「メダルも無事終わりそうだね。うん。これで安心してバラ集めが出来るよ」
「そして、油断したところをサクッと寝首かかれて一撃ね」
「ちょっと待って。何? 何が起こるの? 一体どんな事件が起こるの? アイテム交換でそんな事が起こっても困るよ?」
「冗談よ冗談。笑って流しなさいな」
「冗談に聞こえないんだけど……」
バラをどっかに持って行く気じゃないのか、この神様は。と思うくらいには本気で警戒したりしたのだが、本気で警戒されたことに気付いた瞬間の引きつった表情から、本当に冗談のようだった。
「……それで、この後はどうするの?」
「バラを集める予定だよ。というか、もう高難易度はやりたくないかな」
「そうねぇ……私も高難易度はもうごめんよ。耐性皆無の男性バーサーカーならまだしも、耐性持ちは本当に勘弁よ」
「耐久は本当に時間かかるからねぇ……やってられないよ流石に」
「えぇ。だから、やるのは最低限にしておきなさい」
「高難易度とか、そうそうやるものじゃないから」
ため息を吐きつつ、何をしようかと考えるオオガミ。ここ最近エウリュアレは編成に組まれてないせいで、暇だと思われるので、彼女も遊べるようにしたいなと思う。
「ん~……どうしようか。というか、冷静に考えると、ネロ祭始まってからずっとエウリュアレと居る様な……?」
「奇遇ね。私も、貴方が周回していない時はずっと一緒にいる気がするわ」
「……何だかんだ、一番絡みやすいんだよね、エウリュアレは」
「女神に対して随分と気軽よね、貴方。後で憶えて置きなさい」
「可愛い可愛い最強系美人女神様であるエウリュアレはそんな恐ろしい事はしないって信じてるから」
「そんな当然のことを言っても、許さないからね」
「……何かして来たらエルキドゥに報告するから」
「それは流石に酷いと思うわ。ちゃんと悪戯も手加減するに決まってるでしょ」
「はたして、ステンノが来ても同じことを言ってくれるかどうか……」
「それは……まぁ……その時よ」
エウリュアレの言葉に、何となく嫌な予感を覚えつつも、そんなに危険はないだろう。と思うのだった。
「はぁ……それにしても、まだ12箱分かぁ……道のりは長いねぇ……」
「100箱分やるんでしょう? 時間、大丈夫?」
「何とかなるでしょ。メダルも終わるし、のんびりやりますよ」
「のんびりやったら終わらないんじゃないかしら……?」
「じゃあ、マイペースに?」
「それこそのんびりじゃないの」
「そうだねぇ……まぁ、何とは100箱分稼げる程度の気力で頑張りますよ。女神さま」
「貴方に『女神さま』って呼ばれると、何となく馬鹿にされてる感じなのよねぇ……どうしてかしら?」
「さぁ? そんなの聞かれても分からんですよ」
「そうよね。まぁいいわ。私はメドゥーサの所に遊びに行ってくるから」
「……エウリュアレ様? あんまりいじめないでくださいよ?」
「ちょっと、私がそんなことをすると思って? ここに来る前の私ならいざ知らず、今の私よ? 大丈夫に決まってるじゃない。貴方は安心してバラを集めてきなさい」
「……不安だなぁ……」
オオガミはエウリュアレを見送りつつ、そう呟くのだった。
本当に、絡ませやすいと言いますか、新キャラを出すにしても大抵エウリュアレをクッションに入れると言いますか、今回のネロ祭りに限って言えばエウリュアレがほぼメインじゃねぇかとか、突っ込みたいんですがそれは。ノッブどこ行ったノッブ。
いい加減にしないと、これはそろそろ不味いんじゃ……メルトが来てくれてもメルトをメインに出来る自信が無いんですがそれは……!!