「ねぇ、
「そうね。でもね
「……そうだったわ。私とは違うんだったわね……」
「えぇ。攻撃系宝具じゃないから仕方ないのだけれど。私も活躍をしてみたいわ」
休憩室で溶けそうなほどにぐったりと机に倒れているエウリュアレに、ステンノは頬を突きながら自分とエウリュアレの差に対してちょっとした不満を漏らすステンノ。
共にスキルマだが、この差は埋めようがないくらいにあった。
「はぁ……何だかんだ、今はメドゥーサが一番活躍してるのよね……」
「まぁ、あの子は前から力あったもの。今は小さくなったから、可愛さも持って、まさに無敵よね。どうしたものかしら……」
「別に、気にしなくてもいいと思うけれど。私はともかく、
「……そうでもないわよ。私と一緒で、男性特効じゃない。違いは男性以外にも有効かどうかって事でだけで。二人一緒なら怖い事は無いわ」
「そうね。一緒に戦えるのが今から楽しみね」
笑い合う二人。単体男性相手には無敵の二人なのだから、男性単体ならば永遠に夢を見せたまま葬り去る事も出来たりするのだが、今回、そのチャンスがあったにもかかわらず全力でスルーしたマスターがいたりする。
そんなことを言っていると、休憩室に入ってくる人物が。
「とぅ!! 余、復活である!!」
「ネロ……? もしかして、今の今まで寝てたの? もしかして、治らなかったとか?」
「うむ。流石の余も、まさか今日の今日まで寝込むことになるとは思わなんだ。やはり熱が高い時に休憩室で暴れまくったのは失策であったか……」
「当然よ。というか、メイドにも言われてたじゃない。というか、本当に撮ったんだけど、このビデオはメイドに返した方が良いのかしら?」
「借りたのなら返した方が良いとは思うわよ。というか、頼まれたのでしょう?」
「そうね。じゃあ、返してくるわ。じゃあ、行ってくるわね!!」
「ぬわ!! そのビデオを消させるのを忘れていた!! 奴に見つかったら笑われること必至……!! せめてかっこよく加工させるのだエリザよ!!」
嵐の様にやってきて、そのまま去って行ったネロとエリザ。正直そのビデオの中身が気になったが、今更あの全力運動系の二人を呼び止める事は出来ない二人は、一体どんな内容だったのかと思いを馳せることしか出来ないのであった。
後に、メイドに見せてもらえばいいと言う事に気付き、突撃したのは言うまでも無いだろう。
ステンノ様、周回の時に裏に入れてるだけで、戦闘に全く参加させてないんですよね……絆上げの為ってのが主ですし。
宝具が攻撃系なら変わるんでしょうけど……そもそも本来なら戦闘力皆無な人達ですからね、あの二人。