「終わらねぇぇぇ!!」
「なんで時間を気にかけなかったのじゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
半分発狂しながらドレイク船長と共にメディナリだのセタンタだのを撃ち滅ぼしていくノッブとオオガミ。
その勢いは本気も本気。全力全開で林檎を喰いながら突き進んでいく。
今もまたセタンタが吹き飛んだところだった。
「どうしてじゃ! どうしてこんな目にあってるのじゃ!」
「回想するまでも無く、期限を全く考えてなかったこっちが原因だよ!」
「阿保なのじゃ! うちのマスターは阿保じゃな!」
「うるさい! 間に合うとか言ってたけど、今まだ小判しか終わってねぇし、砂金とか永楽銭とかどう考えても時間足りねぇっての!!」
「だからさっさと林檎を喰って周回するって言ったじゃろうが!」
「ポイント溜まったから安心してたんだよチクショウ!!」
一度砂金を集めていたものの、集めるのが楽に見えた永楽銭を集めるように作戦を変更し、現在。未だフォウ君は健在。魔術髄液も変わらず、愚者の鎖は18個という現実だ。
砂金に至っては精霊根とピース各種が一回も交換されておらず健在。何時になったら終わるのかと思いつつ、時間は刻一刻と過ぎていく。
「仕方ない…こうなったら、覚悟を決めるしかないか…」
「な、何をする気じゃマスター。お主の事じゃから、どうせ碌なことを考えてないじゃろ…!」
「ひでぇ言われようだこと!」
全く信頼していないノッブの一言に若干傷つくオオガミ。ノッブなりの今までの意趣返しだが、そのダメージは想像以上に大きかった。
「いや、別にそんな落ち込むことでもないし。うん。大丈夫」
「自分で自分を慰めるより、とりあえずその覚悟とやらを言ってくれんかのぅ」
「うむ。その覚悟はだね」
オオガミは一拍置き、
「今日は諦めてまた明日頑張るって事さ!」
「ぶっ飛ばすぞぅこの駄目マスター! 略して駄スター!!」
「なんか聞き覚えのあるフレーズ!!」
しかし、どこで聞いたのかまでは思い出せないのがオオガミだった。いつもの事である。
「とりあえず、あと一回セタンタをシバキ倒したら今日はいったん止めよう。明日には終わらせるよ」
「ぐぬ…仕方ない。マスターが限界ならサーヴァントは戦えんしの…えぇい! 命拾いをしたなセタンタ!!」
ノッブは叫ぶが、すでにセタンタは何度もトドメを刺されている。ちょっと思い出せないレベルで。
そんな思いがあったのか否か、遠くでセタンタが張り切ってるように思える。
「…………今日一番の大仕事だね」
「瞬殺じゃ瞬殺。一片の慈悲もくれてやらんのじゃ」
目を爛々と輝かせて、二人は最後の戦いへと赴くのであった。
セタンタを壬生狼積んでひたすら叩きまくる話。
しかし本当にアイテムが集まらない…概念礼装不足が否めない…!!