今日のカルデア   作:大神 龍

289 / 1263
後衛って暇だよなぁ(やることもほとんど無いですしねぇ……)

「最近、見ているだけなのが多くなってきて、危険はないのは良いことなのですが、お役に立ててないような気がしてならないんですが」

「別に良いんじゃねぇの? マスターは戦わせるつもりは欠片も無いようだし。問題ないだろ」

「それでも、役に立てないのはどうかと……」

「アンタ、面倒な性格してるねぇ……」

 

 マシュが不満そうな顔をして、やれやれと首を振るアンリ。

 

「それにしても、面倒なイベントだよなぁ。どんだけ回す気なのかねぇマスターは」

「さぁ……? でも、少なくとも両方50箱開ける勢いだと思いますけどね。それだけ集められるかという疑問はありますけど」

「うっへぇ……合わせて100箱は集めるつもりなのかぁ……こりゃ休める気がしないね」

「まぁ、いつもそこまで集めないで終わりますし、今回もそうなる可能性の方が多い気がしますけどね」

「でも、やるつもりではあるんだろ? でも、それならここで時間潰してて良いのかねぇ……マスターはどっか行っちまったし、周回は止まってるし」

「そうなんですよね……毎度頑張るって言って、休憩して結局集められないというサイクルです」

「ははぁん? つまり、なんだかんだ言って結局休みが多いわけだ。なら、まだ頑張れる気がするね」

「そんなに気張る必要無いですしね。基本前衛の方々が頑張ってるのが多いですし」

「ま、オレはあまり出番がないわけか。そりゃ良いことだ」

 

 ニヤリと笑いつつそう言うアンリに、苦笑いを向けるマシュ。

 

「それにしても、本当に暇だねぇ。ちょっと遊んでみるかい?」

「遊ぶ……? 一体何をするつもりですか?」

「なぁに。ちっとだけ戦うだけさっ!」

「っ!」

 

 寸でのところで回避するマシュ。

 笑いながら襲撃してきたアンリに困惑するマシュは、

 

「何をするんですか!」

「ハハハ。何、ちっと体を動かすだけさ。加減はする。かわしてみなっ!」

 

 そう言って、再び振るわれる刃。

 しかし、

 

「あら? 何か、面白いことをしてますね?」

 

 現れたBBちゃんに止められるアンリ。

 

「うへぇ……もう来たのかよ」

「アンリさん、ダメですよ? マシュは私が貰うんですから報復、終わっていませんし」

「ん~……こりゃ遊べるような相手じゃないねぇ。むしろ遊ばれそうだ。諦めて降参しますよ~」

 

 両手を上げて降参のポーズを取るアンリ。

 BBはそれを見て不吉な笑みを浮かべると、

 

「じゃあ、ちょ~っと向こうまでついてきて貰いましょうか。別に何も企んでないので安心してくださいね」

「嫌な予感しかしないんだけども……オレはまだ死にたくないぞ~」

 

 冗談っぽく本気で言うアンリ。BBはそれを無視して引きずっていく。

 

「……なんでBBさんが真っ先に駆け付けてくれたんでしょうか……?」

 

 二人に置いていかれたマシュは、困惑しながらそう呟くのだった。




 冷静に考えると、マシュの戦闘性能皆無ですよ。盾持ってないじゃん。ということに気付いて、防御じゃなく回避に変更。危うくマシュ死んでしまうところだった……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。