というか、自己完結してない?」
「良いでしょう? それはそれで、個性だと思うわ。どうかしらマスター。こんな私でも良い?」
「う、うぅむ、それを聞かれても困るんだけど……まぁ、人それぞれだしね。良いんじゃない?」
「そうよね。マスターならそう言ってくれるって思ったわ!」
嬉しそうに笑うアビゲイル。さらりと話の中に入れなくなってたアンリ不機嫌そうだが、アビゲイルがご機嫌なので気にしないことにするのだった。
今日からいつものようにQP稼ぎですよ。なんだかんだ、イベントでQPの回収はしきれませんでしたし。何故かQPだけマイナスですよ。
頑張って3T周回するんじゃぁ。