「……もう休んでていいわよね。ジークフリート……防御が硬すぎるのよ」
「うん……というか、超高難易度三連戦はさすがに疲れた……」
「ネロは……なんであんなに元気なのよ。スカサハの所に行ってたじゃない……というか、どうしてあの編成に私も入ってたのよ」
「そりゃ、魅了で足止めをしてもらおうと……」
「……まぁ、全くと言っていいほど戦わなくて済んだからいいけど……」
スカサハによる影の国流仇討ちによる即死を乗り越え、ハサン達の道連れ地獄の手を叩き落とし、ジークフリートによる超防御力を悩殺し続ける事によってひたすらに殴り続けてぶち破ったオオガミ達。
「流石に、疲れたよ。というか、時間かかったね……特に最後」
「一回もやり直してないのにね」
「唯一100ターン超えたしね……」
思い出しつつ、明日もあるであろう敵に戦慄しながらも、今日はもう休もうと帰っていく。
しかし、そこに待ったをかける少女が一人。
「マスターさんマスターさん!! 私たちと遊びましょ!!」
「吾もいるからな!!」
「……ねぇバラキー。バラキーは知ってるよね。今日は超高難易度にひたすら突撃してたの」
「む? そうだが……それがどうかしたか?」
「……体力お化けだぁ~……」
鬼を相手に体力お化けなど、今更だった。
疲れてたオオガミは出来るだけ寝たかったのだが、彼女たちにとってはそんなことは関係ない。
「くふふ……今日は寝かさぬぞ……!!」
「一体何をするのさ……」
「うふふ。それは行ってみてのお楽しみよ」
「えぇ……」
「ほら、行きましょ!!」
「
「うえぇぇぇ……助けてエウリュアレ~!!」
「いやよ。諦めて行ってきなさい」
「そ、そんなぁ……」
一体何をするというのか。不穏な気配を漂わせる二人から逃げようとするが、サーヴァントに勝てるわけも無く引きずられていく。
最後の望みであったエウリュアレには完全に見放され、手を振られるのだった。
「さて、私は休もうかしら。というか、ノッブ達はどこに行ったのかしら?」
「お主らのを全部見ておったわ。流石に儂はあそこに混ざれる気がせんからな……」
「あら、居たのね……って、何よそれ。私にも寄越しなさいよ」
背後から現れたノッブは、たこ焼きをもぐもぐと食べながら話しかけてきたので、エウリュアレはそれを奪おうとする。
当然避けられ、代わりにノッブは、店を指さしながら、
「向こうで売っておるから、自力で買って来い。マスターと一緒におるからQPは余ってるじゃろ」
「そうだけども……まぁいいわ。行ってくる」
珍しく素直なエウリュアレはそのままたこ焼き屋へと向かっていくのだった。
三回やり直したスカサハ師匠とハサン。一発クリアの代わりに馬鹿みたいに時間がかかってしまったジークフリート……次は一体どんな敵が出てくるのか……不安しかない……