「あいつら、皆男性特性なのよね……」
「正直、エウリュアレの魅了が効くとは思わなかった……」
「あんな見た目でもオリオンって事ね。全く、あんなに増やすとか何を考えているのよ」
ぐったりした様子のエウリュアレとオオガミ。
男性特効が突き刺さるため、今までよりもなお強く編成に押し込まれるエウリュアレ。そして、ここまでエウリュアレの連続戦闘のおかげでジャンクパーツは終わり、チタンプレートとマグホイールも、解放されてないフォウ君を除いて、モニュメントとピースとブーストアイテムだけだ。
「はぁ……とりあえず、私は矢を射続ければいいのよね?」
「うん。まぁ、そろそろ終わるし、のんびり行こうよ」
「そうねぇ……後、20回くらいかしら?」
「えっ……40回以上じゃない……?」
「……そろそろ終わるって、何かしらね……」
「まぁ、感覚的なそれだよ。うん」
「……まぁ、貴方がそう言うんならそうなんでしょうけど。はぁ、大変だわ」
「終わったら何か買うから、許してくださいな。女神さま」
「ん。分かったわ。言質取ったから、買いなさいよね」
「わざわざ逃げられないようにしなくても……」
「たまにのらりくらりと躱していくくせに、何を言ってるのよ」
「そんなこと無いと思うんだけどね……」
「自覚が無いのね。まぁいいわ」
レースを見守りながら、エウリュアレはぼんやりと何を買ってもらおうか考える。
対して、オオガミはどの範囲までならマシュの怒りを買わないかを考えつつ、どうにかもう少し効率よく周回できないだろうかと考える。
そんな時だった。
「マスターよ。吾の出番はまだか?」
「んっ? あぁ、バラキー。ん~……出番と言われても、まだバラキーの出るほどの敵はいないと言いますか、まだ若干の性能不足があると言いますか、私の采配が下手と言いますか……まだ時間かかるね」
「そうか……仕方あるまい。
「まぁ、スキルが全部MAXになるまでの辛抱だし、もう少し我慢なさいな」
「ふん。毎度暴れとるエウリュアレには分からぬよ。吾等は基本、見ている事しか出来ぬからな」
「……まぁ、確かに私は毎度色々な所に行ってるから飽きないだけで、逆に貴方達からしたら羨ましい事この上ないわけね……まぁ、こっちはこっちで苦労があるわけだけれども」
オオガミの頭に自分の頭を乗せながら出番が来ないことを悩む茨木にと、自分の状況を再確認するエウリュアレ。確かに、戦闘をする代わりに、直でオオガミと共に特異点を回っているのだ。カルデアに置いて行かれているのと比べれば明らかに楽しいのは確実だった。
「うん、決めたわ。マスター。終わったらかき氷買いなさい。良いわね」
「え? もう食べたんじゃないの?」
「いいえ? 私は食べてないわよ?」
「め、珍しい……まぁいいけど、今から行く?」
「いいえ、最初の約束通り、終わったらよ。ってことで、早く終わらせるために今から行くわよ!」
「えぇっ!? 今から!? ちょ、えぇぇぇ……!?」
「あ、それと、個数は指定して無かったわよね。バラキー達の分も買うわよ」
「おっと。それは流石にマシュのお怒りが――――いや、マシュの分も買えばいいんだよね。完璧な作戦だ。うん。この先が怖いな」
エウリュアレに引きずられていくオオガミを茨木は見送りつつ、ぼそりと呟く。
「吾……一応、屋台の料理は一通り食い尽くしたのだが……」
まさかの全員男という、エウリュアレが大活躍するレースに喚起した私は悪くない(迫真
チタンプレートとマグホイールも、残るは5200ほど……☆4フォウ君入れても、5600ならば、軽いものよ!(吐血
そして、最近早く出番を寄越せと要求し続けるバラキーちゃん。楽しそうなので良しとしましょう。