「最近先輩ずっと遊んでますけど、珍しいですよね」
「……まぁ、マシュは知らない方が良い事が原因だったりするわよ」
「……?」
今日も今日とて遊んでいる四人を見て呟いたマシュに、紅茶を飲みながら遠い目をして答えるエウリュアレ。
実際のところ、オオガミが遊んでいる原因はつい先日のイベントが原因だったりする。
彼女は知っている。結局ケーキが足りず、モニュメントが交換できなかったのだった。
「そう言えば、マシュは混ざらないの?」
「私は……そうですね。私もそのうち混ざろうかと。六人用のゲームとかありましたっけ?」
「さぁ……? でも、六人用の電子ゲームって、珍しいと思うのよね」
「そうですね……ボードゲームとかの方が良いでしょうか……」
「そうね。人生ゲームとかどうかしら?」
「う~ん……どこかにありましたっけ、人生ゲーム」
「まぁ、無かったら作ればいいわ。楽しみね?」
「作る、ですか……そっちの方が楽しそうですね」
「自分たちでマスを作るんだものね。面白そうだわ」
「はい。マスだけ作ればダ・ヴィンチちゃんが作ってくれると思いますし、楽しみですね!」
目を輝かせてそういうマシュ。エウリュアレは楽しそうに笑い、扉の方を見ると、ちょうどメドゥーサがいたので、
「メドゥーサ。紙とペン、持ってたりしないかしら?」
「突然ですね姉さま……」
「いいじゃない。それで、持ってるの? 持ってないの?」
「持っていませんが……取って来ますか?」
「えぇ、お願い。両方とも出来るだけ多くね?」
「はい。じゃあ、行ってきますね」
メドゥーサはそう言うと、部屋を出て行く。休憩しに来たはずなのに、なぜかお使いをさせられるメドゥーサに自然とお辞儀をするマシュ。
そんなことをしていると、少し離れた所にいる四人は盛り上がっていた。どうやら今日はノッブが一位を独占しているらしく、三人が叫んでいた。
「盛り上がってるわねぇ……今度、私もやってみようかしら」
「こちらはこちらで楽しそうですけどね。完成するまでは混ざってみてもいいと思います。完成したらこちらで遊びましょう」
「そうね。メドゥーサが帰ってきて、皆でマスを書いた後に遊びましょうか。あぁ、どんなのがいいかしら」
楽しそうに笑うエウリュアレ。マシュもそれにつられて笑顔になり、マスの内容を考える。
そこに、メドゥーサが帰って来た。
「取って来ましたけど……何に使うんですか?」
「人生ゲームのマスを作るの。貴女もやるのよ?」
「私もですか? 分かりましたけど……どういうのが良いんでしょう?」
「テーマとか、考えてませんでしたね……どうしましょうか」
「何でもいいんじゃないかしら。色々思いつくだけ作って、最後にちゃんと仕上げればいいのよ。どう?」
「そうですね。思いつく端から書きましょうか」
そう言うと、メドゥーサを巻き込んだ三人で、マス作りが始まる。
うちの作品で出てくるメドゥーサは基本ランサーですよっ!
ボンッキュッボンッ! のほうじゃないですからね!!
しかし、自作人生ゲームは途中で方向性のわからない謎のマスとかできそうですよね……